参議院決算委員会において、平成24年8月27日、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等について会計検査を行い、その結果を報告するよう要請することが決定され、同日参議院議長を経て、会計検査院長に対し会計検査及びその結果の報告を求める要請がなされた。これに対して、会計検査院は、同月28日、検査官会議において本要請を受諾することを決定した。
本報告書は、上記の要請により実施した会計検査の結果について、会計検査院長から参議院議長に対して報告するものである。
なお、会計検査院としては、東日本大震災の被害が甚大で、大規模なものであるとともに、地震、津波及び原子力発電所の事故による複合的なものであることなどに鑑み、要請後、できる限り速やかに、まず、被害の状況について整理した後、各府省庁や地方公共団体等が被災地を始め全国において、長期にわたり継続して実施する東日本大震災からの復旧・復興事業の実施状況等について、特に、平成23年度予算を中心に、その経費項目別、事業別等の執行状況や復興を担う市町村の復旧・復興事業の執行状況等を分析して報告することとした。そして、今後、効率性、有効性等の観点から、各種事業が、円滑かつ迅速に実施されているか、復興基本方針や復興計画に掲げられた施策に沿ったものとなっているか引き続き検査を実施するとともに、原子力災害からの復興再生についても着目して検査を実施することとし、検査の結果については、取りまとめが出来次第報告することとする。
平成24年10月
会計検査院
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