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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成21年9月

国土交通省の地方整備局等における庁費等の予算執行に関する会計検査の結果について


4 契約相手方の状況

(1) 契約種類別の契約状況

 契約相手方については、〔1〕 民間企業、〔2〕 所管公益法人、〔3〕 その他の公益法人、〔4〕 独立行政法人等(独立行政法人、特殊法人及び認可法人をいう。以下同じ。)、〔5〕 地方公共団体及び〔6〕 その他(個人、組合、特定非営利活動法人、医療法人等〔1〕 から〔5〕 以外のものをいう。以下同じ。)に6分類し、件数、支払金額の多い「役務」、「物品等の購入」、「物品等の賃借」について分析を行った。
 契約種類別に契約相手方別の対象契約の件数をみると、図表4-1 のとおりとなっている。

図表4-1  契約種類別の件数及び件数割合(平成18年度〜20年度(12月まで))
 
上段:件数(単位:件)
下段:件数割合(単位:%)
契約種類
契約相手方
年度
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
役務 平成18年度
3,161
(72.6)
596
(13.7)
140
(3.2)
204
(4.7)
49
(1.1)
206
(4.7)
4,356
(100)
19年度 3,160
(75.7)
535(12.8) 122
(2.9)
187(4.5) 46
(1.1)
123(2.9) 4,173
(100)
20年度
(12月まで)
2,718
(78.9)
364
(10.6)
116
(3.4)
92
(2.7)
31
(0.9)
122
(3.5)
3,443
(100)
物品等の購入 18年度
919
(88.4)
80
(7.7)
7
(0.7)
3
(0.3)
-
(-)
31
(3.0)
1,040
(100)
19年度
832
(91.1)
47
(5.1)
5
(0.5)
6
(0.7)
-
(-)
23
(2.5)
913
(100)
20年度
(12月まで)
545
(95.1)
11
(1.9)
4
(0.7)
1
(0.2)
-
(-)
12
(2.1)
573
(100)
物品等の賃借 18年度 1,002
(75.5)
15
(1.1)
3
(0.2)
22
(1.7)
60
(4.5)
226
(17.0)
1,328
(100)
19年度 953
(73.3)
14
(1.1)
2
(0.2)
27
(2.1)
79
(6.1)
226
(17.4)
1,301
(100)
20年度
(12月まで)
830
(71.8)
13
(1.1)
2
(0.2)
24
(2.1)
81
(7.0)
206
(17.8)
1,156
(100)

 件数割合をみると、いずれの契約種類、年度についても「民間企業」の割合が最も高く70%を超えていて、特に、「物品等の購入」はおおむね90%程度となっている。
 「民間企業」以外では、「その他」が「物品等の賃借」においていずれの年度も17%程度を占めているほかは、おおむね10%を下回っている。各年度で比較すると、「役務」及び「物品等の購入」は、「民間企業」が18年度72.6%及び88.4%から20年度(12月まで)78.9%及び95.1%とそれぞれ6.3ポイント及び6.7ポイント上昇しているが、一方、「所管公益法人」は18年度13.7%及び7.7%から20年度(12月まで)10.6%及び1.9%とそれぞれ3.1ポイント及び5.8ポイント低下している。
 契約種類別に契約相手方別の対象契約の支払金額をみると、図表4-2 のとおりとなっている。

図表4-2  契約種類別の支払金額及び支払金額割合(平成18年度〜20年度(12月まで))
 
上段:支払金額(単位:千円)
下段:支払金額割合(単位:%)
契約種類
契約相手方
年度
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
役務 平成18年度 42,556,189
(61.9)
18,239,791
(26.5)
1,123,536
(1.6)
4,532,030
(6.6)
193,384
(0.3)
2,083,138
(3.0)
68,728,070
(100)
19年度 47,273,136
(63.8)
20,275,011
(27.4)
1,123,159
(1.5)
3,346,875
(4.5)
636,281
(0.9)
1,476,272
(2.0)
74,130,735
(100)
20年度
(12月まで)
20,073,045
(61.3)
10,381,978
(31.7)
436,548
(1.3)
1,259,366
(3.8)
61,705
(0.2)
520,707
(1.6)
32,733,351
(100)
物品等の購入 18年度 8,191,805
(92.1)
387,359
(4.4)
15,467
(0.2)
19,906
(0.2)
-
(-)
280,371
(3.2)
8,894,910
(100)
19年度 6,988,399
(95.2)
232,646
(3.2)
14,526
(0.2)
32,669
(0.4)
-
(-)
69,560
(0.9)
7,337,802
(100)
20年度
(12月まで)
3,166,516
(97.4)
43,721
(1.3)
8,239
(0.3)
2,104
(0.1)
-
(-)
29,229
(0.9)
3,249,810
(100)
物品等の賃借 18年度 11,481,935
(45.9)
23,612
(0.1)
20,422
(0.1)
549,700
(2.2)
696,649
(2.8)
12,245,738
(48.9)
25,018,059
(100)
19年度 11,629,431
(46.0)
33,853
(0.1)
16,324
(0.1)
641,380
(2.5)
772,966
(3.1)
12,164,065
(48.2)
25,258,022
(100)
20年度
(12月まで)
8,520,777
(38.4)
12,133
(0.1)
16,002
(0.1)
684,950
(3.1)
802,186
(3.6)
12,143,107
(54.8)
22,179,159
(100)

