国税収納金整理資金のほか、法律により特に設置されている資金で、その増減及び現在額についての計算書を内閣が歳入歳出決算を国会に提出する場合に添付しなければならないこととなっているものは、決算調整資金及び貨幣回収準備資金の2資金である。
この資金は、予見し難い租税収入の減少等により一般会計の歳入歳出の決算上不足が生ずることとなる場合において、この資金からその不足を補てんすることにより、一般会計における収支の均衡を図ることを目的として、決算調整資金に関する法律(昭和53年法律第4号)に基づいて昭和52年度に設置されたものである。
平成20年度決算調整資金の増減及び現在額計算書についてみると、資金の増減及び現在額は次のとおりである。
区分 | 金額(千円) |
20年7月末資金現在額 | — |
20年8月1日から21年7月31日までの資金増 | |
国債整理基金より受入れ | 718,175,673 |
20年8月1日から21年7月31日までの資金減 | |
一般会計へ繰入れ | 718,175,673 |
21年7月末資金現在額 | — |
なお、上記の国債整理基金より受入れは、この資金に属する現金が20年度一般会計の歳入歳出の決算上不足を生ずることとなる額に不足していたため、決算調整資金に関する法律附則第2条第1項の規定に基づいて繰り入れられたものである。
この資金は、政府による貨幣の発行、引換え及び回収の円滑な実施を図り、もって貨幣に対する信頼の維持に資することを目的として、貨幣回収準備資金に関する法律(平成14年法律第42号)に基づいて平成15年度に設置されたものである。
平成20年度貨幣回収準備資金の増減及び現在額計算書についてみると、資金は国庫金と回収貨幣及地金に区分されており、その増減及び現在額は次のとおりである。
区分 | 事項 | 20年度(千円) | 19年度(千円) |
国庫金 | 年度首在高 | 509,286,943 | 498,495,580 |
(受入れ) | |||
貨幣発行高 | 227,350,000 | 217,800,000 | |
運用益 | 2,637,663 | 3,021,683 | |
地金売払代 | 2,602,372 | 2,932,921 | |
計 | 232,590,036 | 223,754,605 | |
(払出し) | |||
貨幣回収高 | 171,023,621 | 174,141,040 | |
一般会計へ繰入れ | — | 16,020,716 | |
(貨幣製造費分) | |||
一般会計へ繰入れ | 32,709,414 | 22,801,485 | |
(年度末繰入分) | |||
計 | 203,733,036 | 212,963,242 | |
差引現在額 | 538,143,944 | 509,286,943 | |
回収貨幣及地金 | 年度首在高 | 185,617,882 | 177,671,396 |
(受入れ) | |||
回収貨幣 | 10,548,416 | 12,995,576 | |
計 | 10,548,416 | 12,995,576 | |
(払出し) | |||
貨幣材料 | 3,863,418 | 3,757,947 | |
地金売払 | 1,898,959 | 1,185,913 | |
その他 | 106,684 | 105,229 | |
計 | 5,869,062 | 5,049,090 | |
差引現在額 | 190,297,236 | 185,617,882 | |
資金合計 | 728,441,180 | 694,904,826 |
なお、上記の一般会計へ繰入れ(年度末繰入分)32,709,414千円は、貨幣回収準備資金に関する法律第12条の規定に基づいて、19年度の一般会計の歳入に繰り入れられたものである。