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  • 平成20年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第11 経済産業省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの

補助の目的を達していないものIT活用型経営革新モデル事業により開発・導入等を行うとしていたシステムの開発が完了しておらず、稼働できない状況となっていて、補助の目的を達していないも


(4) 補助の目的を達していないもの   1件 不当と認める国庫補助金 3,672,619円

IT活用型経営革新モデル事業により開発・導入等を行うとしていたシステムの開発が完了しておらず、稼働できない状況となっていて、補助の目的を達していないもの

(1件 不当と認める国庫補助金 3,672,619円)

  部局等又は県名 事業主体
(所在地)
補助事業等 年度 事業費
(補助対象事業費等)
左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める補助対象事業費等 不当と認める国庫補助金等相当額
          千円 千円 千円 千円
(465) 近畿経済産業局 曉エンジニアリング株式会社
(兵庫県伊丹市)
IT活用型経営革新モデル 16 7,712
(7,345)
3,672 7,345 3,672

 この補助事業は、中小企業者等が地域でのビジネスモデルとなり得るITを活用した経営革新を行うために有効なシステムの開発・導入事業等の一つとして、平成16年度に、顧客の工場等に設置されている天井クレーンを保守点検する際に、携帯情報端末を利用して現場でその点検結果等の情報を入力したり、インターネットを活用してその情報を顧客に提供したりすることなどができるシステム(以下「システム」という。)を開発・導入し、システム導入後の経営革新効果等について評価・検証する事業を実施するものである。事業主体は、この事業に要したとする事業費7,712,500円(補助対象事業費7,345,238円)に対して、国庫補助金3,672,619円の交付を受けていた。
 しかし、事業主体は、実際にはシステム開発が完了していないにもかかわらず、17年3月に事業を完了したとする実績報告書を提出していた。そして、4年以上経過した会計実地検査時点(21年6月)においても、システムの開発が完了しておらず、稼働できない状況であった。
 したがって、本件補助事業は補助の目的を達しておらず、これに係る国庫補助金3,672,619円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、事業主体において、補助事業の適正な執行に対する認識が十分でなかったため、事実と相違した内容の実績報告書を提出していたこと及び近畿経済産業局の指導、審査、確認が十分でなかったことによると認められる。