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  • 平成19年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第7 財務省|
  • 本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項

合同宿舎の駐車場について、貸与事務を適切に行うことにより、その使用料が適正に徴収されるよう改善させたもの


(2) 合同宿舎の駐車場について、貸与事務を適切に行うことにより、その使用料が適正に徴収されるよう改善させたもの

会計名及び科目 一般会計 (部)雑収入 (款)国有財産利用収入
  (項)国有財産貸付収入
部局等 3財務局、16財務事務所等
合同宿舎の駐車場の貸与事務の概要 合同宿舎の駐車場の貸与承認、使用料の徴収に関する事務等
使用料が徴収されていなかった駐車場区画数 87区画
徴収不足額 513万円 (平成14年度〜20年度)

1 合同宿舎の維持管理業務の概要

(1) 合同宿舎の維持及び管理

 国が国家公務員等に貸与する宿舎は、国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)に基づき設置されており、同一の各省各庁に所属する職員のみに貸与する目的で設置される省庁別宿舎と、複数の各省各庁に所属する職員に貸与する目的で設置される合同宿舎とに区分されている。
 このうち、合同宿舎の維持及び管理に関する業務(以下「維持管理業務」という。)は、財務大臣が行うものとするとされている。そして、財務(支)局、財務事務所等(以下「財務局等」という。)の長は、各管内に所在する合同宿舎について財務大臣からの委任を受けてこの業務を行っている。維持管理業務の内容は、宿舎の修繕及び貸与、被貸与者(宿舎の貸与を受ける予定の者も含む。以下同じ。)の義務履行の監督、使用料の徴収に関する事務等とされている。

(2) 合同宿舎に設置された自動車の保管場所の貸与事務

 維持管理業務のうち、合同宿舎に設置された自動車の保管場所(平成19年9月1日時点の設置区画数73,298区画。以下「駐車場」という。)の貸与事務については、財務省理財局通達を踏まえて各財務(支)局が通達等を定めるなどしており、おおむね次のとおりとなっている。
〔1〕  被貸与者は、各合同宿舎に置かれた管理人(以下「宿舎管理人」という。)から駐車場の区画の指定を受けて専用を開始する。宿舎管理人は、駐車場の区画を指定した際には、自らが備える所定の「駐車場の貸与状況を記載し、管理するための整理簿」(以下「整理簿」という。)に駐車場の専用開始日等の必要な事項を記載する。
〔2〕  被貸与者は、宿舎管理人の確認印を受けるなどした貸与申請書を所属官署の長を通じて財務局等の長に提出する。
〔3〕  財務局等の長は、貸与承認書等を所属官署の長を通じて被貸与者に交付する。
〔4〕  所属官署は、毎月、被貸与者の報酬(給与)から当該月分の使用料を控除して、その金額を国に払い込む。

2 検査の結果

(検査の観点、着眼点、対象及び方法)

 本院は、財務局等における駐車場の貸与事務について、合規性等の観点から、駐車場の専用状況を的確に把握して、その使用料が適正に徴収されているかなどに着眼して会計実地検査を行った。
 そして、2財務局、4財務事務所等(注1) において貸与承認の記録と整理簿を突合するなどして検査したほか、財務省に対して全国の駐車場を対象として、本院の検査と同様の方法で調査を求めて、その調査結果の内容を確認するなどして検査した。

(検査の結果)

 検査したところ、次のような事態が見受けられた。
 被貸与者が駐車場の専用を20年3月31日までに開始したことが整理簿に記載されているのに、上記調査時点の同年5月においても、貸与申請書が被貸与者から所属官署の長に提出されていないなどのため、貸与承認を受けないまま専用している駐車場が、3財務局、16財務事務所等(注2) において87区画(14年度専用開始分1区画、16年度専用開始分1区画、17年度専用開始分4区画、18年度専用開始分24区画、19年度専用開始分57区画)あった。
 このため、貸与承認を受けないまま専用されているこれら87区画の駐車場の使用料計513万余円が、徴収されていなかった。
 このように、財務局等における駐車場の貸与事務が適切に行われておらず、その使用料が徴収されていなかった事態は適切とは認められず、改善の必要があると認められた。

(発生原因)

 このような事態が生じていたのは、被貸与者等から貸与申請書が提出されていなかったことにもよるが、財務局等において、このような場合にも自ら、宿舎管理人が備える整理簿等により駐車場の専用状況を把握、確認する体制が整備されておらず、貸与申請書の提出の有無を確認していないなど、駐車場の貸与事務が適切に行われていなかったことによると認められた。

3 当局が講じた改善の処置

 上記についての本院の指摘に基づき、財務省は、財務局等において国に払い込まれていなかった使用料をすべて徴収するとともに、20年9月に財務(支)局に対して通達を発するなどして、財務局等において、自ら、宿舎管理人が備える整理簿等により駐車場の専用状況を的確に把握、確認して、貸与申請書の提出状況を確認することにより、被貸与者に対する監督を適切に行う体制を整備する処置を講じた。

(注1)
 2財務局、4財務事務所等  東北、関東両財務局、福島、東京、横浜各財務事務所、横須賀出張所
(注2)
 3財務局、16財務事務所等  東海、近畿、中国各財務局、水戸、千葉、東京、横浜、新潟、静岡、津、京都、神戸、大分、鹿児島各財務事務所、筑波、立川、横須賀、舞鶴、小倉各出張所