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  • 平成20年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第13 環境省|
  • 不当事項|
  • 補助金

補助の目的外に使用しているもの


(2) 補助の目的外に使用しているもの

1件 不当と認める国庫補助金  13,797,122円

補助金で造成した基金を補助の目的外に使用しているもの

(1件 不当と認める国庫補助金  13,797,122円)

部局等 補助事業者
(事業主体)
補助事業 年度 基金使用額 左に対する国庫補助金交付額 不当と認める基金使用額 不当と認める国庫補助金額
(565)環境本省 財団法人産業廃棄物処理事業振興財団 産業廃棄物特定支障除去等 19 千円
144,646
千円
144,646
千円
13,797
千円
13,797

 この補助事業は、財団法人産業廃棄物処理事業振興財団(以下「財団」という。)が、特定産業廃棄物(注) に起因する生活環境の保全上の支障を除去するなどの特定支障除去等事業を実施する都道府県等に対して、その事業に要する資金の一部を出えんするために、財団に設置した基金に国庫補助金を原資とする資金を繰り入れるものである。
 この基金は、全額国庫補助金により造成されている。そして、財団は、基金を取り崩して、上記資金の出えんを行うとともに、資金の出えんを行うために必要な財団の人件費、管理費、旅費交通費等の事務費を支出しており、この事務費として平成19年度に取り崩して使用した額は144,646,950円となっている。
 しかし、上記の事務費の中には、本件基金から都道府県等への資金の出えんを行うための事務費には当たらない〔1〕 環境省からの請負業務に係る報告書の作成費5,229,000円及び〔2〕 財団が別途の国庫補助金等により設置している他の基金に係る業務を行うために支出した事務費の一部8,568,122円、計13,797,122円が含まれていた。
 したがって、国庫補助金により造成した本件基金から13,797,122円が過大に取り崩され、補助の目的外に使用されていて不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、財団において、各業務又は各基金の経理区分に対する認識や内部の審査が十分でなかったこと、環境省において、財団に対する指導監督が十分でなかったことなどによると認められる。

 特定産業廃棄物  平成10年6月16日以前に廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)に規定する処理基準に適合しない処分が行われた産業廃棄物