ページトップ
  • 平成11年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 4 公団、事業団その他20団体の決算|
  • (事業団)

日本下水道事業団


(6) 日本下水道事業団

 この事業団は、次の業務などを行うことにより下水道の整備を促進し、生活環境の改善と公共用水域の水質の保全に寄与することを目的として設置されているものである。

(ア) 地方公共団体等の要請に基づき、下水道の根幹的施設の建設、維持管理及び下水道に関する技術的援助を行う業務

(イ) 下水道技術者の養成並びに下水道に関する技術の開発及び実用化を図る業務

 その資本金は11事業年度末現在で27億2780万円(うち国の出資15億1390万円)となっている。

 同事業団の会計は、受託業務、建設業務及び一般業務の3勘定に区分して経理されており、その勘定別の11事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

(受託業務勘定)

 この勘定は、地方公共団体等の委託に基づく終末処理場等の建設等の業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
(収入)
 収入決定済額 376,323,870 360,396,379
(支出)
 支出予算現額 480,321,842 438,240,894
 支出決定済額 374,685,761 357,708,996
 翌事業年度繰越額 53,337,464 54,408,583
 不用額 52,298,617 26,123,314

 翌事業年度繰越額の主なものは受託工事業務費(支出予算現額4598億7165万余円)の531億4594万余円である。また、不用額の主なものは、受託工事業務費の493億8458万余円及び技術援助業務費(同31億8281万余円)の13億0529万余円である。

2 損益

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
 経常収益 376,116,479 358,394,321
 (うち受託工事収入) (367,256,122) (349,759,791)
 経常費用 375,443,560 357,678,218
 (うち受託工事費) (356,841,880) (339,786,562)
 当期利益金 672,918 716,102
(利益金の処理)
 翌事業年度に積立金として整理 672,918 716,102

3 借入金等

  区分 11事業年度末 (10事業年度末)
千円 千円
 借入金残高(市中金融機関) 428,566 430,872
 (市中金融機関)
 積立金残高 11,457,641 8,304,309

4 主な業務実績

  区分 11事業年度 (10事業年度)
 終末処理場等の建設 608箇所 568箇所
 下水道管きょ布設 16,414m 8,786m

(建設業務勘定)

 この勘定は、2以上の地方公共団体の要請に基づく終末処理場で発生する汚泥等を処理するための施設の建設及びその維持管理等の業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
(収入)
 収入決定済額 27,086,869 28,580,689
(支出)
 支出予算現額 32,005,791 36,270,662
 支出決定済額 26,710,597 30,206,339
 翌事業年度繰越額 1,173,363 4,127,353
 不用額 4,121,830 1,936,968

2 損益

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
 経常収益 15,864,373 14,661,798
 (うち料金収入) (11,675,595) (10,818,499)
 経常費用 18,421,606 19,224,704
 (うち施設管理費) (6,399,737) (6,607,967)
 当期損失金 2,557,233 4,562,905
(損失金の処理)
 翌事業年度に繰越欠損金として整理 2,557,233 4,562,905
(繰越欠損金 33,360,750 28,797,845)

3 借入金

  区分 11事業年度末 (10事業年度末)
千円 千円
 借入金残高 121,070,000 118,779,000
 (資金運用部資金等)

4 主な業務実績

  区分 11事業年度 (10事業年度)
 汚泥処理施設の建設及び維持管理 4箇所 4箇所
 汚泥の処理量 (生汚泥) 3,810,627m3 3,352,748m3
(脱水ケーキ) 108,768t 118,772t

(一般業務勘定)

 この勘定は、下水道技術者の養成等のその他の業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
(収入)
 収入決定済額 2,803,556 2,510,507
(支出)
 支出予算現額 2,700,255 2,420,687
 支出決定済額 2,643,973 2,374,407
 不用額 56,281 46,279

2 損益

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
 経常収益 2,562,123 2,570,328
 (うち国庫補助金収入) (590,930) (603,813)
 (うち地方公共団体補助金収入) (590,930) (603,813)
 経常費用 2,596,989 2,606,575
 (うち一般管理費) (1,320,982) (1,297,079)
当期損失金 34,866 36,247
(損失金の処理)
 翌事業年度に繰越欠損金として整理 34,866 36,247
(繰越欠損金 587,347 551,099)

 なお、この事業団について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「ポンプ場建設工事の施行に当たり、設計が適切でなかったため流入暗きょの所要の安全度が確保されていない状態になっているもの」 を掲記した。