会計名及び科目
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一般会計
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(組織)防衛本省
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(項)防衛本庁
(項)装備品等整備諸費
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部局等
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航空幕僚監部
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営内使用電気器具の概要
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営舎内に居住する自衛官が、基地司令等の使用許可を受けて居室内で使用しているテレビ、冷蔵庫等の電気器具
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上記のうちテレビ及び冷蔵庫に係る電気料金相当額
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4015万円(平成18年度)
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【是正改善の処置を求めたものの全文】
営舎内に居住する自衛官が居室内で使用する電気器具に係る電気料金の負担について
(平成19年10月24日付け防衛省航空幕僚長あて)
標記について、会計検査院法第34条の規定により、下記のとおり是正改善の処置を求める。
記
自衛官は、自衛隊法(昭和29年法律第165号)の規定に基づき、防衛大臣(平成19年1月8日以前は防衛庁長官。以下同じ。)が指定する場所に居住しなければならないとされ、自衛隊法施行規則(昭和29年総理府令第40号)及び「自衛官の居住場所に関する訓令」(昭和29年防衛庁訓令第19号)の規定に基づき、曹長以下の自衛官は、原則として、その勤務する部隊等に集団的居住場所として設けられた営舎に居住することとされている(以下、営舎内に居住する自衛官を「営内居住自衛官」という。)。
そして、貴自衛隊では、全国の基地及び分屯基地(以下、これらを「基地等」という。)に営舎を設置している。営舎には、洗面所、娯楽室、湯沸室等の共用部分と隊員の生活の場である居室が設けられており、営内居住自衛官が快適な生活を営むため、娯楽室等にテレビ、冷蔵庫等を設置するほか、営内居住自衛官の人数に対して一定の割合で洗濯機、乾燥機、アイロン等を共用部分に備え付けている。
一方、営内居住自衛官の私物品の基地等内への持込みについては、航空自衛隊基地服務規則(平成5年航空自衛隊達第6号)において、快適な生活を営む上で必要最小限とするものとされ、基地等内で電気器具を使用する場合は、各基地等がそれぞれ定めた服務規則において、基地司令等の許可を受けることとされている。
また、基地等内において使用した電気料金等の負担について、貴自衛隊では、基地等内で許可を受けて電気等の供給を受ける工事請負業者や販売業者等には「部外者に対する給水等の基準並びに料金の算定及び徴収等について」(昭和54年空幕施第9号航空幕僚長通達)に基づき、また、体験入隊等で基地等内に宿泊する見学者等には「見学者等に対する電気料等の徴収要領について」(昭和50年空幕会第76号航空幕僚長通達。以下、これらの通達を合わせて「部外者徴収通達」という。)に基づき、それぞれ電気料金等を負担させることとしている。
貴自衛隊では、全国72基地等に営舎を設置しており、その維持運営に係る光熱水料の支払も毎年多額に上っている。
そこで、本院は、陸上、海上、航空各幕僚監部及び貴自衛隊の全国72基地等(営内居住自衛官約1万3000人)のうちの22基地等(注)
(営内居住自衛官約8,300人)において、合規性、経済性等の観点から、営舎の維持運営に係る光熱水料等の支払が適切なものとなっているかなどに着眼し、会計実地検査を行った。そして、陸上、海上、航空各幕僚監部において、各自衛隊の営内居住自衛官の使用電気料金の負担に関する規程等について担当者から説明を聴取し、また、22基地等において、営舎内における電気の使用実態や電気料金の支払状況等について、電気器具使用申請書等の書類を徴したり、担当者から説明を聴取したり、電気器具の設置状況を確認したりするなどして検査した。
検査したところ、貴自衛隊の上記の各基地等において、多数の営内居住自衛官が、基地司令等の使用許可を受けて、テレビ、冷蔵庫、ゲーム機、オーディオ機器等の電気器具を居室内で私的に使用していた。そして、これら営内居住自衛官が居室内で私的に使用している電気器具(以下「営内私用電器」という。)は、テレビ5,754台、冷蔵庫3,274台、その他16,205台と多数に上り、これらの使用により相当の電力量が消費されていると認められた。
貴自衛隊では、前記の部外者徴収通達に基づき、部外者には基地等内で使用した電気料金等を負担させることとしているが、営内居住自衛官については、電気料金の負担に関する規程を定めていないため、営内私用電器に係る電気料金を負担させていない。
しかし、営内私用電器の使用に係る電気料金は原則として各営内居住自衛官個人が負担すべきものであり、これを国が全額負担して各基地等の運営経費の一部として支払っているのは適切とは認められない。
現に、陸上自衛隊では、陸上自衛隊服務細則(昭和35年陸上自衛隊達第24−5号)及び「部外給水料金等の算定及び徴収料金の取扱いについて」(昭和54年陸幕施第75号陸上幕僚長通達)に基づき、また、海上自衛隊においても、海上自衛隊営内生活規則(平成17年海幕補第1722号)及び「営内生活者の私物電気製品に対する使用電気料金徴収等の事務処理要領について」(平成17年海幕経第5459号海上幕僚長通達)に基づき、それぞれ営内居住自衛官の私物電気機器に係る電気料金相当額を算定した上、当該営内居住自衛官に負担させている。
前記の貴自衛隊の22基地等における営内私用電器のうち、比較的使用頻度の高いテレビ及び冷蔵庫について、それぞれの合計台数の1年間の使用に係る電気料金相当額を試算すると、それぞれ約477万円及び約3538万円、計約4015万円となる。
上記のように、貴自衛隊において、営内私用電器に係る電気料金を営内居住自衛官に負担させておらず、各基地等の運営経費に含めて国の予算から支払っている事態は適切とは認められず、是正改善を図る要があると認められる。
このような事態が生じているのは、貴自衛隊において、営内私用電器に係る電気料金の公私の負担区分を明確にせず、その負担に関する規程を定めていなかったことなどによると認められる。
貴自衛隊においては、基地等を維持運営するための光熱水料等の一部として、毎年度多額の電気料金を支払っており、このうち営舎内での使用電気料金も多額に上っている。また、営舎内の生活には私的な部分も多くあることから、電気料金の負担についても公私の区分を行う必要がある。
ついては、貴自衛隊において、各基地等における営内私用電器の使用の実態を調査するとともに、これらの使用及び電気料金の負担に関する規程を定め、使用実態に即した電気料金を当該使用者に負担させるなどの是正改善の処置を求める。