この独立行政法人は、厚生労働大臣から寄託された積立金の管理及び運用を行うとともに、その収益を国庫に納付することにより、厚生年金保険事業及び国民年金事業の運営の安定に資することを目的として設置されているものである。その資本金は19事業年度末現在で1億円(全額国の出資)となっている。
同法人の会計は、厚生年金、国民年金、総合及び承継資金運用の4勘定に区分して経理されており、その勘定別の19事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。
ア 厚生年金勘定
この勘定は、年金特別会計の厚生年金勘定に係る積立金から寄託された資金の管理業務に関する経理を行うものである。
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
資産
(うち総合勘定繰入金)
(うち未収金)
|
110,946,800,277
(110,946,800,277)
(−)
|
102,920,246,177
(99,489,463,346)
(3,430,782,831)
|
負債
(運用寄託金)
|
105,110,644,965
|
90,824,766,338
|
純資産(注1)
(うち積立金)
(うち当期未処分利益又は当期未処理損失)
|
5,836,155,312
(10,871,661,781)
(△5,035,506,468)
|
12,095,479,839
(8,664,697,008)
(3,430,782,831)
|
18事業年度までは資本の区分であったが、独立行政法人会計基準の改訂(19年11月19日)に伴い、19事業年度からは純資産の区分となった。以下の他勘定についても同様である。
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
||
総合勘定分配金収入
|
△5,035,506,468
|
3,430,782,831
|
||
(△総合勘定繰入金減額損)
|
||||
当期純利益(△当期純損失)
|
△5,035,506,468
|
3,430,782,831
|
||
当期総利益(△当期総損失)
|
△5,035,506,468
|
3,430,782,831
|
||
(利益の処分又は損失の処理)
|
||||
(当期未処分利益又は当期未処理損失)
|
||||
当期総利益(△当期総損失)
|
△5,035,506,468
|
3,430,782,831
|
||
(利益処分額又は損失処理額)
|
||||
積立金
|
−
|
3,430,782,831
|
||
積立金取崩額
|
5,035,506,468
|
−
|
(ウ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
運用寄託金残高
|
105,110,644,965
|
90,824,766,338
|
イ 国民年金勘定
この勘定は、年金特別会計の国民年金勘定に係る積立金から寄託された資金の管理業務に関する経理を行うものである。
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
資産
(うち総合勘定繰入金)
(うち未収金)
|
8,036,894,142
(8,036,894,142)
(−)
|
6,607,845,950
(6,387,635,885)
(220,210,065)
|
負債
(運用寄託金)
|
7,643,797,047
|
5,814,045,437
|
純資産
(うち積立金)
(うち当期未処分利益又は当期未処理損失)
|
393,097,094
(715,893,344)
(△322,796,249)
|
793,800,513
(573,590,448)
(220,210,065)
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
||
総合勘定分配金収入
|
△322,796,249
|
220,210,065
|
||
(△総合勘定繰入金減額損)
|
||||
当期純利益(△当期純損失)
|
△322,796,249
|
220,210,065
|
||
当期総利益(△当期総損失)
|
△322,796,249
|
220,210,065
|
||
(利益の処分又は損失の処理)
|
||||
(当期未処分利益又は当期未処理損失)
|
||||
当期総利益(△当期総損失)
|
△322,796,249
|
220,210,065
|
||
(利益処分額又は損失処理額)
|
||||
積立金
|
−
|
220,210,065
|
||
積立金取崩額
|
322,796,249
|
−
|
(ウ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
運用寄託金残高
|
7,643,797,047
|
5,814,045,437
|
ウ 総合勘定
この勘定は、厚生年金勘定、国民年金勘定及び承継資金運用勘定から受け入れた資金の管理及び運用業務に関する経理を行うものである。
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
