この事業団は、繭及び生糸の価格について、安定価格帯を超える異常な変動を防止するとともに、この安定価格帯の中の一定の幅の中にこれらの価格を安定させるため、生糸の買入れ、輸入、売りもどし及び売渡し、繭の保管に要する経費の助成、委託による乾繭の売渡し等の業務を行うとともに、輸入に係る砂糖の価格調整、異性化糖の砂糖との価格調整並びに国内産糖及び国内産ぶどう糖の価格支持のための砂糖、異性化糖及びぶどう糖の買入れ及び売りもどしの業務を行うことを目的として設置されているもので、57事業年度末現在の資本金は60億3030万円(うち国の出資50億3030万円)となっており、同事業団の会計は、繭糸価格異常変動防止、繭糸価格中間安定等及び砂糖類価格安定の3勘定に区分して経理されている。
同事業団の各勘定別の57事業年度の収入支出決算、損益、積立金等及び主な業務実績は次のとおりである。
(繭糸価格異常変動防止勘定)
この勘定は、糸価の異常変動防止のための生糸売買、繭価維持補助及び共同保管繭売買の各事業の経理を行うものである。
1 収入支出決算
区分 | 57事業年度 | (注)
(56事業年度) |
(収入) | ||
収入決定済額 |
千円 418,545 |
千円 439,626 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 19,246,328 | 19,397,410 |
支出決定済額 | 156,487 | 174,766 |
不用額 | 19,089,840 | 19,222,643 |
不用額の主なものは、生糸買入費(支出予算現額158億4000万円)の158億4000万円及び借入金償還(同21億3600万余円)の21億3600万余円である。
2 損益
区分 | 57事業年度 | (56事業年度) |
利益 (うち受入利息) |
千円 424,852 (424,481) |
千円 442,802 (407,517) |
損失 (うち一般管理費) |
147,126 (142,601) |
175,442 (168,804) |
利益金 | 277,725 | 267,359 |
(利益金の処理) | ||
翌事業年度に積立金として整理 | 277,725 | 267,359 |
3 積立金
区分 | 57事業年度末 | (56事業年度末) |
積立金残高 |
千円 2,904,123 |
千円 2,636,763 |
(繭糸価格中間安定等勘定)
1 収入支出決算
区分 | 57事業年度 | (注)
(56事業年度) |
(収入) | ||
収入決定済額 |
千円 216,480,498 |
千円 188,556,311 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 274,620,055 | 243,584,199 |
支出決定済額 | 217,396,037 | 188,077,084 |
翌事業年度繰越額 | 1,900,917 | 640,429 |
不用額 | 55,323,100 | 54,866,685 |
不用額の主なものは、生糸価格中間安定事業に係る生糸買入費(支出予算現額544億3342万余円)の226億7414万余円及び生糸短期保管事業に係る生糸買入費(同206億4000万円)の206億4000万円である。
2 損益
区分 | 57事業年度 | (56事業年度) |
利益 (うち長期保管生糸期末たな卸高) |
172,996,632 (143,261,055) |
158,990,734 (134,858,722) |
損失 (うち長期保管生糸期首たな卸高) |
178,727,418 (134,858,722) |
162,891,734 (126,005,078) |
損失金 | 5,730,785 | 3,900,999 |
(損失金の処理) | ||
翌事業年度に積立金を減額整理 | 1,423,728 | 3,900,999 |
翌事業年度に繰越欠損金として整理 | 4,307,057 | − |
3 積立金
区分 | 57事業年度末 | (56事業年度末) |
積立金残高 |
千円 1,423,728 |
千円 5,324,728 |
4 主な業務実績
区 分 | 57事業年度 | (56事業年度) | |
国産生糸 | 買入れ | 5,966俵 | 14,585俵 |
売渡し | 409俵 | − | |
事業年度末在庫 | 57,592俵 | 52,035俵 | |
外国産生糸 | 輸入 | 35,227俵 | 8,908俵 |
売渡し | 36,676俵 | 22,845俵 | |
事業年度末在庫 | 92,439俵 | 93,888俵 |
(砂糖類価格安定勘定)
1 収入支出決算
区分 | 57事業年度 | (注)
(56事業年度) |
(収入) | ||
収入決定済額 |
千円 134,959,425 |
千円 80,404,879 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 140,045,012 | 83,292,467 |
支出決定済額 | 139,173,513 | 82,468,575 |
不用額 | 871,498 | 823,891 |
2 損益
区分 | 57事業年度 | (56事業年度) |
利益 (うち事業収益) |
千円 105,439,962 (73,048,576) |
千円 65,765,882 (32,115,682) |
損失 (うち事業費) |
124,484,773 (110,752,299) |
73,305,946 (71,197,418) |
損失金 | 19,044,810 | 7,540,063 |
(損失金の処理) | ||
翌事業年度に繰越欠損金として整理 | 19,044,810 | 7,540,063 |
3 繰越欠損金
区分 | 57事業年度末 | (56事業年度末) |
繰越欠損金 |
千円 24,408,247 |
千円 16,868,183 |
4 主な業務実績
区分 | 57事業年度 | (56事業年度) |
輸入に係る砂糖の売買 | 2,059,143t | 1,715,538t |
異性化糖の売買 | 213,954t | − |
国内産糖の売買 | 787,381t | 796,601t |
(注) 蚕糸砂糖類価格安定事業団は、56年10月1日に解散した日本蚕糸事業団及び糖価安定事業団の一切の権利及び義務を承継して設立されたため、56事業年度については、繭糸価格異常変動防止及び繭糸価格中間安定等の両勘定は、56年4月1日から同年9月30日までの日本蚕糸事業団の決算額と同年10月1日から57年3月31日までの蚕糸砂糖類価格安定事業団の決算額の合計額であり、砂糖類価格安定勘定については、56年4月1日から同年9月30日までの糖価安定事業団の決算額と同年10月1日から57年3月31日までの蚕糸砂糖類価格安定事業団の決算額の合計額である。