この公団は、次の業務を行うことなどにより国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的として設置されているものである。
(ア) 人口及び経済、文化等に関する機能の集中に対応した秩序ある整備が十分に行われていない大都市地域その他の都市地域における健康で文化的な都市生活及び機能的な都市活動の基盤整備として居住環境の向上及び都市機能の増進を図るための市街地の整備改善並びに賃貸住宅の供給及び管理を行う業務
(イ) 都市環境の改善効果の大きい根幹的な都市公園の整備等を行う業務
その資本金は12事業年度末現在で6880億0494万余円(うち国の出資6830億2562万余円)となっている。
同公団の会計は、都市基盤整備及び鉄道の2勘定に区分して経理されており、その勘定別の12事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。(注)
(注) 都市基盤整備公団の11事業年度は、11年10月1日から12年3月 31日までである。
(都市基盤整備勘定)
1 収入支出決算
区分 | 12事業年度 | (11事業年度) |
千円 | 千円 | |
(収入) | ||
収入決定済額 | 2,924,066,430 | 1,575,655,958 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 3,603,899,318 | 2,477,972,533 |
支出決定済額 | 2,859,180,415 | 1,539,512,394 |
翌事業年度繰越額 | 192,008,680 | 539,834,164 |
不用額 | 552,710,222 | 398,625,974 |
翌事業年度繰越額の主なものは、居住環境整備事業費(支出予算現額7508億3409万余円)の1050億4548万余円、賃貸住宅管理費(同3602億9045万余円)の330億5420万余円及び土地有効利用事業費(同2042億6911万余円)の245億5727万余円である。また、不用額の主なものは、居住環境整備事業費の2014億4987万余円、土地有効利用事業費の1213億4854万余円及び防災公園街区整備事業費(同1048億8659万余円)の652億0526万余円である。
2 損益
区分 | 12事業年度 | (11事業年度) |
千円 | 千円 | |
経常収益 | 1,204,511,136 | 693,348,500 |
(うち賃貸住宅管理収入) | (564,401,920) | (273,838,436) |
(うち市街地整備改善管理及譲渡収入) | (358,147,665) | (187,067,645) |
経常費用 | 1,236,970,281 | 704,167,538 |
特別利益 | 157,455,980 | 111,738,146 |
(うち国庫補助金収入) | (59,333,713) | (59,398,701) |
(うち地方公共団体補助金等収入) | (54,657,804) | (25,137,344) |
(うち分譲価格調整準備金戻入) | (38,089,750) | (14,199,306) |
(うち前期損益修正益) | (4,003,114) | (11,003,003) |
特別損失 | 122,098,942 | 101,600,470 |
(うち建設原価圧縮費) | (114,235,373) | (85,120,289) |
(うち前期損益修正損) | (4,951,701) | (12,007,277) |
当期利益金(△当期損失金) | 2,897,892 | △681,361 |
(利益金又は損失金の処理) | ||
翌事業年度に繰越欠損金の補てんに充当 | 2,897,892 | − |
翌事業年度に繰越欠損金として整理 | − | 681,361 |
(繰越欠損金 | 16,076,117 | 15,394,755) |
3 借入金等
区分 | 12事業年度末 | (11事業年度末) |
千円 | 千円 | |
借入金残高 | 11,673,262,299 | 10,794,967,076 |
(資金運用部資金等) | ||
都市基盤整備債券等発行残高 | 3,700,591,150 | 4,059,803,550 |
4 主な業務実績
区分 | 12事業年度 | (11事業年度) |
都市機能更新 | 623ha | 623ha |
都市整備 | ||
都市の整備 | 16,374ha | 14,828ha |
宅地等の供給 | 205ha | 98ha |
居住環境整備 | ||
市街地環境整備 | 3,037ha | 4,340ha |
住宅の建設 | 13,202戸 | 11,793戸 |
(うち建替) | (5,231戸) | (3,955戸) |
住宅の供給 | 17,817戸 | 10,441戸 |
(うち建替) | (5,948戸) | (3,045戸) |
賃貸住宅の事業年度末現在管理戸数 | 748,476戸 | (742,652戸) |
土地有効利用事業用地の取得 | 62ha | 2ha |
(鉄道勘定)
1 収入支出決算
区分 | 12事業年度 | (11事業年度) |
千円 | 千円 | |
(収入) | ||
収入決定済額 | 7,607,645 | 6,799,095 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 9,100,282 | 10,464,163 |
支出決定済額 | 7,637,682 | 7,287,653 |
翌事業年度繰越額 | 100,028 | 1,351,270 |
不用額 | 1,362,571 | 1,825,238 |
2 損益
区分 | 12事業年度 | (11事業年度) |
千円 | 千円 | |
経常収益 | 1,826,171 | 898,243 |
(うち鉄道業務収入) | (1,723,417) | (790,598) |
経常費用 | 3,574,682 | 1,453,972 |
特別利益 | 508,569 | 135,929 |
特別損失 | 508,569 | 146,159 |
当期損失金 | 1,748,510 | 565,959 |
(損失金の処理) | ||
翌事業年度に繰越欠損金として整理 | 1,748,510 | 565,959 |
(繰越欠損金 | 20,678,645 | 20,112,685) |
3 借入金等
区分 | 12事業年度末 | (11事業年度末) |
千円 | 千円 | |
借入金残高 | 30,278,195 | 26,311,298 |
(資金運用部資金等) | ||
都市基盤整備債券発行残高 | 13,209,000 | 15,026,000 |
4 主な業務実績
区分 | 12事業年度 | (11事業年度) |
(営業キロ程) | ||
鉄道 | 12.5km | 8.7km |
なお、この公団について検査した結果、「第4章 特定検査対象に関する検査状況」に「財投機関の決算分析について」 を掲記した。