この特別会計は、郵便貯金事業の経営に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
同特別会計は、一般及び金融自由化対策特別の2勘定に区分して経理されており、その勘定別の11年度の歳入歳出決算、損益、積立金、借入金等、金融自由化対策資金の運用資産及び主な業務実績は次のとおりである。
(一般勘定)
1 歳入歳出決算
区分 | 11年度 | (10年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 12,806,811,314 | 14,871,113,392 |
収納済歳入額 | 12,806,811,314 | 14,871,113,392 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 10,075,059,014 | 10,059,784,202 |
支出済歳出額 | 9,990,838,838 | 9,960,800,889 |
不用額 | 84,220,175 | 98,983,312 |
不用額の主なものは、郵政事業特別会計へ繰入(歳出予算現額1兆1663億7336万余円)の549億6445万余円、支払利子(同8兆6927億6152万余円)の148億4735万余円及び諸支出金(同34億2412万余円)の19億0836万余円である。
2 損益
区分 | 11年度 | (10年度) |
千円 | 千円 | |
利益 | 7,897,009,291 | 9,120,674,096 |
(うち資金運用部預託金利子収入) | (7,863,056,956) | (9,090,537,832) |
損失 | 9,775,521,337 | 9,754,389,377 |
(うち支払利子) | (8,691,986,131) | (8,671,641,066) |
損失金 | 1,878,512,045 | 633,715,280 |
(損失金の処理) | ||
翌年度に積立金を減額して整理 | 1,878,512,045 | 633,715,280 |
3 積立金
区分 | 11年度末 | (10年度末) |
千円 | 千円 | |
積立金現在額(注) | 3,894,390,830 | 4,728,106,111 |
(注) 一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律(平成10年法律第137号)第2条の規定による10年度から14年度まで繰り入れる一般会計への特別繰入金総額1兆円のうち当年度繰入額2000億円は、全額積立金を減額して整理した。
4 主な業務実績
区分 | 11年度末 | (10年度末) |
千円 | 千円 | |
郵便貯金現在高 | 259,970,234,943 | 252,586,730,528 |
資金運用部への預託高 | 257,655,972,470 | 255,610,312,500 |
(金融自由化対策特別勘定)
1 歳入歳出決算
区分 | 11年度 | (10年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 11,740,676,517 | 16,517,750,177 |
収納済歳入額 | 11,740,676,517 | 16,517,750,177 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 13,628,595,511 | 16,678,411,488 |
支出済歳出額 | 11,731,739,060 | 16,509,106,746 |
不用額 | 1,896,856,450 | 169,304,741 |
不用額の主なものは、金融自由化対策資金へ繰入(歳出予算現額8兆5000億円)の1兆8000億円、国債整理基金特別会計へ繰入(同5兆0512億6769万余円)の526億2884万余円及び諸支出金(同727億4332万余円)の426億9498万余円である。
2 損益
区分 | 11年度 | (10年度) |
千円 | 千円 | |
利益 | 2,084,407,053 | 2,060,645,162 |
損失 | 2,070,920,330 | 2,037,678,583 |
(うち借入金利子) | (2,037,820,123) | (2,002,135,824) |
利益金 | 13,486,722 | 22,966,579 |
(利益金の処理) | ||
翌年度に積立金に組入れ | 13,486,722 | 22,966,579 |
3 借入金等
区分 | 11年度末 | (10年度末) |
千円 | 千円 | |
借入金現在額(資金運用部資金) | 58,850,000,000 | 55,150,000,000 |
(資金運用部資金) | ||
積立金現在額 | 359,701,720 | 336,735,140 |
4 金融自由化対策資金の運用資産
区分 | 11年度末 | (10年度末) |
千円 | 千円 | |
(注) | ||
有価証券現在額 | 48,189,043,092 | 45,629,267,663 |
預金現在額 | 198,605,702 | 224,638,262 |
貸付金現在額 | 755,081 | 943,178 |
寄託金現在額 | 10,540,100,000 | 9,340,100,000 |
(注) このうち外貨債券の現在額は3,952,214,394千円である。その外貨による取得価額(16,057,811,549.50米ドルほか)を11年度末の実勢為替相場により円換算すると3,326,808,962千円となり、上記現在額を625,405,432千円下回ることとなる。
なお、この特別会計について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「職員の不正行為による損害が生じたもの」 を掲記した。