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  • 平成16年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [3]独立行政法人及び国立大学法人の決算|
  • (独立行政法人)

独立行政法人雇用・能力開発機構


(21)独立行政法人雇用・能力開発機構

 この独立行政法人は、労働者の有する能力の有効な発揮及び職業生活の充実を図るため、雇用管理の改善に対する援助、公共職業能力開発施設の設置及び運営等の業務を行うとともに、勤労者の計画的な財産形成の促進の業務を行うことにより、良好な雇用の機会の創出その他の雇用開発、職業能力の開発及び向上並びに勤労者の生活の安定を図り、もって労働者の雇用の安定その他福祉の増進と経済の発展に寄与することを目的として設置されているものである。その資本金は16事業年度末現在で7924億3672万余円(うち国の出資7920億9469万余円)となっている。
 同法人の会計は、一般、財形、宿舎等及び炭鉱援護の4勘定に区分して経理されており、その勘定別の16事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである(注1)

 同法人の15事業年度は、16年3月1日から3月31日までである。

(一般勘定)

 この勘定は、雇用管理の改善に対する援助、公共職業能力開発施設の運営等、介護労働者の福祉の増進に係る事業、雇用促進融資に係る債権の管理及び回収などに関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 16事業年度末 (15事業年度末)
  千円 千円
資産 380,132,929 390,188,350
(うち建物) (192,222,968) (200,508,537)
(うち土地) (58,488,436) (58,488,436)
負債 86,517,980 83,023,699
(うち運営費交付金債務) (10,483,628) (1,681,105)
(うち未払金) (14,065,743) (10,015,456)
(うち長期借入金) (28,470,728) (32,112,384)
資本 293,614,948 307,164,650
(うち資本金) (302,543,547) (302,543,547)
(うち資本剰余金) (△14,434,544)(注2) (△1,302,734)
(うち利益剰余金) (5,505,946) (5,923,838)
 損益外減価償却累計額△14,486,850千円が含まれている。

2 損益計算書

区分 16事業年度 (15事業年度)
  千円 千円
 経常費用 130,713,554 15,371,099
 (うち業務費) (117,690,692) (9,312,573)
 (うち一般管理費) (10,348,040) (5,805,611)
 経常収益 130,306,230 15,438,537
 (うち運営費交付金収益) (84,303,726) (11,088,602)
 (うち補助金等収益) (36,052,033) (3,553,397)
 経常利益(△経常損失) △407,323 67,437
 臨時損失 11,263
 臨時利益 695
 当期純利益(△当期純損失) △417,892 67,437
 目的積立金取崩額 114,442 105,166
 当期総利益(△当期総損失) △303,449 172,604
(利益の処分又は損失の処理)    
 (当期未処分利益又は当期未処理損失)    
  当期総利益(△当期総損失) △303,449 172,604
 (利益処分額又は損失処理額)    
  積立金 172,604
  雇用促進融資業務積立金取崩額 130,845
  積立金取崩額 172,604

3 主な業務実績

区分   16事業年度 (15事業年度)
公共職業能力開発施設等の運営   211箇所 209箇所
助成金の交付 件数 69,006件 5,099件
  金額 18,311,082千円 2,392,616千円
福祉施設等設置資金貸付金の回収 金額 5,617,596千円 1,717,916千円
福祉施設等設置資金事業年度末貸付金残高 件数 580件 666件
金額 21,224,549千円 26,842,145千円
 上記貸付金残高の独立行政法人会計基準による分類    
  一般債権   11,010,643千円 14,632,399千円
  貸倒懸念債権   6,155,878千円 5,980,995千円
  破産更生債権等   4,058,028千円 6,228,749千円
  貸倒引当金   3,838,103千円 5,435,074千円
   貸倒引当金は、一般債権については貸倒引当率を、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に回収可能額を勘案し、回収不能見込額を計上している。

(財形勘定)

 この勘定は、勤労者の計画的な財産形成を促進するため、財産形成持家資金等の貸付け等の事業に関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 16事業年度末 (15事業年度末)
  千円 千円
資産 877,970,673 829,445,982
(うち財形融資貸付金) (832,538,073) (785,713,533)
(うち財形融資資金貸付金) (22,912,724) (18,392,704)
負債 915,320,383 870,070,846
(うち運営費交付金債務) (37,254) (—)
(うち1年内償還債券) (160,100,000) (114,300,000)
(うち雇用・能力開発債券) (612,300,000) (609,100,000)
資本 △37,349,710 △40,624,864
(うち資本金) (1,000,000) (1,000,000)
(うち繰越欠損金) (△38,349,710) (△41,624,864)