 支払金額割合も件数割合と同様な傾向となっているが、両者を比較すると、「役務」における「所管公益法人」は18、19両年度では14ポイント程度、20年度(12月まで)では21.1ポイント、「物品等の賃借」における「その他」は各年度とも30ポイント以上支払金額割合の方が高くなっている。
 このことは、相対的に1契約当たりの金額が大きいことを示しており、特に「物品等の賃借」における「その他」については、地方航空局における空港用地の借地契約に当たって、土地の所有者で組織している組合等と契約を締結しており、そのため1契約当たりの支払金額が大きいことによると考えられる。

(2) 契約方式別の契約状況

 上記のように、「役務」は、「物品等の賃借」の「その他」を除いた他の契約種類と比較してみると、「民間企業」以外が契約相手方となっている件数割合及び支払金額割合が高いものとなっている。そこで、特に「役務」について、契約方式別に契約相手方別の件数をみると、図表4-3 のとおりとなっている。

図表4-3  契約方式別の件数及び件数割合(役務)(平成18年度〜20年度(12月まで))
 
上段:件数(単位:件)
下段:件数割合(単位:%)
契約方式
契約相手方
年度
民間企業 所管公益法人 その他公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
競争契約 一般競争契約 平成18年度
1,194
(91.4)
63
(4.8)
23
(1.8)
11
(0.8)
-
(-)
15
(1.1)
1,306
(100)
19年度
1,552
(89.2)
85
(4.9)
63
(3.6)
18
(1.0)
-
(-)
21
(1.2)
1,739
(100)
20年度
(12月まで)
1,643
(89.5)
77
(4.2)
75
(4.1)
23
(1.3)
-
(-)
18
(1.0)
1,836
(100)
指名競争契約 18年度
368
(97.1)
2
(0.5)
7
(1.8)
-
(-)
-
(-)
2
(0.5)
379
(100)
19年度
191
(99.0)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
2
(1.0)
193
(100)
20年度
(12月まで)
113
(99.1)
1
(0.9)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
114
(100)
随意契約 企画随契等 18年度
528
(62.2)
185
(21.8)
36
(4.2)
63
(7.4)
2
(0.2)
35
(4.1)
849
(100)
19年度 728
(60.5)
274
(22.8)
41
(3.4)
93
(7.7)
4
(0.3)
63
(5.2)
1,203
(100)
20年度
(12月まで)
554
(60.7)
235
(25.8)
33
(3.6)
22
(2.4)
-
(-)
68
(7.5)
912
(100)
企画競争等を経ない随意契約 18年度
1,071
(58.8)
346
(19.0)
74
(4.1)
130
(7.1)
47
(2.6)
154
(8.5)
1,822
(100)
19年度 689
(66.4)
176
(17.0)
18
(1.7)
76
(7.3)
42
(4.0)
37
(3.6)
1,038
(100)
20年度
(12月まで)
408
(70.2)
51
(8.8)
8
(1.4)
47
(8.1)
31
(5.3)
36
(6.2)
581
(100)

 件数割合をみると、競争契約は、いずれの年度も「民間企業」がおおむね90%以上となっている。随意契約は、競争契約と比較すると「民間企業」の件数割合は低く、18年度で企画随契等が62.2%、企画競争等を経ない随意契約が58.8%、「所管公益法人」の件数割合は18年度で企画随契等が21.8%、企画競争等を経ない随意契約が19.0%となっている。年度間の変化についてみると、企画競争等を経ない随意契約における「所管公益法人」の件数割合は、18年度の19.0%から20年度(12月まで)に8.8%と10.2ポイント低下し、企画随契等においては21.8%から25.8%と4.0ポイント上昇している。
 次に、契約方式別に契約相手方別の支払金額をみると、図表4-4 のとおりとなっている。

図表4-4  契約方式別の支払金額及び支払金額割合(役務)(平成18年度〜20年度(12月 まで))
 
