この会社は、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社がそれぞれ発行する株式の総数を保有し、これらの株式会社による適切かつ安定的な電気通信役務の提供の確保を図ること並びに電気通信の基盤となる電気通信技術に関する研究を行うことを目的として設置されているものである。その資本金は11営業年度末(注1)
現在で7956億円(うち国の出資4202億円)となっている。
なお、同会社は、日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律(平成9年法律第98号)附則第2条の規定により、11年7月1日に、同会社が営んでいた国内電気通信業務のうち地域電気通信業務を東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社に、また、その他の国内電気通信業務をエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社に、それぞれ引き継いだ。
(注1) 日本電信電話株式会社が11営業年度に国内電気通信事業を行っていたのは、11年4月1日から6月30日までである。
同会社の11営業年度の貸借対照表、損益計算書及び業務実績の概要は次のとおりである。
1 貸借対照表
区分 | 11営業年度末 | (10営業年度末) |
千円 | 千円 | |
資産 | 8,068,962,249 | 11,467,394,145 |
(うち関係会社株式)(注2) | (4,446,527,900) | (347,268,939) |
(うち関係会社長期貸付金)(注3) | (2,425,854,051) | (1,338,927) |
負債 | 3,253,288,836 | 6,559,806,052 |
(うち社債) | (1,706,416,801) | (1,593,065,366) |
(うち長期借入金) | (719,437,250) | (625,912,250) |
(市中金融機関等) | ||
資本 | 4,815,673,413 | 4,907,588,092 |
(うち資本金) | (795,600,000) | (795,600,000) |
(うち資本準備金) | (2,530,476,000) | (2,530,476,000) |
(注2)
この科目は10営業年度においては「関係会社投資」となっていた。
(注3)
この科目は10営業年度においては「長期貸付金」となっていた。
2 損益計算書
区分 | 11営業年度 | (10営業年度) |
千円 | 千円 | |
経常収益 | 1,831,899,776 | 6,249,900,689 |
(うち電気通信事業営業収益) | (1,585,855,050) | (5,748,404,608) |
(うち附帯事業営業収益) | (110,944,425) | (388,599,008) |
経常費用 | 1,714,325,168 | 6,012,532,088 |
(うち電気通信事業営業費用) | (1,476,994,627) | (5,515,533,534) |
(うち附帯事業営業費用) | (108,081,877) | (377,638,637) |
経常利益 | 117,574,608 | 237,368,600 |
特別利益 | 71,827,640 | 823,929,539 |
特別損失 | 11,330,942 | 175,587,058 |
法人税、住民税及び事業税(注4) | 16,000,000 | 499,500,000 |
法人税等調整額 | 65,000,000 | — |
当期利益 | 97,071,306 | 386,211,082 |
前期繰越利益 | 273,316,865 | 172,408,776 |
過年度税効果調整額 | 90,200,000 | — |
税効果会計適用に伴う特別償却準備金取崩額 | 22,691,541 | — |
株式消却積立金取崩額 | 119,999,210 | — |
自己株式消却額 | 119,999,210 | — |
中間配当額 | 39,657,654 | 39,779,942 |
中間配当に伴う利益準備金積立額 | 3,965,765 | 3,977,994 |
当期未処分利益 | 439,656,293 | 514,861,922 |
(利益の処分) | ||
当期未処分利益 | 439,656,293 | 514,861,922 |
特別償却準備金取崩額 | 7,692,196 | 14,393,256 |
株式消却積立金取崩額 | 790 | — |
(計) | (447,349,280) | (529,255,178) |
利益準備金 | 3,964,000 | 11,953,000 |
配当金 | 39,586,387 | 119,339,121 |
役員賞与金 | 52,440 | 190,000 |
株式消却積立金 | — | 120,000,000 |
特別償却準備金 | 403,117 | 4,456,192 |
別途積立金 | 150,000,000 | — |
翌営業年度へ繰越 | 253,343,334 | 273,316,865 |
(注4) この科目は10営業年度においては「法人税等」となっていた。
なお、11営業年度から「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の改正(平成10年大蔵省令第173号)により税効果会計が適用された。また、特別利益は、前期末までに通話が完了した通話料のうち検針が完了しなかったため当期の収益に含まれることとなった前期分通話料692億5352万余円及び11年7月以降、貸倒れが発生しなかったため計上が不要となった貸倒引当金の戻入益25億7411万余円である。特別損失は、退職給与引当金への繰入額70億3752万余円及び11年7月1日実施の会社再編成に伴う資産譲渡により発生した営業譲渡資産売却損42億9342万余円である。
3 業務実績
区分 | 11営業年度 | (10営業年度) |
東日本電信電話株式会社への貸付け | 50,000,000千円 | — |
同会社への年度末長期貸付金残高 | 1,041,939,404千円 | — |
西日本電信電話株式会社への貸付け | 115,000,000千円 | — |
同会社への年度末長期貸付金残高 | 974,427,462千円 | — |
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社への貸付け | 104,000,000千円 | — |
同会社への年度末長期貸付金残高 | 409,487,184千円 | — |
研究開発費 | 216,857,020千円 | 219,941,989千円 |
特許等出願件数 | 2,688件 | 3,354件 |
技術開示件数 | 490件 | 660件 |
技術開示収入 | 4,435,485千円 | 4,573,112千円 |