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  • 平成15年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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  • 第8 日本郵政公社|
  • 不当事項|
  • 不正行為

職員の不正行為による損害が生じたもの


(190)−(212)職員の不正行為による損害が生じたもの

部局等の名称 関東支社管内鹿沼郵便局ほか25郵便局(職員23人)
日本郵政公社の発足に伴い、平成15年4月1日以降、各郵政局は各支社に組織変更
不正行為期間 平成8年11月〜15年10月
損害金の種類 資金、郵便貯金の払戻金等
損害額 301,991,178円

 日本郵政公社は、平成15年4月1日、旧郵政事業庁(13年1月5日以前は郵政省)が所掌していた郵便事業、郵便貯金事業、簡易生命保険事業等に係る権利及び義務を承継するなどして設立された。
 関東支社(15年3月31日以前は関東郵政局)管内鹿沼郵便局ほか25郵便局において、関係職員の不正行為による損害が生じたものが23件、損害額で301,991,178円ある。このうち16年9月末現在で損害の補てんが終わっていないものが8件、損害額で213,188,975円(うち同月末現在補てんされた額18,971,152円)、損害額のすべてが補てん済みとなっているものが15件、損害額で88,802,203円となっている(同一人が複数の郵便局において損害を与えたものがあるため、件数と郵便局数は符合しない。)。
 この23件を補てんが終わっていないものと補てん済みとなっているものとに分けて示すと、次のとおりである。

 なお、日本郵政公社の発足に伴い、旧郵政事業庁の各郵政局等は平成15年4月1日以降、同公社の各支社に組織変更されたが、下記の「部局等の名称」については、不正行為期間の終期が同年3月31日以前のものは、当時の名称で表示している。

(ア)平成16年9月末現在で損害の補てんが終わっていないもの

  部局等の名称 不正行為期間 損害額
    年月
(190) 関東郵政局管内
鹿沼郵便局
14.11から
15.3まで
4,007,697

 本件は、上記の部局において、分任繰替払等出納官吏所属の出納員である総務事務官伊谷野某が貯金外務事務に従事中、預金者から預かった貯金証書を使用して交付を受けた定額郵便貯金払戻金や預金者から受領した定期郵便貯金預入金を領得したものである。
 なお、本件損害額については、平成16年9月末までに960,000円が同人から返納されている。

(191)
岩槻郵便局
14.2から
14.12まで
1,152,899

 本件は、上記の部局において、分任繰替払等出納官吏所属の出納員である総務事務官大橋某が歳出金の支払事務に従事中、郵便振替で払込みをするため交付を受けた歳出金を領得したものである。

(192)
大網郵便局
15.1から
15.3まで
67,520,000

 本件は、上記の部局において、分任繰替払等出納官吏の補助者である総務事務官小島某が出納官吏事務に従事中、出納官吏の保管に係る資金を領得したものである。

(193) 信越郵政局管内
三義郵便局
13.10から
15.1まで
23,938,307

 本件は、上記の部局において、分任繰替払等出納官吏の補助者である総務事務官峠某が出納官吏事務に従事中、出納官吏の保管に係る資金等を領得したものである。
 なお、本件損害額については、平成16年9月末までに3,387,962円が同人から返納されている。

(194) 近畿郵政局管内
愛東上中野郵便局
14.7から
14.12まで
42,137,085

 本件は、上記の部局において、分任繰替払等出納官吏の補助者又は分任繰替払等出納官吏代理である総務事務官上田某が貯金保険内務事務又は出納官吏事務に従事中、預金者から預かった通帳等を使用して払戻しの手続きを行い、払い出した通常郵便貯金払戻金や定額郵便貯金払戻金等を領得したものである。
 なお、本件損害額については、平成16年9月末までに10,582,190円が同人から返納されている。

(195) 四国支社管内
美馬郵便局
8.11から
15.5まで
32,568,415

 本件は、上記の部局において、現金出納責任者(平成15年3月31日以前は分任繰替払等出納官吏)所属の出納員である職員(15年3月31日以前は総務事務官、ただし13年1月5日以前は郵政事務官)田岡某が保険内務事務に従事中、窓口端末機を不正に操作して払い出した保険貸付金や契約者から預かった保険料を領得したものである。
 なお、本件損害額については、16年9月末までに3,701,000円が同人から返納されている。