上段:支払金額(単位:千円)
下段:支払金額割合(単位:%)
契約方式
契約相手方
年度
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
競争契約 一般競争契約 平成18年度 13,244,314
(85.6)
1,064,269
(6.9)
289,541
(1.9)
417,990
(2.7)
-
(-)
456,480
(3.0)
15,472,596
(100)
19年度 17,966,133
(72.6)
5,651,529
(22.9)
437,555
(1.8)
417,082
(1.7)
-
(-)
257,624
(1.0)
24,729,925
(100)
20年度
(12月まで)
9,696,978
(72.0)
3,234,020
(24.0)
193,229
(1.4)
147,454
(1.1)
-
(-)
192,893
(1.4)
13,464,576
(100)
指名競争契約 18年度 5,800,067
(98.6)
64,300
(1.1)
8,321
(0.1)
-
(-)

-
(-)
6,770
(0.1)
5,879,459
(100)
19年度 4,931,593
(99.7)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
13,705
(0.3)
4,945,299
(100)
20年度
(12月まで)
2,337,794
(100.0)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
2,337,794
(100)
随意契約 企画随契等 18年度 5,097,830
(58.2)
2,160,264
(24.7)
374,415
(4.3)
912,864
(10.4)
6,685
(0.1)
201,049
(2.3)
8,753,109
(100)
19年度 7,391,753
(52.5)
4,266,248
(30.3)
439,258
(3.1)
1,220,712
(8.7)
64,506
(0.5)
691,481
(4.9)
14,073,961
(100)
20年度
(12月まで)
3,666,726
(31.4)
7,063,981
(60.4)
214,628
(1.8)
500,730
(4.3)
-
(-)
247,197
(2.1)
11,693,263
(100)
企画競争等を経ない随意契約 18年度 18,413,977
(47.7)
14,950,957
(38.7)
451,258
(1.2)
3,201,175
(8.3)
186,698
(0.5)
1,418,837
(3.7)
38,622,905
(100)
19年度 16,983,655
(55.9)
10,357,233
(34.1)
246,344
(0.8)
1,709,080
(5.6)
571,774
(1.9)
513,460
(1.7)
30,381,549
(100)
20年度
(12月まで)
4,371,546
(83.5)
83,976
(1.6)
28,690
(0.5)
611,181
(11.7)
61,705
(1.2)
80,616
(1.5)
5,237,717
(100)

 支払金額割合をみると、指名競争契約及び企画随契等はおおむね件数割合と同様の傾向となっているが、一般競争契約は「所管公益法人」が18年度6.9%から、19年度22.9%と16.0ポイント上昇していて、支払金額も18年度1,064,269千円から19年度5,651,529千円(対前年度531.0%)に増加している。一方、企画競争等を経ない随意契約は、「所管公益法人」が18年度38.7%から19年度34.1%と4.6ポイント低下していて、支払金額も18年度14,950,957千円から19年度10,357,233千円(対前年度69.3%)と大幅に減少している。
 上記のように一般競争契約及び企画競争等を経ない随意契約について、18年度から19年度にかけての「所管公益法人」の件数割合及び支払金額割合が大きく変化しているのは、比較的支払金額が高い企画競争等を経ない随意契約が、一般競争契約に移行したことを示しているものと認められる。

(3) 契約方式別の応札(応募)者数、落札率の状況

 「役務」のなかでも指名競争契約は、前記の図表4-3のようにほとんど「民間企業」が契約相手方となっている。そこで、指名競争契約を除いた、一般競争契約、企画随契及び企画競争等を経ない随意契約について契約方式別に応札(応募)者数、落札率の分析を行った。

ア 「役務」における契約相手方別の応札者、落札率の状況(一般競争契約)

 一般競争契約としたものについて、契約相手方別の応札者数をみると、図表4-5 のとおりとなっている。

図表4-5
 契約相手方別の応札者数の状況(一般競争契約)

〔1〕 応札者数の分布表(平成18年度〜20年度(12月まで))
  (単位:%)
応札者数 件数割合
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
平成 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで)
1者 47.0 53.9 52.8 81.0 85.9 87.0 73.9 81.0 80.0 90.9 100.0 82.6 - - - 40.0 76.2 66.7
2者 19.9 19.7 19.9 15.9 10.6 7.8 13.0 15.9 14.7 - - 17.4 - - - 26.7 4.8 27.8
3者 12.9 10.9 11.3 3.2 3.5 1.3 8.7 1.6 4.0 9.1 - - - - - 26.7 14.3 5.6
4者 6.3 6.8 6.8 - - 2.6 4.3 1.6 - - - - - - - - - -
5者以上 13.9 8.8 9.3 - - 1.3 - - 1.3 - - - - - - 6.7 4.8 -
100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 - - - 100 100 100
平均応 札者数 2.6 2.1 2.2 1.2 1.2 1.2 1.4 1.2 1.3 1.2 1.0 1.2 - - - 2.7 1.5 1.4

