この公庫は、中小企業者の行う事業の振興に必要な長期資金であって、一般の金融機関が供給することを困難とするものを供給することを目的として設置されているものである。その資本金は12年度末現在で4109億1500万円となっている。
同公庫の12年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
1 収入支出決算
区分 | 12年度 | (11年度) |
千円 | 千円 | |
(収入) | ||
収入済額 | 261,499,344 | 275,860,564 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 240,188,279 | 260,960,744 |
支出済額 | 225,102,165 | 252,869,800 |
不用額 | 15,086,113 | 8,090,943 |
不用額の主なものは、支払利息(支出予算現額1998億8174万余円)の97億6283万余円及び債券発行諸費(同69億4999万余円)の23億7681万余円である。
2 損益
区分 | 12年度 | (11年度) |
千円 | 千円 | |
経常収益 | 281,996,548 | 298,168,719 |
(うち貸付金利息) | (198,623,610) | (218,129,220) |
経常費用 | 281,992,716 | 298,117,205 |
(うち借入金利息) | (79,392,027) | (105,738,556) |
特別利益 | 84,008 | − |
特別損失 | 87,839 | 51,514 |
3 借入金等
区分 | 12年度末 | (11年度末) |
千円 | 千円 | |
借入金残高 | 3,308,795,000 | 3,991,233,000 |
(資金運用部資金等) | ||
中小企業債券発行残高 | 3,901,795,522 | 3,270,269,565 |
4 主な業務実績
区分 | 12年度 | (11年度) | |
貸付け等 | 件数 | 27,162件 | 28,369件 |
金額 | 1,669,459,979千円 | 1,714,457,979千円 | |
貸付金回収等 | 金額 | 1,677,626,973千円 | 1,584,100,478千円 |
(うち貸付金償却) | (32,677,857千円) | (22,788,178千円) | |
年度末貸付金残高 | 件数 | 187,400件 | 192,907件 |
金額 | 7,619,219,071千円 | 7,627,386,065千円 | |
上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に公庫において開示している債権 | |||
破綻先債権 | 209,096,566千円 | 188,683,301千円 | |
延滞債権 | 130,817,584千円 | 122,893,573千円 | |
3カ月以上延滞債権 | 10,682,290千円 | 17,137,567千円 | |
貸出条件緩和債権 | 82,123,720千円 | 66,616,486千円 | |
計 | 432,720,161千円 | 395,330,929千円 | |
貸倒引当金 | 27,812,259千円 | 21,826,554千円 | |
(貸倒引当金計率)(注) | (3.6/1000) | (2.8/1000) | |
(注) 貸倒引当金に計上できる金額は、当該事業年度末における貸付金残高(貸付受入金残高を控除)に6/1000を乗じて得た金額の範囲内とされている。 |
なお、この公庫について検査した結果、「第4章 特定検査対象に関する検査状況」に「財投機関の決算分析について」 を掲記した。