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  • 平成19年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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(829)−(840) 職員の不正行為による損害が生じたもの


(829)−(840) 職員の不正行為による損害が生じたもの

部局等
12郵便局(職員12人)
不正行為期間
平成10年8月〜19年7月
損害金の種類
郵便貯金預入金、郵便貯金貸付金等
損害額
224,016,789円
 

 本院は、日本郵政公社(平成15年3月31日以前は総務省、13年1月5日以前は郵政省。以下「公社」という。)の12郵便局における不正行為について、会計検査院法第27条の規定に基づく日本郵政株式会社の取締役兼代表執行役社長からの報告、同条の規定に基づく総務大臣からの報告及び会計法(昭和22年法律第35号)第42条の規定に基づく同大臣からの通知を受けるとともに、合規性等の観点から不正行為の内容がどのようなものであるかなどに着眼して日本郵政株式会社本社及び6郵便局(注) において会計実地検査を行った。
 上記の不正行為により損害が生じたものは12件、損害額で224,016,789円あり、いずれも不当と認められる。
 このうち20年9月末現在で損害の補てんが終わっていないものが5件、損害額で171,588,643円(うち補てん済みの額2,112,000円)、損害額のすべてが補てん済みとなっているものが7件、損害額で52,428,146円となっている。
 この12件を補てんが終わっていないものと補てん済みとなっているものとに分けて示すと、次のとおりである。

 なお、公社は、19年10月1日に解散して、その業務等は、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構、日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険に承継された。

ア 平成20年9月末現在で損害の補てんが終わっていないもの

 
部局等
不正行為期間
損害額
 
 
年 月
(829)
関東支社管内
妻沼郵便局
17.6から
18.6まで
2,527,789
 本件は、上記の部局において、現金出納責任者所属の出納員である職員柴崎某が貯金保険外務事務に従事中、預金者から預かった貯金証書等を使用して払戻しの手続を行い交付を受けた定額郵便貯金払戻金や契約者から受領した保険料を領得したものである。
(830)
東京支社管内
東大和芋窪郵便局
19.4から
19.5まで
11,670,000
 本件は、上記の部局において、特定郵便局長増田某が、現金出納責任者所属の出納員として資金管理事務に従事中、現金出納責任者の保管に係る資金を領得したものである。
(831)
東海支社管内
東海南郵便局
18.2から
19.2まで
2,277,000
 本件は、上記の部局において、現金出納責任者所属の出納員である職員藤井某が貯金保険外務事務に従事中、契約者から受領した保険料や預金者から受領した定額郵便貯金預入金を領得したものである。
 なお、本件損害額については、平成20年9月末までに677,000円が同人から返納されている。
(832)
近畿支社管内
永源寺郵便局
15.12から
19.7まで
6,410,372
 本件は、上記の部局において、特定郵便局長安田某が現金出納責任者所属の出納員として資金管理事務に従事中、郵便物の差出人から受領した料金別納郵便物の料金や、自己の親族を非常勤職員として雇用したように偽って支出させた非常勤職員賃金を領得したものである。
 なお、本件損害額については、平成20年9月末までに1,200,000円が同人から返納されている。
(833)
近畿支社管内
高槻竹の内郵便局
18.8から
19.7まで
148,703,482
 本件は、上記の部局において、現金出納責任者所属の出納員である職員静井某が貯金内務事務に従事中、窓口端末機を不正に操作して、預金者の残高データを自己等の名義の郵便貯金口座に移し替えたり、他人名義の郵便貯金に貸付処理を行って貸付金相当額を自己等の名義の貯金通帳に預入したりして払い出した通常郵便貯金預入金や定額郵便貯金貸付金等を領得したものである。
 なお、本件損害額については、平成20年9月末までに235,000円が同人から返納されている。
(829)−(833) の計
5件
171,588,643

イ 平成20年9月末現在で損害額のすべてが補てん済みとなっているもの

 
部局等
不正行為者の職務
不正行為期間
損害金の種類
損害額
補てん済み
 
 
 
年月
 
年月
(834)
北海道支社管内
札幌中央市場前郵便局
現金出納責任者所属出納員(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏所属出納員)(資金管理事務)
14.12から
19.6まで
非常勤職員賃金
3,014,033
19.8
(835)
東北支社管内
庭坂郵便局
分任繰替払等出納官吏所属出納員(貯金内務事務)
13.1から
13.2まで
定額郵便貯金預入金
3,730,000
19.11
(836)
表郷郵便局
現金出納責任者所属出納員(貯金保険外務事務)
17.1から
19.7まで
定額郵便貯金預入金等
8,300,000
19.9
(837)
関東支社管内
船橋郵便局
現金出納責任者所属出納員(支出事務)
18.4から
19.6まで
非常勤職員賃金等
3,645,421
19.9
(838)
南関東支社管内
小田原東郵便局
現金出納責任者所属出納員(貯金保険内務事務)
19.5
資金
5,000,000
19.6
(839)
近畿支社管内
西宮荒木郵便局
現金出納責任者(資金管理事務)
16.11
定額郵便貯金払戻金等
27,200,049
19.8
(840)
三郷立野郵便局
現金出納責任者所属出納員(15年3月以前は分任繰替払等出納官吏)(資金管理事務)
10.8から
18.12まで
非常勤職員賃金等
1,538,643
19.6
(834)−(840) の計
7件
 
52,428,146
 
 
ア、イの合計
12件
 
224,016,789
 
 本件は、上記の部局において、現金出納責任者所属の出納員である職員柴崎某が貯金保険外務事務に従事中、預金者から預かった貯金証書等を使用して払戻しの手続を行い交付を受けた定額郵便貯金払戻金や契約者から受領した保険料を領得したものである。
 6郵便局  札幌中央市場前、船橋、東大和芋窪、高槻竹の内、西宮荒木、三郷立野各郵便局