会計名及び科目 | 労働保険特別会計(雇用勘定) (項)雇用安定等事業費 |
部局等の名称 | 福島県 |
補助の根拠 | 雇用保険法(昭和49年法律第116号) |
事業主体 | 職業訓練法人福島職業訓練技能協会 |
補助事業 | 認定職業訓練 |
補助事業の概要 | 労働省令に適合することの認定を受けて、平成6年度から10年度までの間に職業訓練を行うもの |
国庫補助対象事業費 | 85,480,676円 |
上記に対する国庫補助金交付額 | 28,443,040円 |
不当と認める国庫補助対象事業費 | 10,816,776円 |
不当と認める国庫補助金交付額 | 3,555,074円 |
1 補助金の概要
労働省は、労働者の職業能力の開発及び向上を促進するため、雇用保険法(昭和49年法律第116号)等に基づき、労働省令に定める基準に適合することの認定を受けた職業訓練(以下「認定職業訓練」という。)を行う中小企業事業主又は中小企業事業主の団体等に対して都道府県が補助する場合に、その補助に要する経費の一部として認定訓練助成事業費補助金を交付している。
この国庫補助金は、認定職業訓練の運営に要する指導員等の謝金、指導員研修費、教材費、通信運搬費等の経費を国庫補助対象事業費とし、その交付額は、都道府県が補助する額の2分の1又は国庫補助対象事業費の3分の1のいずれか低い方の額となっている。
職業訓練法人福島職業訓練技能協会(福島県福島市。以下「協会」という。)では、平成6年度か10年度までの間に、建築塗装等の認定職業訓練を国庫補助対象事業費計85,480,676円で実施したとして福島県に事業実績報告書を提出し、同県から計56,886,080円の補助を受けていた。そして、同県は国庫補助金計28,443,040円の交付を受けていた。
2 検査の結果
検査したところ、協会が認定職業訓練に要したとして同県に報告した国庫補助対象事業費の中には、協会の職員が教材費、通信運搬費、指導員研修費等を支払ったとして、実際には事業目的外に費消していたものが6年度から10年度までの間に計10,816,776円含まれていた。
したがって、適正な国庫補助対象事業費は計74,663,900円であり、前記の国庫補助対象事業費計85,480,676円との差額10,816,776円(県補助金相当額7,110,148円)が過大に精算されていて、これに係る国庫補助金3,555,074円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、協会において補助事業の経理に対する管理・監督が十分でなかったこと、県において協会に対する指導監査や補助金関係書類の審査が十分でなかったことなどによる。