〔2〕 応札者数の分布図(平成19年度)

〔2〕応札者数の分布図(平成19年度)

 18年度の「民間企業」は、そのほかの契約相手方と比較すると、応札者数が5者以上の件数割合が13.9%となっているなど各応札者数に幅広く実績が見受けられ、平均応札者数も2.6者と多いものの、1者応札が47.0%を占めている。年度間の変化をみると、19年度は1者応札の件数割合が53.9%、平均応札者数が2.1者と、それぞれ6.9ポイント上昇、0.5者減少している。20年度(12月まで)は1者応札の件数割合、平均応札者数ともに19年度と同程度となっている。
 そのほかの契約相手方においては、「その他」の18年度及び20年度(12月まで)を除くと、各年度とも1者応札の件数割合が70%以上を占めており、平均応札者数は1.5者以下となっていて、そのうち「所管公益法人」は、1者応札の件数割合が18年度81.0%から19年度85.9%と上昇し、20年度(12月まで)も引き続き上昇傾向となっている。
 契約相手方との契約において、1者応札の件数割合が上昇しているのは、随意契約の見直しにより一般競争契約への移行が図られているものの、応札者数の増加など、実質的な競争性の拡大につながっていないことに起因しているものと認められる。
 また、一般競争契約としたものについて、契約相手方別の落札率の分布表と、そのうち他の契約相手方よりも件数が多い「民間企業」と「所管公益法人」の19年度の落札率の分布図を示すと図表4-6 のとおりとなっている。

図表4-6
 契約相手方別の落札率の状況(一般競争契約)

〔1〕 落札率の分布表(平成18年度〜20年度(12月まで))
  (単位:%)
落札率 件数割合
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
平成18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで)
100% 6.0 7.0 5.3 - 4.7 4.0 8.7 27.9 9.1 5.6 4.3 - - - 26.7 5.0 -
95%以上100%未満 30.6 35.0 34.4 51.6 64.7 52.0 39.1 39.3 27.3 22.2 30.4 - - - 20.0 50.0 44.4
90%以上95%未満 13.9 13.1 14.9 22.6 16.5 21.3 8.7 6.6 18.2 16.7 21.7 - - - 6.7 5.0 11.1
85%以上90%未満 8.6 8.0 8.6 6.5 3.5 13.3 8.7 8.2 9.1 16.7 13.0 - - - 20.0 5.0 22.2
80%以上85%未満 5.5 6.5 7.8 3.2 - 1.3 13.0 1.6 - 22.2 13.0 - - - 6.7 15.0 -
75%以上80%未満 4.8 4.6 4.8 6.5 3.5 2.7 - 6.6 9.1 11.1 4.3 - - - 6.7 5.0 11.1
70%以上75%未満 5.1 4.0 4.1 1.6 2.4 1.3 8.7 4.9 9.1 - - - - - - 5.0 -
65%以上70%未満 4.6 4.2 4.5 1.6 1.2 1.3 - 1.6 9.1 - 4.3 - - - - - 11.1
60%以上65%未満 3.8 3.9 3.3 - - 1.3 4.3 - - - 8.7 - - - 6.7 10.0 -
55%以上60%未満 3.2 2.5 2.1 - 1.2 1.3 - 1.6 9.1 - - - - - - - -
50%以上55%未満 2.7 2.4 1.8 1.6 - - - - - 5.6 - - - - - - -
50%未満 11.2 8.7 8.4 4.8 2.4 - 8.7 1.6 - - - - - - 6.7 - -
100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 - - - 100 100 100
平均落札率 81.1 83.3 83.9 89.4 93.3 93.4 86.7 92.7 85.1 87.2 88.4 - - - 87.9 88.8 89.0

〔2〕 「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図(平成19年度)

〔2〕「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図(平成19年度)

 平均落札率をみると、「民間企業」は、いずれの年度の平均落札率も80%台前半となっているが、18年度81.1%から19年度83.3%と2.2ポイント上昇しており、20年度(12月まで)も引き続き上昇傾向となっている。また、「所管公益法人」は18年度89.4%から、19年度93.3%と3.9ポイント上昇していて、20年度(12月まで)も引き続き上昇傾向にある。
 19年度の「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図をみると、いずれも95%以上100%未満で突出しているが、「所管公益法人」の方がその件数割合が高い。

イ 「役務」における契約相手方別の応募者、落札率の状況(企画随契)

 企画随契としたものについて、契約相手方別に提案書の応募者数をみると、図表4-7 のとおりとなっている。

図表4-7
 契約相手方別の落札率の状況(一般競争契約)

