この会社は、日本郵政公社が行っていた業務のうち簡易生命保険の業務に係る機能を引き継ぎ、生命保険業を営むことを目的として設立されているものである。その資本金は19事業年度末現在で5000億円(全額日本郵政株式会社の出資)となっている。
なお、同会社は、18年9月1日に、郵政民営化法(平成17年法律第97号)の規定により、民営化作業を円滑に行うための準備会社である株式会社かんぽとして設立され、19年10月1日に、同法に規定する承継計画において定められた業務等を解散した日本郵政公社から承継したものである。
同会社の19事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである(注)
。
(ア) 貸借対照表
区分
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19事業年度末
千円
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(18事業年度末)
千円
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資産
(うち有価証券)
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112,524,670,829
(85,568,884,675)
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82,452
(−)
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負債
(うち保険契約準備金)
|
111,620,419,985
(108,479,918,045)
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5,357
(−)
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純資産
(うち資本金)
(うち資本剰余金)
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904,250,843
(500,000,000)
(500,044,185)
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77,095
(50,000)
(50,000)
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(イ) 損益計算書
区分
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19事業年度
千円
|
(18事業年度)
千円
|
経常収益
(うち保険料等収入)
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7,686,842,728
(3,886,601,561)
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55
(−)
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経常費用
(うち保険金等支払金)
|
7,674,850,943
(6,149,669,721)
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27,313
(−)
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経常利益(△経常損失)
|
11,991,785
|
△27,258
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特別利益
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113,552,250
|
−
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特別損失
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168,303
|
−
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契約者配当準備金繰入額
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106,910,556
|
−
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法人税及び住民税
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154,586,533
|
112
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法人税等調整額
|
△143,807,529
|
△4,466
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当期純利益(△当期純損失)
|
7,686,171
|
△22,904
|
(繰越利益剰余金の変動)
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||
繰越利益剰余金(前期末残高)
|
△22,904
|
−
|
民営化に伴う税効果調整額
|
20,194,748
|
−
|
当期純利益(△当期純損失)
|
7,686,171
|
△22,904
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(変動額合計)
|
27,880,920
|
△22,904
|
繰越利益剰余金(当期末残高)
|
27,858,015
|
△22,904
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なお、特別利益の主なものは、価格変動準備金戻入額の1135億3666万余円である。
(ウ) 主な業務実績
区分
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19事業年度
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(18事業年度)
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(個人保険)
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|||
個人保険契約の年度末保有契約
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件数
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588千件
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−
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金額
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1,626,979,778千円
|
−
|
|
同新規契約
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件数
|
591千件
|
−
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金額
|
1,635,047,400千円
|
−
|
|
(個人年金保険)
|
|||
個人年金保険契約の年度末保有契約
|
件数
|
61千件
|
−
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金額
|
216,033,347千円
|
−
|
|
同新規契約
|
件数
|
62千件
|
−
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金額
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217,261,651千円
|
−
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なお、この会社について検査した結果、「第3章個別の検査結果」に「保険金等の支払に当たり、被保険者の死亡後に年金の速やかな支払停止をしたり、未請求となっている保険金等について効果的な請求勧奨をしたりすることにより支払が適切に行われるよう意見を表示したもの 」を掲記した。