この独立行政法人は、次の業務を行うことにより、良好な環境の創出その他の環境の保全を図り、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的として設置されているものである。
〔1〕 大気汚染や水質汚濁の影響による健康被害の補償
〔2〕 大気汚染による健康被害を予防するために必要な事業
〔3〕 日本国内及び開発途上地域の環境保全に取り組む民間団体への助成並びに民間環境保全活動の振興に必要な調査研究等
〔4〕 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理費用の助成等
〔5〕 廃棄物の最終処分場の維持管理に係る費用の管理
〔6〕 石綿による健康被害の救済
〔7〕 良好な環境の創出その他の環境の保全に関する調査研究、情報の収集、整理及び提供並びに研修
〔8〕 設置又は譲渡された施設等の割賦金債権又は貸付債権の管理及び回収
その資本金は19事業年度末現在で160億4456万余円(全額国の出資)となっている。
同法人の会計は、公害健康被害補償予防業務、石綿健康被害救済業務、基金及び承継の4勘定に区分して経理されており、その勘定別の19事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。
なお、独立行政法人会計基準が19年11月19日に改訂されたことに伴い、18事業年度までは資本の区分であったが19事業年度からは純資産の区分に変更され、また、19事業年度の額と18事業年度の額とを一部対比できないものがある。
ア 公害健康被害補償予防業務勘定
この勘定は、大気汚染や水質汚濁の影響による健康被害の補償業務及び大気汚染による健康被害を予防するために必要な事業に係る業務に関する経理を行うものである。
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
||
資産
(うち現金及び預金)
(うち投資有価証券)
|
67,404,061
(15,832,280)
(48,250,980)
|
資産
(うち現金及び預金)
(うち投資有価証券)
|
67,463,843
(16,534,668)
(46,746,325)
|
|
負債
(うち納付財源引当金)
(うち運営費交付金債務)
|
15,714,592
(13,895,742)
(116,667)
|
負債
(うち納付財源引当金)
(うち運営費交付金債務)
|
15,814,412
(13,950,466)
(88,348)
|
|
純資産
(うち資本金)
(うち資本剰余金)
(うち利益剰余金)
|
51,689,469
(6,071,570)
(44,910,327)
(707,571)
|
資本
(うち資本金)
(うち資本剰余金)
(うち利益剰余金)
|
51,649,430
(6,071,570)
(44,915,858)
(662,002)
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
||
経常費用
(うち補償給付費納付金)
|
57,457,653
(54,941,260)
|
59,673,893
(57,076,619)
|
||
経常収益
(うち運営費交付金収益)
(うち賦課金収益)
|
57,454,942
(512,420)
(44,717,209)
|
59,434,608
(466,178)
(45,990,610)
|
||
臨時損失
|
7,508
|
9,028
|
||
臨時利益
|
55,788
|
314,360
|
||
当期純利益
|
45,569
|
66,046
|
||
当期総利益
|
45,569
|
66,046
|
||
(利益の処分)
|
||||
(当期未処分利益)
|
||||
予防経理当期総利益
|
−
|
83,667
|
||
(利益処分額)
|
||||
予防経理積立金
|
−
|
83,667
|
||
(損失の処理)
|
||||
(当期未処理損失)
|
||||
補償経理当期総利益(△当期総損失)
|
46,379
|
△17,620
|
||
補償経理前期繰越欠損金
|
308,023
|
290,403
|
||
予防経理当期総損失
|
809
|
−
|
||
予防経理積立金取崩額
|
809
|
−
|
||
(次期繰越欠損金)
|
||||
補償経理繰越欠損金
|
261,644
|
308,023
|
(ウ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度
|
(18事業年度)
|
|
(公害健康被害補償業務)
|
|||
賦課金の徴収に関する業務
|
件数
|
8,516件
|
8,486件
|
金額
|
44,717,209千円
|
45,990,610千円
|
|
補償法第13条第2項の規定による支払に関する業務
|
件数
|
4件
|
4件
|
金額
|
33,945千円
|
35,837千円
|
|
納付金の納付に関する業務
|
金額
|
55,047,307千円
|
57,180,226千円
|
(公害健康被害予防業務)
|
|||
大気の汚染の影響による健康被害の予防に関する業務
|
金額
|
572,635千円
|
584,604千円
|
地方公共団体等が行う公害健康被害予防事業に対する助成金の交付に関する業務
|
金額
|
466,948千円
|
508,072千円
|
イ 石綿健康被害救済業務勘定
〔この勘定は、石綿による健康被害の救済に係る業務に関する経理を行うものである。〕