〔1〕 応募者数の分布表(平成18年度〜20年度(12月まで))
  (単位:%)
応募者数 件数割合
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
平成18年度 19年度 20年度(12月まで) 平成18年度 19年度 20年度(12月まで) 平成18年度 19年度 20年度(12月まで) 平成18年度 19年度 20年度(12月まで) 平成18年度 19年度 20年度(12月まで) 平成18年度 19年度 20年度(12月まで)
1者 32.8 38.1 32.8 70.7 70.8 70.8 47.2 46.3 21.2 85.7 89.2 90.9 50.0 100.0 - 71.4 67.2 46.3
2者 27.5 23.6 24.2 14.9 17.0 18.0 25.0 24.4 27.3 12.7 5.4 4.5 - - - 8.6 4.9 6.0
3者 14.9 19.9 17.3 6.1 5.9 4.3 11.1 7.3 18.2 1.6 4.3 - - - - 5.7 3.3 11.9
4者 12.8 8.5 10.0 5.0 3.0 1.7 13.9 9.8 12.1 - - - - - - 5.7 8.2 1.5
5者以上 12.0 9.8 15.7 3.3 3.3 5.2 2.8 12.2 21.2 - 1.1 4.5 50.0 - - 8.6 16.4 34.3
100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 - 100 100 100
平均応募者数 2.6 2.4 2.8 1.6 1.5 1.6 2.0 3.7 3.0 1.2 1.2 1.2 6.5 1.0 - 2.7 7.1 4.2

〔2〕 応募者数の分布図(平成19年度)

〔2〕応募者数の分布図(平成19年度)

 「民間企業」と「所管公益法人」の件数割合及び平均応募者数を比較すると、「民間企業」は1者応募の件数割合が18年度32.8%で、19年度以降も30%台で推移していて、平均応募者数は2.5者程度となっている。一方、「所管公益法人」は1者応募の件数割合がいずれの年度も約70%で「民間企業」より高く、平均応募者数は1.5者程度と「民間企業」より少なくなっている。
 このように「所管公益法人」において、1者応募の件数割合が高いことは、契約相手方のみの提案書の評価により、契約を行うことが比較的多くなっていることを示していると認められる。
 また、企画随契としたものについて、契約相手方別に落札率の分布表と19年度の落札率の分布図を示すと、図表4-8 のとおりとなっている。

図表4-8
 契約相手方別の落札率の状況(企画随契)

〔1〕 落札率の分布表(平成18年度〜20年度(12月まで))
  (単位:%)
落札率 件数割合
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
平成18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで) 18年度 19年度 20年度(12月まで)
100% 9.1 6.2 6.4 8.3 7.0 3.9 5.6 4.9 3.0 28.6 19.4 55.0 50.0 50.0 - 8.6 3.9 10.2
95%以上100%未満 66.9 64.8 68.6 79.0 81.9 89.7 58.3 65.9 69.7 69.8 75.3 40.0 50.0 50.0 - 68.6 78.4 81.4
90%以上95%未満 11.8 13.8 13.6 9.4 7.4 5.6 19.4 22.0 18.2 - 4.3 - - - - 14.3 13.7 8.5
85%以上90%未満 4.1 7.5 5.4 2.8 2.2 0.4 11.1 4.9 6.1 - - - - - - 2.9 - -
80%以上85%未満 3.5 3.8 2.1 0.6 - - 2.8 2.4 3.0 1.6 - - - - - - - -
75%以上80%未満 2.4 0.9 1.7 - - 0.4 2.8 - - - - - - - - - 2.0 -
70%以上75%未満 0.8 1.6 1.0 - 0.7 - - - - - - - - - - 2.9 - -
65%以上70%未満 0.4 0.6 0.4 - 0.4 - - - - - - - - - - 2.9 - -
60%以上65%未満 0.4 0.4 0.2 - 0.4 - - - - - - - - - - - 2.0 -
55%以上60%未満 - 0.3 0.2 - - - - - - - - - - - - - - -
50%以上55%未満 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
50%未満 0.6 - 0.4 - - - - - - - 1.1 5.0 - - - - - -
100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 - 100 100 100
平均落札率 95.6 95.4 95.7 97.9 97.8 98.3 95.4 96.2 96.4 99.3 98.3 96.8 98.8 99.5 - 96.0 96.6 98.2

〔2〕 「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図(平成19年度)

〔2〕「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図(平成19年度)

 平均落札率をみると、いずれの契約相手方も95%を超えていて、その差はあまりないが、19年度の「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図をみると、「民間企業」と比較して、「所管公益法人」の落札率の方が95%以上100%未満で突出している。しかし、前記の一般競争契約ほど両者の件数割合の差はない。

ウ 「役務」における契約相手方別の落札率の状況(企画競争等を経ない随意契約)

