この事業団は、開発途上にある海外地域(以下「開発途上地域」という。)に対する技術協力の実施並びに無償の資金供与による開発途上地域の政府に対する国の協力の実施の促進及び青年の海外協力活動の促進に必要な業務を行い、開発途上地域等の社会の開発等に必要な資金で日本輸出入銀行等から供給を受けることが困難なものについてその円滑な供給を図り、これと併せて技術を提供するなどの業務を行い、並びに中南米地域等への海外移住の円滑な実施に必要な業務を行い、もってこれらの地域の経済及び社会の発展に寄与し、国際協力の促進に資することを目的として設置されているもので、56事業年度末現在の資本金は583億8696万余円(全額国の出資)となっており、同事業団の収入支出の会計は、一般、国内研修施設、開発投融資、入植地、移住投融資及び受託等事業の6勘定に区分されている。
56事業年度の収入支出決算についてみると、一般勘定の収入では収入決定済額662億1211万余円、支出では、支出決定済額651億8466万余円、翌事業年度繰越額58億2079万余円、不用額6億6813万余円となっている。国内研修施設勘定の収入では収入決定済額10億2828万余円、支出では、支出決定済額10億2828万余円、不用額5564万余円となっている。開発投融資勘定の収入では収入決定済額4億5143万余円、支出では、支出決定済額4億5143万余円、不用額1855万余円となっている。入植地勘定の収入では収入決定済額5億0504万余円、支出では、支出決定済額4億3487万余円、翌事業年度繰越額4086万余円、不用額9926万余円となっている。移住投融資勘定の収入では収入決定済額15億4242万余円、支出では、支出決定済額15億4242万余円、不用額2619万余円となっている。受託等事業勘定の収入では収入決定済額49億5910万余円、支出では、支出決定済額46億5461万余円、翌事業年度繰越額373万余円、不用額14億9045万余円となっている。
翌事業年度繰越額の主なものは、一般勘定の海外技術協力事業費(支出予算現額534億6974万余円)の52億9015万余円であり、不用額の主なものは、一般勘定の海外技術協力事業費の5億3474万余円、受託等事業勘定の海外開発計画調査事業費(同56億8848万余円)の13億4823万余円である。
前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、開発途上地域への専門家の派遣2,628人、調査団の派遣1,000件、機材供与216件、開発投融資資金の貸付け16件51億2024万余円及び海外移住者の送り出し191人である。
なお、56事業年度における損益についてみると、交付金収入等の収益、海外技術協力事業費等の費用ともに673億6645万余円となっている。