平成１６年度決算検査報告
この公庫は、独立して継続が可能な事業について当該事業の経営の安定を図るための資金、生活衛生関係の営業について衛生水準を高めるための資金その他の資金であって、一般の金融機関からその融通を受けることを困難とする国民大衆が必要とするものを供給し、もって国民経済の健全な発展及び公衆衛生その他の国民生活の向上に寄与することを目的として設置されているものである。その資本金は１６年度末現在で３６８１億７１００万円となっている。
同公庫の１６年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
１ 収入支出決算
| 区分 | 16年度 | (15年度) |
| 千円 | 千円 | |
| (収入) | ||
| 収入済額 | 191,166,799 | 209,840,854 |
| (支出) | ||
| 支出予算現額 | 157,851,097 | 192,908,563 |
| 支出済額 | 142,084,240 | 169,345,166 |
| 不用額 | 15,766,856 | 23,563,396 |
不用額の主なものは、支払利息（支出予算現額７６８億３４０２万円）の９０億６８４３万余円、業務諸費（同１７９億３７４２万余円）の１８億７３０１万余円及び業務委託費（同５３億０７６４万余円）の１４億０７０６万余円である。
２ 損益
| 区分 | 16年度 | (15年度) |
| 千円 | 千円 | |
| 経常収益 | 221,714,607 | 244,587,089 |
| (うち貸付金利息) | (184,139,557) | (202,579,433) |
| 経常費用 | 221,655,631 | 244,298,715 |
| (うち借入金利息) | (56,304,632) | (80,706,389) |
| 特別利益 | 122,382 | — |
| 特別損失 | 181,357 | 288,374 |
３ 借入金等
| 区分 | 16年度末 | (15年度末) |
| 千円 | 千円 | |
| 借入金残高 | 7,917,390,000 | 8,787,800,000 |
| (財政融資資金等) | ||
| 国民生活債券発行残高 | 1,335,000,000 | 980,000,000 |
４ 主な業務実績
| 区分 | 16年度 | (15年度) | ||
| 貸付け | 件数 | 595,050件 | 670,075件 | |
| 金額 | 2,738,195,058千円 | 3,116,002,751千円 | ||
| 貸付金回収等 | 金額 | 3,230,106,285千円 | 3,386,255,400千円 | |
| (うち貸付金償却) | (53,018,125千円) | (48,822,540千円) | ||
| 年度末貸付金残高 | 件数 | 3,070,833件 | 3,136,493件 | |
| 金額 | 9,577,520,190千円 | 10,069,431,417千円 | ||
| 上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に公庫において開示している債権(注) | ||||
| 破綻先債権 | 205,360,630千円 | 183,285,926千円 | ||
| 延滞債権 | 293,045,062千円 | 189,506,473千円 | ||
| 3カ月以上延滞債権 | 186,391千円 | 18,475,189千円 | ||
| 貸出条件緩和債権 | 355,103,206千円 | 653,544,688千円 | ||
| 計 | 853,695,291千円 | 1,044,812,277千円 | ||
| (注) | 15年度と16年度では異なる基準によっているため、両年度間の比較はできない。 | |||
| 貸倒引当金 | 27,144,005千円 | 31,449,427千円 | ||
| (貸倒引当金計上率(注) ) | (2.8/1000) | (3.1/1000) | ||
| (注) | 貸倒引当金に計上できる金額は、当該事業年度末における貸付金残高(貸付受入金残高を控除)に6/1000を乗じて得た金額の範囲内とされている。 | |||
なお、この公庫について検査した結果、「第３章 個別の検査結果」に「小企業等経営改善資金の貸付けに当たり、初回借入申込者に対する企業実在の確認に関する審査が適切に行われるよう改善させたもの」 を掲記した。