石油公団

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（６）石油公団

　この公団は、特殊法人等改革基本法（平成１３年法律第５８号）第５条第１項に規定する特殊法人等整理合理化計画（同公団に係る部分に限る。）に基づいて講ずべき措置の円滑な実施に資するため、同公団の所有する株式又は保有する貸付債権の管理及び処分を行うこと等を目的として設置されているものである。その資本金は１５事業年度末（注１） 現在で１兆２２３１億９３１５万余円（全額国の出資）となっている。
　なお、同公団は、「石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律」（平成１４年法律第９３号）附則第１０条の規定により、１５年４月１日に、同公団が保有していた備蓄石油等を石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計（以下「石油等特会」という。）に引き継いだ。また、同法附則第１２条の規定により、１６年２月１日に、同公団が保有していた石油備蓄施設等を石油等特会に引き継いだ。さらに、同法附則第４条の規定により、同年２月２９日に、石油備蓄業務等を独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構に引き継いだことに伴い、一般勘定及び石油備蓄勘定の勘定区分は廃止された。

　同公団の１５事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

１　収入支出決算

（旧一般勘定）

〔この勘定は、石油等の探鉱等に必要な資金の投融資等の業務に関する経理を行うものである。

区分	15事業年度	(14事業年度)
	千円	千円
(収入)
収入決定済額	70,460,120	38,722,045
(支出)
支出予算現額	71,423,977	59,370,049
支出決定済額	22,846,216	25,354,805
独立行政法人承継額	35,792,697	−
翌事業年度繰越額	−	22,008,724
不用額	12,785,063	12,006,520

　独立行政法人承継額の主なものは、受託業務費（支出予算現額２０３億６６６５万余円）の１４２億４６８８万余円、石油開発促進事業費（同２０２億４５１１万余円）の９２億５０２３万余円及び補助事業費（同１５３億７６６１万余円）の９０億３９８０万余円である。また、不用額の主なものは、補助事業費の５９億７７８４万余円及び石油開発促進事業費の４８億７８５２万余円である。

（旧石油備蓄勘定）

区分	15事業年度	(14事業年度)
	千円	千円
(収入)
収入決定済額	125,794,896	124,289,360
(支出)
支出予算現額	156,604,129	138,561,366
支出決定済額	122,638,142	120,242,747
翌事業年度繰越額	−	147,300
不用額	33,965,986	18,171,318

　不用額は、受託業務費（支出予算現額１２８９億９８１４万余円）の２６１億１０９２万余円、石油・石油ガス備蓄増強対策投融資業務費（同１０１億２７２５万円）の５６億９８９９万余円及び公団石油・石油ガス備蓄業務費（同１７４億７８７３万円）の２１億５６０６万余円である。

２　損益

区分	15事業年度	(14事業年度)
	千円	千円
経常収益	65,040,058	172,745,057
(うち石油開発事業収入)	(18,688,496)	(16,571,070)
(うち交付金等事業収入)	(28,622,081)	(127,415,649)
経常費用	49,566,667	169,250,649
(うち公団石油備蓄事業費)	(15,056,126)	(114,665,352)
(うち交付金等事業費)	(10,571,591)	(18,023,337)
特別利益	38,184,923	23,502,404
特別損失	3,474,768	181,279,384
当期利益金(△当期損失金)	50,183,545	△154,282,571
(利益金又は損失金の処理)
翌事業年度に繰越欠損金の補てんに充当	50,183,545	−
翌事業年度に繰越欠損金として整理	−	154,282,571
(繰越欠損金	770,248,635	615,966,063)

　なお、特別利益の主なものは石油開発事業出資株式処分益３４５億５４２１万余円である。

３　借入金等

区分	15事業年度末	(14事業年度末)
	千円	千円
借入金残高　(市中金融機関等)	−	1,825,231,413
石油債券発行残高	−	368,855,000

４　主な業務実績

区分			15事業年度	(14事業年度)
(石油開発のための出資)
出資		会社数	22社	30社
(うち新規会社数)			(1社)	(4社)
		件数	103件	92件
		金額	154,392,255千円	20,500,503千円
出資金減少		会社数	18社	25社
		金額	48,399,299千円	342,193,569千円
事業年度末出資金残高		会社数	71社	80社
		件数	1,268件	1,202件
		金額	324,091,532千円	218,098,576千円
(石油開発のための貸付け)
貸付け		会社数	15社	19社
		件数	44件	69件
		金額	5,099,505千円	12,651,359千円
貸付金回収等		金額	55,975,183千円	11,345,462千円
(うち減免等の額)			(9,683,722千円)	(3,476,931千円)
事業年度末貸付金残高		会社数	25社	36社
		件数	1,035件	1,180件
		金額	126,686,192千円	177,561,870千円
事業年度末長期未収金(注2)		会社数	3社	5社
		件数	72件	75件
		金額	6,423,330千円	94,911,428千円
事業年度末求償権		会社数	1社	1社
		件数	1件	1件
		金額	11,454,374千円	11,454,374千円
	上記出資金、貸付金、長期未収金及び求償権のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に公団において開示している債権等(注3)
	破綻先債権等(注4)		0千円	132,428,128千円
	延滞債権等(注4)		19,276,288千円	28,024,056千円
	3カ月以上延滞債権等		−	−
	貸出条件緩和債権等		28,617,576千円	40,071,951千円
	計		47,893,865千円	200,524,135千円
投融資損失引当金(注)			80,863,549千円	89,484,647千円
(投融資損失引当金計上率)			(17.2/100)	(17.8/100)
(注)	探鉱投融資等の回収不能による損失に備えるため計上しているもので、投融資会社等の財政状態等を勘案して個別に算定した損失見込額を計上している。

(注2)	長期未収金
	支払を猶予している貸付金利息のうち収益計上しているもの。このほか、回収の見込みが低いと判断し、財務諸表の注記事項としているものが206億2668万余円ある。
(注3)	探鉱等投融資事業に係る投資有価証券及び関係会社株式についても同様の分類により開示している。
(注4)	探鉱等投融資事業対象会社のうち、事業終結承認済及び事業終結承認見込みの会社に対する債権等を、延滞の有無にかかわらず、すべて延滞債権等(特別清算を予定している場合は破綻先債権等)として開示している。

(石油開発のための債務の保証)
保証	会社数	10社	7社
	金額	151,555,069千円	44,317,644千円
減少した保証債務	会社数	9社	8社
	金額	63,296,686千円	14,916,580千円
事業年度末為替調整額	金額	△10,528,616千円	△6,010,601千円
事業年度末保証債務残高	会社数	14社	13社
	金額	179,576,828千円	101,847,060千円
(石油備蓄基地建設のための出資)
出資	会社数	1社	1社
	金額	3,584,000千円	3,840,000千円
出資金回収	金額	72,274,000千円	−
事業年度末出資金残高	会社数	−	13社
	金額	−	88,200,000千円
(石油備蓄基地建設のための貸付け)
貸付け	会社数	9社	10社
	金額	19,482,600千円	13,566,100千円
貸付金回収	金額	707,814,677千円	68,295,594千円
事業年度末貸付金残高	会社数	−	11社
	金額	−	709,217,061千円
(民間会社が行う備蓄のための石油購入資金の貸付け)
貸付け	会社数	27社	26社
	件数	35件	59件
	金額	285,657,400千円	260,765,800千円
貸付金回収	金額	257,686,200千円	274,774,900千円
事業年度末貸付金残高	会社数	−	26社
	件数	−	58件
	金額	−	257,686,200千円