この事業団は、鉄道事業者、海上運送事業者等による運輸施設の整備を推進するための助成その他の支援を総合的かつ効率的に行うこと及び運輸技術に関する基礎的研究業務を行うことを目的として設置されているものである。その資本金は9事業年度末現在(注1)
で51億8650万円(全額国の出資)となっている。
同事業団の会計は、鉄道、船舶及び基礎的研究等の3勘定に区分して経理されており、その勘定別の9事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
なお、同事業団は、9年10月1日、運輸施設整備事業団法(平成9年法律第83号)附則第6条及び第7条の規定により解散した船舶整備公団及び鉄道整備基金の一切の権利及び義務を継承(注2)
して設立されたものである。
(注1) 運輸施設整備事業団の9事業年度は、9年10月1日から10年3月31日までである。
(注2) この承継に係る船舶整備公団及び鉄道整備基金の貸借対照表上の資産、負債及び資本は次のとおりである。
(1) 船舶整備公団
貨物船等の資産5826億4685万余円、債券等の負債5780億4685万余円及び政府出資金による資本46億円
(2) 鉄道整備基金
割賦譲渡元金等の資産8兆3168億1139万余円、長期借入金等の負債7兆3085億4601万余円及び剰余金等の資本1兆0082億6537万余円
(鉄道勘定)
1 収入支出決算
区分 | 9事業年度 |
千円 | |
(収入) | |
収入決定済額 | 600,838,371 |
(支出) | |
支出予算現額 | 640,200,232 |
支出決定済額 | 602,216,983 |
翌事業年度繰越額 | 33,365,951 |
不用額 | 4,617,297 |
翌事業年度繰越額の主なものは、都市鉄道整備事業助成費(支出予算現額427億1529万円)の177億9829万余円及び新幹線鉄道事業助成費(同344億6100万円)の141億6800万円である。
2 損益
区分 | 9事業年度 |
経常収益 (うち割賦譲渡収入) |
千円 469,575,089 (411,949,621) |
経常費用 (うち割賦譲渡原価) |
477,232,322 (189,315,210) |
当期損失金 | 7,657,233 |
(損失金の処理) | |
積立金を減額整理 | 7,657,233 |
3 借入金等
区分 | 9事業年度末 |
借入金残高 (資金運用部資金等) |
千円 6,270,073,338 |
鉄道整備債券発行残高 | 819,340,000 |
4 主な業務実績
区分 | 9事業年度 |
新幹線の建設に対する助成 | 3線 |
都市鉄道の建設に対する助成 | 18線 |
(船舶勘定)
1 収入支出決算
区分 | 9事業年度 |
千円 | |
(収入) | |
収入決定済額 | 80,507,638 |
(支出) | |
支出予算現額 | 116,663,702 |
支出決定済額 | 81,118,622 |
翌事業年度繰越額 | 213,358 |
不用額 | 35,331,721 |
不用額の主なものは、貨物船取得費(支出予算現額383億8084万余円)の230億5019万余円、旅客船取得費(同158億3500万余円)の95億0324万余円及び債務償還及利子等(同600億8418万余円)の16億2377万余円である。
2 損益
区分 | 9事業年度 |
経常収益 (うち貨物船使用料) |
千円 43,711,671 (27,351,330) |
経常費用 | 43,709,129 |
特別損失 | 2,541 |
3 借入金等
区分 | 9事業年度末 |
借入金残高 (資金運用部資金) |
千円 240,499,840 |
船舶整備債券等発行残高 | 325,300,000 |
4 主な業務実績
区分 | 9事業年度 | ||
旅客船 |
取得 |
隻 14 |
総トン 25,015 |
譲渡 | 16 | 9,215 | |
事業年度末保有 | 259 | 501,288 | |
貨物船 | 取得 | 34 | 56,022 |
譲渡 | 27 | 23,590 | |
事業年度末保有 | 1,086 | 1,116,413 |
(基礎的研究等勘定)
1 収入支出決算
区分 | 9事業年度 |
千円 | |
(収入) | |
収入決定済額 | 310,725 |
(支出) | |
支出予算現額 | 325,633 |
支出決定済額 | 310,695 |
不用額 | 14,937 |
2 損益
区分 | 9事業年度 |
経常収益 (うち国庫補助金収入) |
千円 24,243 (24,201) |
経常費用 (うち事業費) |
200,818 (175,210) |
当期損失金 | 176,575 |
(損失金の処理) | |
翌事業年度に繰越欠損金として整理 | 176,575 |
3 主な業務実績
区分 | 9事業年度 | |
基礎的研究業務 | 件数 | 10件 |
金額 | 278,680千円 |