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  • 平成9年度|
  • 第1章 検査結果の概要|
  • 第2節 検査結果の大要|
  • 第1 事項等別の検査結果

事項等別の概要


A  事項等別の概要

 検査の結果、この検査報告に掲記した事項等の総件数は350件であり、その内訳は次のとおりである。

第2章の「個別の検査結果」に掲記した事項 341件

「不当事項」 304件

「意見を表示し又は処置を要求した事項」 6件

「本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項」 30件

「特に掲記を要すると認めた事項」 1件

第3章に掲記した「国会からの検査要請事項及び特定検査対象に関する検査状況」 9件

「国会からの検査要請事項に関する検査状況」 1件

「特定検査対象に関する検査状況」 8件
(注)
「不当事項」とは、検査の結果、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項である。
「意見を表示し又は処置を要求した事項」とは、会計検査院法第34条又は第36条の規定により関係大臣等に対して意見を表示し又は処置を要求した事項である。
「本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項」とは、本院が検査において指摘したところ当局において改善の処置を講じた事項である。
「特に掲記を要すると認めた事項」とは、検査の結果、特に検査報告に掲記して問題を提起することが必要であると認めた事項である。
「国会からの検査要請事項に関する検査状況」とは、国会法第105条の規定による会計検査の要請を受けて検査した事項についてその検査の状況を記述するものである。
「特定検査対象に関する検査状況」とは、本院の検査業務のうち特にその検査の状況を報告する必要があると認めたものについて記述するものである。

 上記1のアの事項に係る指摘金額(注1) 及び背景金額(注1) は次のとおりである。

 なお、1のイの「国会からの検査要請事項及び特定検査対象に関する検査状況」については、これらの金額に該当するものはない。

(ア) 指摘金額 334件 (注2)
243億5961万余円
「不当事項」 304件 133億8279万余円
「意見を表示し又は処置を要求した事項」 4件 77億3610万円
[会計検査院法第34条関係]


「本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項」
(注3)
26件

32億4984万円
(イ) 背景金額 8件
「意見を表示し又は処置を要求した事項」
[会計検査院法第36条関係]

科学研究費補助事業の実施について(文部省) 1件 22億7360万円

研究成果報告書等が提出されていない研究課題に係る国庫補助金交付額

農業者年金事業の実施について(農業者年金基金) 1件 29億6337万円

年金に加入していないことにより徴収できない保険料相当額、時効により徴収できなくなっていた保険料など
「本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項」

航空タービン燃料JP−4の調達について(総理府(防衛庁)) 1件 485億0698万円

平成7年度から9年度までの調達契約金額

未利用国有地の利活用について(厚生省) 1件 32億1212万円

未利用国有地の国有財産台帳価格


農業改良資金の青年農業者等育成確保資金に係る貸付事業について(農林水産省)
(注3)
1件

39億5734万円

貸付けの効果が十分発現していない国の貸付金等相当額

国営かんがい排水事業の施行について(農林水産省) 1件 6967億円

国営事業に係る平成9年度末までの支出済額

中小企業設備貸与事業の財源調達について(通商産業省) 1件 184億円

府県の特別会計において有効利用を図ることが見込める造成資金額 33億円
貸与機関において削減が見込める中小企業金融公庫等からの借入金額 151億円
「特に掲記を要すると認めた事項」

アメリカ合衆国政府の有償援助による装備品等の調達について 1件 1454億円

平成9年度末現在の前払金の精算が完了していないもののうち出荷予定時期を過ぎたものの金額

(注1)  指摘金額・背景金額 指摘金額とは、租税や社会保険料等の徴収不足額、工事や物品調達等に係る過大な支出額、補助金の過大交付額等である。
 背景金額とは、会計経理に関し不適切、不合理な事態が生じている原因が「法令」、「制度」あるいは「行政」にあるような場合や、政策上の問題等から事業が進ちょくせず投資効果が発現していない事態について問題を提起する場合などの、その事態に関する支出額や投資額等である。このような事態における支出等の額は、直ちに「過大な支出額」などとは言い切れないため、「背景金額」として「指摘金額」と区別している。
(注2)  「不当事項」と「本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項」の両方で取り上げているものがあり、その金額の重複を控除しているので、各事項の金額を集計しても指摘金額とは一致しない。
(注3)  「本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項」には、指摘金額と背景金額の両方あるものが1件あり、件数が重複している。