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  • 平成14年度|
  • 第4章 特定検査対象に関する検査状況|
  • 第18 地方公共団体に対する財政資金の流れについて|
  • 2 検査の状況|
  • (6)地方の財政負担及び地方財政に係る国の財政負担の動向等

国及び地方における債務の増大


ア 国及び地方における債務の増大

 国、地方共に、社会保障関係経費等の歳出増が続く中、バブル経済崩壊後、税収が落ち込む一方で累次の経済対策に伴って公共投資を拡大してきたことなどに伴い、表26及び図32のとおり、長期債務残高が増加している。
 国の長期債務の残高は、14年度末で内国債(財投債を除く。)428.6兆円、一般会計及び特別会計における借入金107.0兆円(うち交付税特会における借入金46.6兆円)、計535.7兆円となっている。
 一方、地方の債務については、普通会計における地方債残高のほか、公営企業債残高のうち普通会計負担分及び交付税特会の借入金のうち地方負担分が、将来普通会計において負担すべき長期債務に該当すると考えられる。その額は、14年度末(見込み)で、普通会計における地方債残高133.9兆円、公営企業債残高のうち普通会計負担分28.8兆円、交付税特会の借入金のうち地方負担分30.7兆円、計193.5兆円となっている。
 この結果、我が国における国、地方を合わせた長期債務残高(重複分を差し引いたもの)は、14年度末で約700兆円になると見込まれ、国内総生産(GDP・14年度速報値499兆円)を超える額に及んでいる。

表26 国及び地方の長期債務残高
(単位:兆円)

区分 2 3 4 5 6 7 8
国の長期債務残高 191.4 200.3 208.7 223.7 245.6 268.7 296.9 324.5
  内国債 163.0 168.5 173.6 180.9 195.1 209.3 227.9 247.4
借入金 28.3 31.7 35.1 42.8 50.5 59.3 69.0 77.0
  一般会計 10.9 11.8 11.2 11.1 11.1 11.1 11.1 10.3
特別会計 17.3 19.9 23.8 31.6 39.3 48.1 57.8 66.7
地方の長期債務残高 65.5 67.0 69.9 78.9 91.2 106.3 124.7 139.1
  地方債残高(普通会計負担分) 50.2 52.1 54.8 61.1 70.4 80.4 92.8 103.3
公営企業債(普通会計負担分) 12.3 13.3 14.4 15.6 17.0 18.4 20.2 21.4
交付税特会借入金地方負担分 2.9 1.5 0.6 2.1 3.7 7.4 11.6 14.3
国と地方の重複分 △2.9 △1.5 △0.6 △2.1 △3.7 △7.4 △11.6 △14.3
国及び地方の長期債務残高合計 254.0 265.8 278.0 300.5 333.1 367.6 410.0 449.3

区分 9 10 11 12 13 14
国の長期債務残高 357.4 407.7 448.7 490.7 513.9 542.3(535.7)
  内国債 273.9 310.7 343.1 380.6 404.4 435.2(428.6)
借入金 83.5 97.0 105.6 110.0 109.5 107.0(107.0)
  一般会計 9.3 11.8 8.0 5.8 5.0 4.1(4.1)
特別会計 74.1 85.1 97.6 104.2 104.5 102.9(102.8)
地方の長期債務残高 149.8 162.8 173.7 181.3 187.7 193.5
  地方債残高(普通会計負担分) 111.4 120.0 125.5 128.0 130.8 133.9
公営企業債(普通会計負担分) 23.1 24.9 25.9 27.0 28.3 28.8
交付税特会借入金地方負担分 15.2 17.7 22.2 26.2 28.5 30.7
国と地方の重複分 △15.2 △17.7 △22.2 △26.2 △28.5 △30.7
国及び地方の長期債務残高合計 492.1 552.7 600.3 645.8 673.1 705.0(698.5)
注(1)  平成14年度は、補正後べースの見込額であり、( )書きは国の長期債務残高を実績べースの計数に置き換えた額である。
注(2)  内国債は財投債を含まない。

図32 国及び地方の長期債務残高の推移

図32国及び地方の長期債務残高の推移