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
||
資産
(うち現金及び預金)
(うち有価証券)
(うち敷金保証金)
|
38,756,690
(35,524,813)
(3,000,000)
(39,330)
|
資産
(うち現金及び預金)
(うち有価証券)
(うち敷金保証金)
|
32,938,850
(32,635,291)
(−)
(39,330)
|
|
負債
(うち未払金)
(うち長期預り補助金等)
|
38,717,360
(442,727)
(36,970,192)
|
負債
(うち未払金)
(うち長期預り補助金等)
|
32,899,519
(442,500)
(32,358,175)
|
|
純資産
(資本剰余金)
|
39,330
|
資本
(資本剰余金)
|
39,330
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
経常費用
(うち業務委託費)
(うち石綿健康被害救済給付費)
|
3,538,765
(31,516)
(2,694,612)
|
6,377,021
(49,971)
(5,613,393)
|
経常収益
(うち石綿健康被害救済事業交付金収益)
|
3,538,765
(3,454,883)
|
6,377,021
(6,373,704)
|
当期純利益
|
−
|
−
|
当期総利益
|
−
|
−
|
(ウ) 石綿健康被害救済基金
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
石綿健康被害救済基金残高
(うち政府交付金)
(うち地方公共団体等拠出金)
|
38,195,577
(36,970,192)
(1,225,384)
|
32,358,175
(32,358,175)
(−)
|
(エ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度末
|
(18事業年度末)
|
認定件数
|
10,981件
|
4,544件
|
救済給付費の支給
|
2,700,146千円
|
5,523,640千円
|
ウ 基金勘定
この勘定は、日本国内及び開発途上地域の環境保全に取り組む民間団体への助成業務及び民間環境保全活動の振興に必要な調査研究等に関する業務等に関する経理を行うものである。
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
||
資産
(うち現金及び預金)
(うち投資有価証券)
|
77,741,642
(40,001,114)
(21,489,888)
|
資産
(うち現金及び預金)
(うち投資有価証券)
|
59,883,269
(24,357,874)
(20,326,042)
|
|
負債
(うちポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基金預り金)
(うち預り維持管理積立金)
(うち運営費交付金債務)
|
63,957,520
(28,474,083)
(34,319,107)
(753,305)
|
負債
(うちポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基金預り金)
(うち預り維持管理積立金)
(うち運営費交付金債務)
|
46,167,783
(24,600,869)
(20,714,132)
(584,407)
|
|
純資産
(うち資本金)
(うち資本剰余金)
(うち繰越欠損金)
|
13,784,122
(9,401,266)
(4,382,856)
(−)
|
資本
(うち資本金)
(うち資本剰余金)
(うち繰越欠損金)
|
13,715,486
(9,401,266)
(4,314,222)
(2)
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
||
経常費用
(うち国内活動助成金)
(うち海外活動助成金)
|
1,323,927
(401,911)
(174,760)
|
959,914
(352,668)
(202,680)
|
||
経常収益
(うち運営費交付金収益)
|
1,323,930
(799,025)
|
959,917
(723,101)
|
||
臨時損失
|
2,367
|
−
|
||
臨時利益
|
2,367
|
−
|
||
当期純利益
|
2
|
3
|
||
当期総利益
|
2
|
3
|
||
(利益の処分又は損失の処理)
|
||||
(当期未処分利益又は当期未処理損失)
|
||||
当期総利益
|
2
|
3
|
||
前期繰越欠損金
|
2
|
5
|
||
(損失処理額)
|
||||
次期繰越欠損金
|
−
|
2
|
(ウ) 地球環境基金
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
地球環境基金残高
(うち政府出資金)
(うち民間等出えん金)
|
13,784,122
(9,401,266)
(4,382,856)
|
13,715,489
(9,401,266)
(4,314,222)
|
(エ) ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基金
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基金残高
(うち国庫補助金)
(うち都道府県補助金)
(うち民間出えん金)
|
28,474,083
(14,015,631)
