この公庫は、独立して継続が可能な事業について当該事業の経営の安定を図るための資金、生活衛生関係の営業について衛生水準を高めるための資金その他の資金であって、一般の金融機関からその融通を受けることを困難とする国民大衆が必要とするものを供給し、もって国民経済の健全な発展及び公衆衛生その他の国民生活の向上に寄与することを目的として設置されているものである。その資本金は19年度末現在で3811億8600万円となっている。
同公庫の19年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
(ア) 収入支出決算
区分
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19年度
千円
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(18年度)
千円
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(収入)
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収入済額
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171,680,709
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168,799,511
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(支出)
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支出予算現額
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146,266,267
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136,630,740
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支出済額
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127,620,463
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124,179,576
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不用額
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18,645,803
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12,451,163
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不用額の主なものは、支払利息(支出予算現額691億3544万余円)の118億8288万余円、業務諸費(同178億6124万余円)の19億8237万余円及び業務委託費(同43億9253万余円)の12億7281万余円である。
(イ) 損益
区分
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19年度
千円
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(18年度)
千円
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経常収益
(うち貸付金利息)
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206,266,916
(164,971,543)
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197,988,966
(162,361,665)
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経常費用
(うち借入金利息)
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205,969,504
(46,022,933)
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198,045,513
(38,212,977)
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特別利益
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−
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356,826
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特別損失
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297,411
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300,279
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(ウ) 借入金等
区分
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19年度末
千円
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(18年度末)
千円
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借入金残高
(財政融資資金等)
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6,050,412,500
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6,454,060,000
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国民生活債券発行残高
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1,500,000,000
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1,570,000,000
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(エ) 主な業務実績
区分
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19年度
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(18年度)
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貸付け
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件数
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492,059件
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511,348件
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金額
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2,215,766,047千円
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2,168,725,193千円
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貸付金回収等
(うち貸付金償却)
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金額
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2,698,679,011千円
(37,264,006千円)
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2,809,994,688千円
(38,898,480千円)
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年度末貸付金残高
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件数
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2,782,915件
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2,858,850件
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金額
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7,860,594,658千円
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8,343,507,622千円
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上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に公庫において開示している債権
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破綻先債権
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171,461,287千円
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183,989,726千円
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延滞債権
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350,201,546千円
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344,873,596千円
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3カ月以上延滞債権
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317,446千円
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57,613千円
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貸出条件緩和債権
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279,829,420千円
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286,418,208千円
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計
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801,809,700千円
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815,339,145千円
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貸倒引当金
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35,445,475千円
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34,384,461千円
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(貸倒引当金計上率)(注)
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(4.5/1000)
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(4.1/1000)
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貸倒引当金に計上できる金額は、当該事業年度末における貸付金残高(貸付受入金残高を控除)に6/1000を乗じて得た金額の範囲内とされている。
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なお、この公庫について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「統合して株式会社日本政策金融公庫となる3公庫における職員住宅の管理運営に当たり、空室の情報を共有するなどして所有住宅の有効活用を図ることにより、借上住宅の賃借に係る費用を節減する措置を講ずるよう適宜の処置を要求し及び是正改善の処置を求めたもの 」を、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「国及び国が資本金の2分の1以上を出資している法人における談合等に係る違約金条項の導入状況等について 」を掲記した。