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  • 平成19年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [3] 独立行政法人及び国立大学法人等の決算

独立行政法人緑資源機構


(10) 独立行政法人緑資源機構

 この独立行政法人は、農林業の生産条件、森林資源及び農業資源の状況等からみてこれらの資源の保全及び利用を図ることが必要と認められる地域において、豊富な森林資源を開発するために必要な林道の開設、改良等の事業を行うとともに、水源をかん養するために必要な森林の造成に係る事業及びこれと一体として農用地、土地改良施設等を整備する事業等を行い、もって農林業の振興と森林及び農用地の有する公益的機能の維持増進に資することを目的として設置されているものである。その資本金は19事業年度末現在で6807億1871万余円(全額国の出資)となっている。
 なお、同法人は20年4月1日に解散し、独立行政法人緑資源機構法を廃止する法律(平成20年法律第8号)の規定により、国が承継する資産を除き、同法人の一切の権利及び義務は、独立行政法人森林総合研究所及び独立行政法人国際農林水産業研究センターに承継された。
 同法人の会計は、造林及び林道等の2勘定に区分して経理されており、その勘定別の19事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 造林勘定

 この勘定は、森林所有者自らによる造林が困難な奥地水源地域において水源林造成をする業務及び中山間地域において水源林造成と一体として森林を整備する業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち現金及び預金)
 (うち水源林)
951,912,281
(1,893,361)
(947,791,764)
927,120,364
(2,118,213)
(922,680,439)
 負債
 (うち短期借入金)
 (うち長期借入金)
207,783,651
(14,877,500)
(172,980,000)
217,684,402
(15,125,000)
(182,757,500)
 純資産(注1)
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち利益剰余金)
744,128,629
(678,255,947)
(65,503,676)(注2)
(369,004)
709,435,961
(664,567,947)
(44,763,417)(注3)
(104,596)
 18事業年度までは資本の区分であったが、独立行政法人会計基準の改訂(19年11月19日)に伴い、19事業年度からは純資産の区分となった。以下の他勘定についても同様である。
 損益外減損損失累計額△1,296千円が含まれている。
 損益外減損損失累計額△1,206千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち財務費用)
4,900,743
(4,134,985)
5,184,810
(4,494,817)
 
経常収益
(うち国庫補助金等収益)
(うち財務収益)
5,165,152
(4,520,341)
(246,195)
5,258,627
(4,741,984)
(330,325)
 
経常利益
264,408
73,816
 
当期純利益
264,408
73,816
 
当期総利益
264,408
73,816
(利益の処分)
 
 
 
(当期未処分利益)
 
 
 
当期総利益
264,408
73,816
 
(利益処分額)
 
 
 
積立金
264,408
73,816

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
(18事業年度)
 水源林造成事業  植栽
3,785ha
3,923ha

イ 林道等勘定

 この勘定は、森林整備に不可欠な林道網の骨格となる幹線林道の整備、中山間地域において水源林造成と一体として行う農用地等の整備、農用地及び土地改良施設等の整備並びに海外における持続可能な農業農村開発に資する調査等を実施する業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち林道建設仮勘定)
 (うち農用地整備建設仮勘定)
504,004,428
(252,518,259)
(117,293,909)
522,282,654
(278,382,524)
(99,194,899)
 負債
 (うち資産見返補助金等)
 (うち長期借入金)
492,282,840
(279,126,240)
(125,289,615)
514,923,716
(286,240,297)
(137,136,744)
 純資産
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち利益剰余金)
11,721,588
(2,462,769)
(△176,965)(注4)
(9,435,783)
7,358,937
(2,462,769)
(△184,881)(注4)
(5,081,049)
 損益外減損損失累計額分である。

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち林道整備譲渡原価)
(うち農用地整備譲渡原価)
39,498,004
(33,900,796)
(−)
32,573,534
(1,400,911)
(24,926,327)
 
経常収益
(うち農用地整備割賦譲渡収入)
(うち資産見返補助金等戻入)
39,873,478
(−)
(27,818,140)
32,880,144
(7,476,451)
(18,598,247)
 
経常利益
375,474
306,609
 
臨時損失
22,259
286
 
臨時利益
4,001,519
140,857
 
当期純利益
4,354,734
447,180
 
目的積立金取崩額
426,442
363,593
 
当期総利益
4,781,176
810,774
(利益の処分)
 
 
 
(当期未処分利益)
 
 
 
当期総利益
4,781,176
810,774
 
(利益処分額)
 
 
 
積立金
7,666,010
810,774(注5)
 19事業年度の積立金には、独立行政法人会計基準第94に基づく振替額2,884,833千円が含まれている。

(ウ) 主な業務実績

区分
 
19事業年度
 
(18事業年度)
緑資源幹線林道事業
27路線
7.5km
27路線
24.7km
特定中山間保全整備事業
2区域
2,777,446千円
1区域
2,305,733千円
農用地総合整備事業
7区域
17,747,364千円
7区域
19,588,669千円

 なお、この法人について検査した結果、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「国及び国が資本金の2分の1以上を出資している法人における談合等に係る違約金条項の導入状況等について 」及び「独立行政法人の業務、財務、入札、契約の状況について 」を掲記した。