職員の不正行為による損害が生じたもの

---

（１７８）職員の不正行為による損害が生じたもの

　本件は、北海道開発局網走開発建設部網走道路事務所において、維持課の職員が、分任支出負担行為担当官の補助者として、図面作成等業務の発注事務に従事中、平成１４年１月から７月までの間に、次のようにして架空の業務に係る代金を領得するなどし、国に計１１，１８０，７９９円の損害を与えたものである。
　すなわち、同人は、図面作成等業務の請負会社の下請をしている会社の役員と共謀し、同業務の発注に当たり一部架空の業務を含ませ、請負会社に対してはこの業務は既に下請会社に実施させた旨を告げるとともに、下請会社にもこの業務を同社が実施したかのように装わせて請負会社を欺き、この架空の業務を含めた代金を下請会社から請負会社へ、請負会社から同事務所へそれぞれ請求させて、国にその代金を支払わせるなどしたものである。
　なお、本件損害額については、１６年３月までに全額が同人、下請会社等から返納されている。