(196) 九州郵政局管内
鹿島郵便局
長崎北郵便局
神浦郵便局
11.8から
14.12まで
34,207,209

 本件は、上記の各部局において、分任繰替払等出納官吏所属の出納員である総務事務官(平成13年1月5日以前は郵政事務官)松岡某が貯金保険外務事務に従事中、契約者から受領した保険料や預金者から受領した定期郵便貯金預入金等を領得したものである。

(197) 九州支社管内
熊本東郵便局
大津郵便局
12.12から
15.8まで
7,657,363

 本件は、上記の両部局において、現金出納責任者(平成15年3月31日以前は分任繰替払等出納官吏)所属の出納員である職員(15年3月31日以前は総務事務官、ただし13年1月5日以前は郵政事務官)萩某が保険外務事務に従事中、契約者から受領した保険料を領得したものである。
 なお、本件損害額については、16年9月末までに340,000円が同人から返納されている。

(190)-(197)の計 8件 213,188,975

(イ)平成16年9月末現在で損害額のすべてが補てん済みとなっているもの

  部局等の名称 不正行為者の職務 不正行為期間 損害金の種類 損害額 補てん済み
      年月   年月
(198) 関東郵政局管内
大貫郵便局
分任繰替払等出納官吏(出納官吏事務) 13.9から
15.3頃まで
資金 2,870,000 15.6
(199) 東海支社管内
浜松北郵便局
現金出納責任者所属出納員(貯金保険外務事務) 15.4 保険料等 1,080,035 16.1
(200)
四日市郵便局
現金出納責任者所属出納員(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏所属出納員)(貯金外務事務) 14.8から
15.7まで
通常郵便貯金払戻金等 8,346,465 15.9
(201)
名古屋岩塚郵便局
現金出納責任者所属出納員(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏所属出納員)(貯金内務事務) 14.4から
15.7まで
資金 11,114,231 16.2
(202) 近畿郵政局管内
京都中央郵便局
分任繰替払等出納官吏所属出納員(貯金外務事務) 14.4から
15.1まで
積立郵便貯金預入金 2,150,000 15.2
(203) 近畿支社管内
木津兜台郵便局
現金出納責任者(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏)(資金管理事務)(15年3月以前は出納官吏事務) 12.4から
15.6まで
資金 9,000,000 15.6
(204) 中国郵政局管内
玉島郵便局
分任繰替払等出納官吏所属出納員(貯金外務事務) 13.1から
15.2まで
通常郵便貯金預入金等 4,044,000 15.3
(205)
大道郵便局
分任繰替払等出納官吏所属出納員(貯金内務事務) 13.8から
14.12まで
資金等 11,005,767 15.5
(206)
廿日市原郵便局
分任繰替払等出納官吏(出納官吏事務) 9.3から
10.4まで
通常郵便貯金払戻金 10,441,284 15.3
(207) 四国支社管内
伊野郵便局
現金出納責任者所属出納員(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏所属出納員)(貯金保険外務事務) 14.11から
15.6まで
保険料等 3,991,401 15.9
(208) 四国郵政局管内
丸亀川西郵便局
分任繰替払等出納官吏(出納官吏事務) 14.12及び
15.2
資金 3,130,000 15.5
(209) 九州支社管内
魚目郵便局
現金出納責任者(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏)(資金管理事務)(15年3月以前は出納官吏事務) 15.2から
15.6まで
定額郵便貯金預入金等 13,034,000 15.7
(210)
長洲郵便局
現金出納責任者所属出納員(貯金外務事務) 15.7 定額郵便貯金払戻金 1,114,440 15.8
(211)
安岐郵便局
現金出納責任者所属出納員(貯金外務事務) 15.10 定額郵便貯金払戻金 1,106,537 15.11
(212)
門司田野浦郵便局
現金出納責任者所属出納員(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏所属出納員)(貯金内務事務) 15.2及び
15.4
定額郵便貯金払戻金 6,374,043 15.10
  (198)-(212)の計   15件   88,802,203  
  (ア)、(イ)の計   23件   301,991,178