 企画競争等を経ない随意契約としたものについて、契約相手方別に落札率の分布表と19年度の落札率の分布図を示すと、図表4-9 のとおりとなっている。

図表4-9
 契約相手方別の落札率の状況(企画競争等を経ない随意契約)

〔1〕 落札率の分布表(平成18年度〜20年度(12月まで))
  (単位:%)
落札率 件数割合
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
平成18年度 19年度 20年度 (12月まで) 18年度 19年度 20年度 (12月まで) 18年度 19年度 20年度 (12月まで) 18年度 19年度 20年度 (12月まで) 18年度 19年度 20年度 (12月まで) 18年度 19年度 20年度 (12月まで)
100% 51.6 61.8 58.4 24.1 25.6 59.6 43.1 56.3 100.0 58.1 78.8 89.5 95.2 93.8 95.8 54.0 61.5 95.8
95%以上100%未満 33.6 29.8 31.3 64.2 68.5 36.2 36.1 31.3 - 35.2 15.2 10.5 2.4 6.3 4.2 28.2 34.6 4.2
90%以上95%未満 8.2 4.6 4.5 7.3 3.0 - 19.4 12.5 - - 3.0 - 2.4 - - 8.1 - -
85%以上90%未満 3.3 1.5 2.3 2.9 1.2 - - - - 2.9 - - - - - 7.3 3.8 -
80%以上85%未満 1.5 1.0 - 0.3 - - 1.4 - - - 3.0 - - - - 0.8 - -
75%以上80%未満 0.4 0.2 0.3 0.3 - - - - - 1.0 - - - - - 0.8 - -
70%以上75%未満 0.2 0.2 0.6 - 1.2 - - - - 1.9 - - - - - - - -
65%以上70%未満 0.5 0.4 0.3 0.3 0.6 2.1 - - - - - - - - - 0.8 - -
60%以上65%未満 0.1 - 0.6 0.3 - - - - - - - - - - - - - -
55%以上60%未満 0.2 0.2 0.6 - - - - - - 1.0 - - - - - - - -
50%以上55%未満 - 0.2 0.3 - - - - - - - - - - - - - - -
50%未満 0.4 0.2 0.6 0.3 - 2.1 - - - - - - - - - - - -
100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100
平均落札率 97.6 98.3 97.5 97.8 98.4 97.9 98.1 98.5 100.0 98.3 99.1 100.0 99.9 100.0 100.0 97.6 99.2 99.8

〔2〕 「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図(平成19年度)

〔2〕「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図(平成19年度)

 いずれの契約相手方においても、平均落札率は90%台後半となっている。そのうち落札率が100%となっている契約も多くみられ、「民間企業」ではいずれの年度も5割以上を占めている。
 19年度の「民間企業」と「所管公益法人」の落札率の分布図をみると、いずれも95%以上で件数割合が高くなっているが、「民間企業」は100%の件数割合が最も高くなっているのに対し、「所管公益法人」は95%以上100%未満が最も高くなっている。

(4) 指名競争契約とした理由等

 19年度及び20年度(12月まで)の指名競争契約について、指名競争契約とした法令上の適用理由をみると、図表4-10 のとおりとなっている。

図表4-10
 指名競争契約とした法令上の適用理由(平成19年度及び20年度(12月まで))

(単位:件、%、%ポイント)
法令上の適用理由 件数 割合
平成19年度
 
(A)
20年度(12月まで)
 
(B)
増減値
 
(B)-(A)
19年度
 
(C)
20年度(12月まで)
 
(D)
増減値
 
(D)-(C)
〔1〕 会計法第29条の3第3項(契約の性質又は目的により競争に加わるべき者が少数で一般競争に付する必要がない場合) 97 58 △ 39 (30.6) (27.9) (△ 2.7)
〔2〕 会計法第29条の3第3項(一般競争に付することが不利と認められる場合)=特殊の構造の建築物等の工事若しくは製造又は特殊の品質の物件等の買入れであって検査が著しく困難であること 7 6 △ 1 (2.2) (2.9) (0.7)
〔3〕 会計法第29条の3第3項(一般競争に付することが不利と認められる場合)=契約上の義務違反があるときは国の事業に著しく支障をきたすおそれがあること 172 127 △ 45 (54.3) (61.1) (6.8)
〔4〕 予決令第94条第1号(予定価格が500万円を超えない工事又は製造をさせるとき) 4 △ 4 (1.3) (-) (△ 1.3)
〔5〕 予決令第94条第2号(予定価格が300万円を超えない財産を買い入れるとき) 14 7 △ 7 (4.4) (3.4) (△ 1.1)
〔6〕 予決令第94条第3号(予定賃借料の年額又は総額が160万円を超えない物件を借り入れるとき) 3 1 △ 2 (0.9) (0.5) (△ 0.5)
〔7〕 予決令第94条第6号(工事又は製造の請負、財産の売買及び賃借以外の契約でその予定価格が200万円を超えないものをするとき) 17 9 △ 8 (5.4) (4.3) (△ 1.0)
〔8〕 その他(上記以外の法令に基づくもの) 3 △ 3 (0.9) (-) (△ 0.9)
317 208 △ 109 (100) (100) (-)

