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  • 国会及び内閣に対する報告(随時報告)|
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書|
  • 平成19年9月

特殊法人等から移行した独立行政法人の業務運営の状況について


2 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点

 特殊法人等から移行した独立行政法人のうち多数の法人において、19年度末に中期目標の期間が終了することを踏まえ、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から、財務、業務実績等の業務運営の状況を横断的に調査・分析し、財務状況はどのように変化しているか、所期の業務成果は得られているかなどに着眼して検査するとともに、各法人がその特定関連会社(注1) 、関連会社(注2) 及び関連公益法人等(注3) (以下「関係法人」という。)と締結している契約の方法等は適切なものとなっているかなどにも着眼して検査した。

 特定関連会社 独立行政法人が政策目的のため法令等で定められた業務として出資する会社であって、その会社の議決権の過半数を所有しているという事実が認められる場合などにおける当該会社をいう。
 関連会社 独立行政法人及び特定関連会社が、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、特定関連会社以外の会社の財務及び営業の方針決定に対して重要な影響を与えることができる場合における当該会社をいう。
 関連公益法人等 独立行政法人が出えん、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、財務及び事業運営の方針決定に対し重要な影響を与えることができるか又は独立行政法人との取引を通じて公的な資金が供給されており、独立行政法人の財務情報として、重要な関係を有する当該公益法人等(財団法人、社団法人のほか、社会福祉法人、特定非営利活動法人、技術研究組合等の法人を含む。)をいう。

(2) 検査の対象及び方法

 特殊法人等から移行した前記の49法人のうち国が資本金の2分の1以上を出資しているのは47法人であるが、このうち、独立行政法人の設立時に主務大臣から指示された中期目標の期間が19年度末で終了するとされている表2に示した25法人を対象として検査した。

表2 検査の対象とした25法人
国民生活センター、通関情報処理センター、日本万国博覧会記念機構、農畜産業振興機構、農林漁業信用基金、緑資源機構、北方領土問題対策協会、平和祈念事業特別基金、新エネルギー・産業技術総合開発機構、日本学術振興会、理化学研究所、宇宙航空研究開発機構、日本スポーツ振興センター、日本芸術文化振興会、高齢・障害者雇用支援機構、福祉医療機構、国立重度知的障害者総合施設のぞみの園、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、国際観光振興機構、水資源機構、空港周辺整備機構、海上災害防止センター、情報処理推進機構、石油天然ガス・金属鉱物資源機構、雇用・能力開発機構

(注)
 「雇用・能力開発機構」については、19年3月に中期目標が変更され、中期目標の期間は18年度末で終了している。


 検査に当たっては、これらすべての法人について、計算証明規則(昭和27年会計検査院規則第3号)に基づき会計検査院に提出された財務諸表等のほか、業務成果、関係法人との契約状況等について提出を求めた調書を分析するとともに、各法人の本部等において財務、業務実績等の業務運営の状況について会計実地検査を行った。