平成６年度決算検査報告
この基金は、東南アジア地域その他の開発途上にある海外の地域の産業の開発又は経済の安定に寄与するため、海外経済協力を促進することを目的として設置されているものである。このため、これらの地域の開発又は安定に必要な資金で、日本輸出入銀行からの貸付けその他の信用の供与及び一般の金融機関からの供給を受けることが困難なものについて、その円滑な供給を図るなどのために必要な業務を行っている。その資本金は６事業年度末現在で３兆９３６５億４４４７万余円（全額国の出資）となっている。
同基金の６事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
１ 収入支出決算
| 区分 | 6事業年度 | (5事業年度) |
| 千円 | 千円 | |
| (収入) | ||
| 収入決定済額 | 264,953,909 | 244,554,330 |
| (支出) | ||
| 支出予算現額 | 258,023,273 | 268,216,533 |
| 支出決定済額 | 247,223,465 | 254,095,004 |
| 翌事業年度繰越額 | 6,720 | − |
| 不用額 | 10,793,087 | 14,121,528 |
不用額の主なものは支払利息（支出予算現額２４９３億４２７４万円）の１０４億６９９４万余円である。
２ 損益
| 区分 | 6事業年度 | (5事業年度) |
| 千円 | 千円 | |
| 経常収益 (うち貸付金利息) |
289,160,079 (240,911,494) |
258,899,612 (213,628,974) |
| 経常費用 (うち借入金利息) |
260,272,064 (244,008,914) |
265,840,387 (244,823,592) |
| 当期利益金 (△当期損失金) |
28,888,014 | △6,940,774 |
| (利益金又は損失金の処理) | ||
| 翌事業年度に繰越欠損金の補てんに充当 | 28,888,014 | − |
| 翌事業年度に繰越欠損金として整理 | − | 6,940,774 |
| (繰越欠損金 | 86,329,623 | 79,388,849) |
３ 借入金等
| 区分 | 6事業年度末 | (5事業年度末) |
| 千円 | 千円 | |
| 借入金残高 | 4,524,765,983 | 4,445,197,948 |
| (資金運用部資金等) | ||
| 海外経済協力基金債券発行残高 | 16,416,400 | 25,922,000 |
４ 主な業務実績
| 区分 | 6事業年度 | (5事業年度) | |
| (貸付) | |||
| 貸付け | 件数 | 91件 | 100件 |
| 金額 | 625,519,114千円 | 661,850,161千円 | |
| 貸付金回収 | 金額 | 217,238,034千円 | 195,971,855千円 |
| 事業年度末貸付金残高 | 件数 | 1,715件 | 1,624件 |
| 金額 | 8,206,677,336千円 | 7,783,393,240千円 | |
| (注) | |||
| 上記のうち弁済期限を6箇月以上経過して延滞となっている貸付けの元金残金 | 366,675,411千円 | 400,529,489千円 | |
| (うち1年以上延滞のもの) | (316,004,502千円) | (394,911,984千円) | |
| (注) 全額が外国政府又は外国政府機関を相手方とする借款契約に係るもので、６年度末までに公的債務の繰延べ交渉を行う債権国会議(パリ・クラブ)において返済繰延べの合意がなされている１２９，４１７，５６６千円(うち１年以上延滞のものに係る額は９７，２３８，４２１千円)については除外している。 | |||
| (出資) | |||
| 出資 | 会社等数 | 5 | 3 |
| 金額 | 4,759,024千円 | 1,355,246千円 | |
| 事業年度末出資金残高 | 会社等数 | 17 | 16 |
| 金額 | 139,524,694千円 | 137,661,192千円 | |