資産
(うち金銭等の信託)
(うち承継資金運用勘定融通資金)
|
143,527,119,894
(119,886,755,819)(注2)
(23,638,900,000)
|
134,377,711,353
(114,527,823,135)
(19,824,750,000)
|
負債
(うち厚生年金勘定受入金)
(うち承継資金運用勘定受入金)
|
143,527,019,894
(110,946,800,277)
(24,533,634,590)
|
134,377,611,353
(99,489,463,346)
(24,556,615,991)
|
純資産
|
100,000
|
100,000
|
流動資産及び投資その他の資産の金銭等の信託の合計額である。
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
経常費用
(うち運用諸費)
|
5,554,103,127
(34,808,128)
|
33,014,287
(31,477,147)
|
経常収益
(うち資産運用収益)
|
1,090,169
(−)
|
3,944,825,413
(3,944,544,772)
|
経常利益(△経常損失)
|
△5,553,012,957
|
3,911,811,125
|
臨時損失
|
−
|
878
|
臨時利益
|
821
|
23,648,070
|
他勘定分配金繰入
(うち厚生年金勘定分配金繰入)
|
−
(−)
|
3,935,458,317
(3,430,782,831)
|
他勘定受入金減額益
(うち厚生年金勘定受入金減額益)
|
5,553,012,135
(5,035,506,468)
|
−
(−)
|
当期純利益
|
−
|
−
|
当期総利益
|
−
|
−
|
(ウ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度
億円
|
(18事業年度)
億円
|
運用資産の資産構成状況(注3)
|
||
国内債券
|
855,237
|
737,522
|
国内株式
|
137,923
|
190,676
|
外国債券
|
96,641
|
90,694
|
外国株式
|
109,057
|
126,376
|
短期資産
|
9
|
10
|
運用資産の資産構成状況は同法人の公表に基づくものである。
|
エ 承継資金運用勘定
この勘定は、旧年金福祉事業団が、厚生年金保険事業及び国民年金事業の財政基盤の強化に資するなどのため政府から調達した資金の管理及び運用業務に関する経理を行うものである。
(ア) 貸借対照表
区分
|
19事業年度末
千円
|
(18事業年度末)
千円
|
資産
(うち総合勘定繰入金)
|
24,533,634,590
(24,533,634,590)
|
24,841,081,412
(24,556,615,991)
|
負債
(うち総合勘定より融通資金)
(うち1年以内返済予定長期借入金)
|
27,440,431,528
(23,638,900,000)
(3,275,550,000)
|
27,460,689,367
(19,824,750,000)
(3,814,150,000)
|
純資産
(当期未処理損失)
|
△2,906,796,938
|
△2,619,607,954
|
(イ) 損益計算書
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
||
経常費用
|
92,494,640
|
174,697,436
|
||
(借入金利息)
|
||||
経常収益
|
15,075
|
940
|
||
(雑益)
|
||||
経常損失
|
△92,479,565
|
△174,696,495
|
||
総合勘定分配金収入
|
△194,709,417
|
284,465,420
|
||
(△総合勘定繰入金減額損)
|
||||
当期純利益(△当期純損失)
|
△287,188,983
|
109,768,925
|
||
当期総利益(△当期総損失)
|
△287,188,983
|
109,768,925
|
||
(損失の処理)
|
||||
(当期未処理損失)
|
||||
当期総利益(△当期総損失)
|
△287,188,983
|
109,768,925
|
||
前期繰越欠損金
|
△2,619,607,954
|
△2,729,376,880
|
||
(損失処理額)
|
||||
次期繰越欠損金
|
△2,906,796,938
|
△2,619,607,954
|
(ウ) 主な業務実績
区分
|
19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
財政融資資金借入金返済
|
3,814,150,000
|
3,747,100,000
|
なお、この法人について検査した結果、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「国及び国が資本金の2分の1以上を出資している法人における談合等に係る違約金条項の導入状況等について 」及び「独立行政法人の業務、財務、入札、契約の状況について 」を掲記した。