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  • 昭和34年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の事項|
  • 第2 総理府|
  • (北海道開発庁)|
  • 不当事項|
  • 物件

小型自動車の購入価額が高価と認められるもの


(5) 小型自動車の購入価額が高価と認められるもの

(農林省) (一般会計) (組織)農林本省 (項)北海道土地改良事業費 (項)北海道漁港施設費
(運輸省) (特定港湾施設工事特別会計) (頂)鉄鋼港湾施設工事費 (項)石炭港湾施設工事費
(建設省) (一般会計) (組織)建設本省 (項)北海道河川等事業費
(道路整備特別会計) (項)北海道道路事業費

 北海道開発局札幌開発建設部ほか10箇所(注) で、昭和34年6月から8月までの間に、随意契約により日本自動車工業株式会社から小型自動車16台を単価620,000円から915,000円総額10,740,000円で購入しているが、価格の調査検討が適切を欠いたため購入価額が約109万円高価となっていると認められる。
 右は、北海道開発局が前記会社の製作にかかる小型自動車くろがねの標準車であるNA型の札幌における販売実例価格548,000円を参考としてNADU型620,000円、NAV型715,000円、NB型835,000円およびNBDU型915,000円と価格を算定し、前記各箇所がこれにより購入したものであるが、右各車種の販売価格について本院で調査したところ、前記会社において33年10月に東京小売価格をNADU型540,000円、NAV型620,000円、NB型725,000円と発表しているものであり、北海道の官庁における自動車類の購入にあたっては東京小売価格に輸送費を加算した程度の額で購入しているのが通例で、本件自動車の購入にあたっても、予定価格の算定において前記小売価格に北海道までの輸送費およびとくに付属させたタイヤチェーン価格として1台当り16,500円から18,600円程度を加算しNADU型を557,600円、NAV型を636,700円、NB型を743,600円とし、また、NBDU型についてはNB型に改造費を加算して831,500円と算定すれば足りたものと認められる。
  いま、仮に右単価により購入したとすれば購入総額は約965万円となり、本件購入価額はこれに比べて約109万円高価となる計算である。

 (注)  北海道開発局札幌、小樽、函館、室蘭、旭川、留萌、稚内、網走、帯広、釧路各開発建設部、石狩川治水事務所