 指名競争契約とした理由をみると、「〔3〕 1一般競争に付することが不利と認められる場合であり、契約上の義務違反があるときは国の事業に著しく支障をきたすおそれがあること」としている契約の件数割合が最も高く、19年度54.3%、20年度61.1%を占めている。次に件数割合が高いのは、「〔1〕契約の性質又は目的により競争に加わるべき者が少数で一般競争に付する必要がない場合」で19年度30.6%、20年度27.9%を占めていて、これらの2つの理由を合わせると20年度(12月まで)ではおおむね90%となっている。
 また、指名競争契約としている主な契約内容について、19年度及び20年度(12月まで)の件数及び件数割合をみると、図表4-11 のとおりとなっている。

図表4-11
 指名競争契約としている主な契約内容(平成19年度及び20年度(12月まで))

(単位:件、%)
区分 平成19年度 区分 20年度(12月まで)
主な契約内容 件数 割合 主な契約内容 件数 割合
1 車両管理業務 90 (28.4) 1 車両管理業務 80 (38.5)
2 設計 50 (15.8) 2 設計 53 (25.5)
3 試験 14 (4.4) 3 試験 6 (2.9)
4 事務用品(消耗品) 12 (3.8) 船舶用の燃料の代価(各種燃料油等) 6 (2.9)
5 清掃 11 (3.5) 5 器具機械等の修繕、各種保守 3 (1.4)
清掃 3 (1.4)
  その他(上記以外) 140 (44.2)   その他(上記以外) 57 (27.4)
317 (100) 208 (100)
(注)
 主な契約内容は、巻末別表1 の「予算目の区分表」に記載されている経費区分(費途)ごとの適用内容を参考 に分類して件数を集計している。

 指名競争契約のうち、件数及び件数割合が最も多い契約内容は、「車両管理業務」となっており、19年度28.4%を占めている。20年度(12月まで)は、件数は80件と減少したものの、「事務用品(消耗品)」及び「清掃」等の契約内容が一般競争契約に移行し全体の件数が減少したため、件数割合は38.5%に上昇している。
 指名競争契約について、その内容からみて一般競争契約への移行を検討すべきであったと認められる事態が、巻末別表3 のとおり5事項見受けられた。その事例を示すと次のとおりである。

<事例13>

[一般競争契約への移行を検討すべきもの]

 大阪航空局は、平成18年度から20年度に、空港整備事業に関する予算の概算要求に必要な図面等を作成する業務について、民間企業と指名競争契約(契約金額:18年度2,520千円、19年度2,520千円、20年度(12月まで)2,205千円)を行っていた。
 上記の各契約の入札に当たっては、同種業務に相当の業務実績がある者として、航空保安無線施設関連の設計業務の実績を有することなどを条件として18年度9者、19、20両年度はいずれも7者を指名している。しかし、本件各契約の業務内容は、提供された図面等の修正や資料整理による概算要求資料の作成であり、必ずしも航空保安無線施設関連の設計業務の実績を有する必要はないと考えられることから、一般競争契約への移行を検討すべきであったと認められる。

<事例14>

[一般競争契約への移行を検討すべきもの]

 中国地方整備局三次河川国道事務所は、平成18、19両年度に電子複写用紙等の購入契約について、民間企業と指名競争契約による単価契約(契約金額:18年度1,588千円、19年度1,634千円)を行っていた。
 上記の各契約の入札に当たっては、電子複写用紙等の調達を短期間に確実に実施できる者として、18、19両年度のいずれも同事務所近隣地域に所在する民間企業2者を指名している。しかし、本件各契約の調達内容は、一般事務用品の購入であり、必ずしも近隣の者に限定する必要はないと考えられることから、一般競争契約への移行を検討すべきであったと認められる。

(5)  随意契約とした理由等

 19年度及び20年度(12月まで)の随意契約について、随意契約とした法令上の適用理由をみると、図表4-12 のとおりとなっている。

図表4-12
 随意契約とした法令上の適用理由(平成19年度及び20年度(12月まで))

  (単位:件、%、%ポイント)
法令上の適用理由 件数 割合
平成19年度
 
(A)
20年度(12月まで)
 
(B)
増減値
 
(B)-(A)
19年度
 
(C)
20年度(12月まで)
 
