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  • 昭和57年度|
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公共下水道工事に伴う負担金の支払が適切でなかったもの


(159) 公共下水道工事に伴う負担金の支払が適切でなかったもの

科目 (工事勘定) (項)基幹施設増強費
部局等の名称 大阪工事局
負担金の件名 福知山電車基地新設に係る公共下水道工事に関する協定の締結及び負担金の支出について
負担の概要 福知山電車基地より発生する汚水を公共下水道に排水するため、下水道事業費の一部を負担するもの
協定に基づく負担額 185,400,000円
協定の相手方 福知山市
協定 昭和56年3月
支払 昭和56年4月、57年2月、11月 3回

 この負担額の算定に当たって、負担の目的とした公共下水道事業が既に国庫補助事業で実施されているのにこれを考慮しなかったため、約3340万円が過大に支払われていると認められる。

(説明)

 この負担金は、日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)が、福知山線、山陰本線の電化計画の一環として建設する福知山電車基地(以下「基地」という。)より発生する列車汚物等の汚水を福知山市の公共下水道に排水することとし、このため必要となった下水道事業費の一部を負担することとして、昭和56年3月に同市と締結した公共下水道工事負担金支払協定に基づき同年4月に45,000,000円、57年2月に65,000,000円及び同年11月に75,400,000円、総額185,400,000円を支払ったものである。

 しかして、国鉄が上記負担金を支払うに至った経緯についてみると、53年7月頃基地の新設に伴い発生する汚水の処理について、国鉄が地元福知山市と協議した結果、同市では、基地の汚水処理を基地周辺の市内下豊富地区64ha地域の下水道事業に含めて実施することとしたので、国鉄では、この下豊富地区の下水道事業費918,000,000円の一部を負担することとしたものである。

 そして、負担額の算定に当たっては、将来、基地から発生する1日当たりの計画最大汚水量432m3 の下豊富地区全体の1日当たりの計画最大汚水量2,144m3 に対する流量比20.2%を国鉄の負担割合とすることとし、この率を上記下水道事業費に乗じて国鉄負担額を185,400,000円としたものである。

 しかしながら、本件負担金の対象となる下水道事業費918,000,000円のうち、管きょ及び中継ポンプ場の事業費276,500,000円については、福知山市が協定前の55年8月、建設省より公共下水道事業の認可を受け国庫補助対象事業(国庫補助金相当額165,900,000円)として、55年度から57年度までの3箇年にわたり施行する計画となっており、同事業は55年12月から施行されていたのであるから、負担額の算定に当たっては、上記事業費918,000,000円から国庫補助金相当額165,900,000円を控除したもので計算すべきであったのに、これを全く考慮しないで算定しているのは適切とは認められない。

 現に、国鉄では、この種負担金を支払う場合には、総事業費から国等の補助金等を控除することとしており、本院が調査した他局の同種事例をみても、負担額の算定に当たっては、国庫補助金を控除して処理しており、他機関においても同様の取扱いをしている状況である。

 いま、仮に上記により国鉄の負担額を計算すると151,924,200円となり、本件負担額は約3340万円が過大に支払われていると認められる。