(14,018,958)
(439,493)
|
24,600,869
(12,061,365)
(12,065,278)
(474,225)
|
(オ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度
|
(18事業年度)
|
|
(地球環境基金事業)
|
|||
民間活動助成事業
|
件数
|
174件
|
170件
|
金額
|
592,820千円
|
578,698千円
|
|
(ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基金事業)
|
|||
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理助成事業
|
件数
|
1件
|
1件
|
金額
|
291,201千円
|
46,169千円
|
エ 承継勘定
この勘定は、設置又は譲渡された施設等の割賦金債権又は貸付債権の管理及び回収に関する業務等に関する経理を行うものである。
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
||
資産
(うち割賦譲渡元金)
(うち貸付金)
(うち貸倒引当金)
|
140,682,222
(109,248,414)
(27,765,811)
(△16,733,620)
|
資産
(うち割賦譲渡元金)
(うち貸付金)
(うち貸倒引当金)
|
165,295,645
(122,800,355)
(35,637,818)
(△16,744,284)
|
|
負債
(うち1年内返済予定長期借入金)
(うち長期借入金)
(うち運営費交付金債務)
|
135,096,093
(26,212,605)
(78,999,418)
(1,884,635)
|
負債
(うち1年内返済予定長期借入金)
(うち長期借入金)
(うち運営費交付金債務)
|
161,530,055
(33,060,679)
(98,712,023)
(1,663,614)
|
|
純資産
(うち資本金)
(うち資本剰余金)
(うち利益剰余金)
|
5,586,128
(571,727)
(△20,206)
(5,034,607)
|
資本
(うち資本金)
(うち資本剰余金)
(うち利益剰余金)
|
3,765,590
(571,727)
(△17,228)
(3,211,091)
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
||
経常費用
(うち事業資産譲渡原価)
|
17,682,868
(13,599,078)
|
21,934,869
(14,506,113)
|
||
経常収益
(うち運営費交付金収益)
(うち事業資産譲渡高)
|
19,506,385
(616,462)
(13,601,576)
|
23,290,267
(634,360)
(13,754,840)
|
||
臨時損失
|
7,924
|
−
|
||
臨時利益
|
7,924
|
−
|
||
当期純利益
|
1,823,516
|
1,355,398
|
||
当期総利益
|
1,823,516
|
1,355,398
|
||
(利益の処分)
|
||||
(当期未処分利益)
|
||||
当期総利益
|
1,823,516
|
1,355,398
|
||
(利益処分額)
|
||||
積立金
|
1,823,516
|
1,355,398
|
(ウ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度
|
(18事業年度)
|
|||
(建設譲渡事業)
|
|||||
割賦譲渡元金収入等
(うち繰上償還)
(うち割賦譲渡元金償却)
|
金額
|
14,303,244千円
(1,320,822千円)
(701,668千円)
|
14,672,993千円
(1,420,131千円)
(1,207,902千円)
|
||
事業年度末割賦譲渡元金残高
|
113,298,849千円
|
127,602,094千円
|
|||
(貸付事業)
|
|||||
貸付金回収等
(うち繰上償還)
(うち貸付金償却)
|
金額
|
7,696,908千円
(618,840千円)
(−)
|
8,885,451千円
(363,960千円)
(285,991千円)
|
||
事業年度末貸付金残高
|
件数
|
162件
|
190件
|
||
金額
|
28,080,821千円
|
35,777,730千円
|
|||
上記貸付金等残高の独立行政法人会計基準による分類
|
|||||
一般債権
|
90,927,604千円
|
103,708,878千円
|
|||
貸倒懸念債権
|
46,086,622千円
|
54,729,295千円
|
|||
破産更生債権等
|
4,365,444千円
|
4,941,650千円
|
|||
計
|
141,379,670千円
|
163,379,824千円
|
|||
貸倒引当金
|
18,973,518千円
|
19,880,575千円
|
|||
貸倒引当金は、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上している。
|
なお、この法人について検査した結果、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「国及び国が資本金の2分の1以上を出資している法人における談合等に係る違約金条項の導入状況等について 」及び「独立行政法人の業務、財務、入札、契約の状況について 」を掲記した。