この公団は、次の業務を行うことにより国民生活の安定と福祉の増進に寄与することを目的として設置されているものである。
(ア) 住宅事情の改善を特に必要とする大都市地域その他の都市地域において健康で文化的な生活を営むに足りる良好な居住性能及び居住環境を有する集団住宅及び宅地の大規模な供給を行うとともに、当該地域において健全な市街地に造成し、又は再開発するために市街地開発事業等を行う業務
(イ) 都市環境の改善効果の大きい根幹的な都市公園の整備などを行う業務
その資本金は10事業年度末現在で4942億7694万余円(うち国の出資4898億2562万余円)となっている。
同公団の会計は、住宅・都市整備及び鉄道・軌道の2勘定に区分して経理されており、その勘定別の10事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
(住宅・都市整備勘定)
1 収入支出決算
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
千円 | 千円 | |
(収入) | ||
収入決定済額 | 2,885,984,217 | 2,717,043,369 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 3,767,110,148 | 3,379,985,170 |
支出決定済額 | 2,861,796,407 | 2,723,964,937 |
翌事業年度繰越額 | 609,783,037 | 329,709,826 |
不用額 | 295,530,703 | 326,310,407 |
翌事業年度繰越額の主なものは、住宅等建設費(支出予算現額9565億6862万余円)の2900億2312万余円、土地有効利用事業費(同3109億9713万余円)の2454億8065万余円及び特定再開発整備費(同1013億8743万余円)の239億0406万余円である。また、不用額の主なものは、宅地造成費(同3812億8734万余円)の1225億8517万余円、住宅等建設費の1082億9341万余円及び利子及債券発行諸費(同7577億0268万余円)の185億5364万余円である。
2 損益
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
経常収益 (うち住宅管理及譲渡収入) (うち宅地管理及譲渡収入) |
千円 1,353,144,026 (889,003,591) (213,126,715) |
千円 1,397,197,478 (931,598,137) (199,008,376) |
経常費用 | 1,378,211,405 | 1,415,031,227 |
特別利益 (うち国庫補助金収入) (うち地方公共団体補助金等収入) (うち分譲価格調整準備金戻入) (うち前期損益修正益) |
190,460,321 (82,871,414) (57,746,705) (28,074,797) (17,290,422) |
140,272,908 (60,919,881) (45,129,675) (19,243,297) (9,001,006) |
特別損失 (うち建設原価圧縮費) (うち前期損益修正損) |
169,755,145 (140,983,027) (15,482,480) |
126,888,832 (107,088,397) (6,813,124) |
当期損失金 | 4,362,202 | 4,449,673 |
(損失金の処理) | ||
翌事業年度に繰越欠損金として整理 | 4,362,202 | 4,449,673 |
(繰越欠損金) | 8,871,047 | 4,421,374) |
3 借入金等
区分 | 10事業年度末 | (9事業年度末) |
借入金残高 (資金運用部資金等) |
千円 10,188,144,292 |
千円 10,071,536,292 |
住宅・都市整備債券等発行残高 | 4,290,787,150 | 4,099,323,650 |
4 主な業務実績
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
住宅の建設 | 14,213戸 | 18,420戸 |
賃貸住宅の管理開始 (賃貸住宅の事業年度末現在管理戸数) |
14,273戸 (733,133戸) |
10,785戸 (725,771戸) |
分譲住宅の供給 (分譲住宅の事業年度末現在管理戸数) |
6,561戸 (85,182戸) |
8,806戸 (93,136戸) |
住宅建設用地の取得 | 22ha | 17ha |
宅地造成用地の取得 | 16ha | 27ha |
宅地等の譲渡 | 165ha | 214ha |
土地有効利用事業用地の取得 | 21ha | − |
(鉄道・軌道勘定)
1 収入支出決算
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
千円 | 千円 | |
(収入) | ||
収入決定済額 | 11,854,785 | 6,267,400 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 15,060,699 | 8,057,635 |
支出決定済額 | 11,510,838 | 6,260,117 |
翌事業年度繰越額 | 2,612,456 | 1,117,621 |
不用額 | 937,404 | 679,896 |
2 損益
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
経常収益 (うち鉄道等業務収入) |
千円 1,526,980 (1,433,719) |
千円 1,376,848 (1,268,401) |
経常費用 | 3,094,040 | 3,124,967 |
特別利益 | 670,161 | 510,326 |
特別損失 | 689,355 | 529,805 |
当期損失金 | 1,586,254 | 1,767,598 |
(損失金の処理) | ||
翌事業年度に繰越欠損金として整理 | 1,586,254 | 1,767,598 |
(繰越欠損金 | 17,916,923 | 16,149,325) |
3 借入金等
区分 | 10事業年度末 | (9事業年度末) |
借入金残高 (資金運用部資金) |
千円 20,362,796 |
千円 18,150,678 |
住宅・都市整備債券発行残高 | 16,176,000 | 12,958,000 |
4 主な業務実績
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
(営業キロ程) | ||
鉄道 | 8.7km | 8.7km |
なお、この公団について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「土地区画整理事業等において教育施設等のため確保している公益施設用地の用途を変更して早期に処分するよう改善させたもの」 を掲記した。