2 損益計算書

区分 16事業年度 (15事業年度)
  千円 千円
 経常費用 12,027,059 1,077,752
 (うち財務費用) (10,186,979) (925,695)
 経常収益 15,302,213 1,217,510
 (うち業務収益) (13,443,271) (1,122,836)
 (うち補助金等収益) (1,182,869) (74,194)
 経常利益 3,275,154 139,758
 当期純利益 3,275,154 139,758
 当期総利益 3,275,154 139,758
(損失の処理)    
 (当期未処理損失)    
  当期総利益 3,275,154 139,758
  前期繰越欠損金 41,624,864 41,764,622
 (損失処理額)    
  次期繰越欠損金 38,349,710 41,624,864

3 主な業務実績

区分   16事業年度 (15事業年度)
財形融資貸付け 件数 6,055件 375件
  金額 129,764,300千円 7,743,800千円
同貸付金回収 金額 82,992,823千円 5,443,982千円
事業年度末貸付金残高 件数 64,211件 61,996件
  金額 833,723,681千円 786,952,205千円
 上記貸付金残高の独立行政法人会計基準による分類    
  一般債権   832,590,532千円 786,253,301千円
  貸倒懸念債権   6,083千円 84,247千円
  破産更生債権等   1,127,065千円 614,656千円
  貸倒引当金   1,185,608千円 1,238,671千円
   貸倒引当金は、一般債権については貸倒引当率を、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に回収可能額を勘案し、回収不能見込額を計上している。

(宿舎等勘定)

 この勘定は、移転就職者のための宿舎の譲渡又は廃止及びそれまでの間の運営等に関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 16事業年度末 (15事業年度末)
  千円 千円
資産 498,641,390 524,246,148
(うち建物) (219,115,923) (231,456,963)
(うち土地) (240,587,098) (250,366,844)
負債 8,999,748 10,067,313
(うち前受金) (3,058,144) (3,056,105)
(うち長期預り金) (5,083,131) (5,182,186)
資本 489,641,642 514,178,835
(うち資本金) (488,893,182) (502,327,045)
(うち資本剰余金) (△11,592,358)(注3) (△958,248)
(うち利益剰余金) (12,340,818) (12,810,038)
 損益外減価償却累計額分である。

2 損益計算書

区分 16事業年度 (15事業年度)
  千円 千円
 経常費用 43,493,466 797,957
 (うち業務費) (43,217,289) (772,913)
 経常収益 43,047,313 3,359,079
 (うち業務収益) (41,323,596) (3,244,891)
 (うち補助金等収益) (1,225,248) (89,725)
 経常利益(△経常損失) △446,152 2,561,121
 臨時損失 24,516 1,135
 臨時利益 1,450
 当期純利益(△当期純損失) △469,219 2,559,985
 当期総利益(△当期総損失) △469,219 2,559,985
(利益の処分又は損失の処理)    
 (当期未処分利益又は当期未処理損失)    
  当期総利益(△当期総損失) △469,219 2,559,985
 (利益処分額又は損失処理額)    
  積立金 2,559,985
  積立金取崩額 469,219

3 主な業務実績

区分 16事業年度 (15事業年度)
雇用促進住宅 142,444戸 142,082戸
福祉施設の運営 21箇所 101箇所

(炭鉱援護勘定)

 この勘定は、炭鉱離職者の再就職を促進するため職業訓練等を実施する事業などに関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 16事業年度末 (15事業年度末)
  千円 千円
資産 42,223 23,587
負債 44,196 25,561
資本 △1,973 △1,973
(うち繰越欠損金) (△1,973) (△1,973)

2 損益計算書

区分 16事業年度 (15事業年度)
  千円 千円
 経常費用 92,031 6,904
 経常収益 92,031 4,931
 (うち補助金等収益) (91,815) (4,921)
 経常損失 1,973
 当期純損失 1,973
 当期総損失 1,973
(損失の処理)    
 (当期未処理損失)    
  当期総損失 1,973
  前期繰越欠損金 1,973
 (損失処理額)    
  次期繰越欠損金 1,973 1,973

3 主な業務実績

区分 16事業年度 (15事業年度)
炭鉱離職者に対する職業訓練 9人 3人

 なお、この法人について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「滞納の防止やその早期解消に向けた対応策を執ることなどにより、技能者育成資金の回収業務を適切に行うよう改善させたもの」 を掲記した。