(D)
増減値
 
(D)-(C)
〔1〕 会計法第29条の3第4項(契約の性質又は目的が競争を許さない場合) 3,495 2,521 △974 (95.5) (94.8) (△0.7)
〔2〕 会計法第29条の3第4項(緊急の必要により競争に付することができない場合) 4 8 4 (0.1) (0.3) (0.2)
〔3〕 会計法第29条の3第4項(競争に付することが国に不利と認められる場合) 42 40 △2 (1.1) (1.5) (0.4)
〔4〕 予決令第99条第8号(運送又は保管をさせるとき) 19 6 △13 (0.5) (0.2) (△0.3)
〔5〕 予決令第99条第16号(都道府県及び市町村その他の公法人、公益法人、農業協同組合、農業協同組合連合会又は慈善のため設立した救済施設から直接に物件を買い入れ又は借り入れるとき) 15 13 △2 (0.4) (0.5) (0.1)
〔6〕 予決令第99条の2(競争に付しても入札者がないとき、又は再度の入札をしても落札者がないとき)又は予決令第99条の3(落札者が契約を結ばないとき) 47 41 △6 (1.3) (1.5) (0.3)
〔7〕 その他(上記以外の法令に基づくもの) 37 30 △7 (1.0) (1.1) (0.1)
3,659 2,659 △1,000 (100) (100) (-)

 随意契約とした理由をみると、「〔1〕 契約の性質又は目的が競争を許さない場合」が約95%と大半となっている。
 そこで、「〔1〕 契約の性質又は目的が競争を許さない場合」としている契約について、その具体的な理由を25項目に分類し、さらに、そのうち主な理由となっている24項目を、ほかに履行可能な者がいる可能性の程度によって、次のA、B、Cの三つのグループに大別して分析した。

Aグループ  企画競争を実施した後に随意契約としているもの
Bグループ  契約相手方が唯一の者であることの理由が記述されていると考えられるもの
Cグループ  契約相手方が唯一の者であることの理由が必ずしも記述されていないと考えられるもの

 分析した結果は、図表4-13 のとおりである。

図表4-13
 具体的な理由とその変化(平成19年度及び20年度(12月まで))

(単位:件、%、%ポイント)
具体的な理由 件数 割合
平成19年度
 
(A)
20年度(12月まで)
 
(B)
増減値
 
(B)-(A)
19年度
 
(C)
20年度(12月まで)
 
(D)
増減値
 
(D)-(C)
1 企画競争を実施(企画案の提案者) 1,221 919 △ 302 (34.9) (36.5) (1.5)
2 法令、条約、閣議決定の取決め等に基づく 45 39 △ 6 (1.3) (1.5) (0.3)
3 場所が限定されている施設・敷地の賃借、使用料 384 380 △ 4 (11.0) (15.1) (4.1)
4 官報、法律案、予算書又は決算書の印刷等 11 17 6 (0.3) (0.7) (0.4)
5 水道、ガス料の長期継続契約、郵便料金、NHK受信料 17 13 △ 4 (0.5) (0.5) (0.0)
6 供給元が一の場合の出版元等からの書籍の購入 80 37 △ 43 (2.3) (1.5) (△ 0.8)
7 特許権、実用新案権、著作権等を有している 42 40 △ 2 (1.2) (1.6) (0.4)
8 美術品及び工芸品等の購入 - - - (-) (-) (-)
9 特定情報の提供者 67 56 △ 11 (1.9) (2.2) (0.3)
10 複数年度の使用を前提とした物件の賃借 737 589 △ 148 (21.1) (23.4) (2.3)
11 情報システムの(当初の)開発者 54 37 △ 17 (1.5) (1.5) (△ 0.1)
12 特注の機械、設備の製造者 30 18 △ 12 (0.9) (0.7) (△ 0.1)
13 互換性・連動性を確保する必要がある 33 15 △ 18 (0.9) (0.6) (△ 0.3)
14 複数年度の実施を前提とした事業 41 8 △ 33 (1.2) (0.3) (△ 0.9)
15 電気需給契約、電話料金 3 10 7 (0.1) (0.4) (0.3)
1,544 1,259 △ 285 (44.2) (49.9) (5.8)
16 「12」以外の機械、設備の製造者 5 1 △ 4 (0.1) (0.0) (△ 0.1)
17 連絡体制(ネットワーク、組織)を有している 23 7 △ 16 (0.7) (0.3) (△ 0.4)
18 リース物件の所有者による保守等 88 63 △ 25 (2.5) (2.5) (△ 0.0)
19 専門的又は高度な知識、知見、技術を有する 226 47 △ 179 (6.5) (1.9) (△ 4.6)
20 秘密性、安全性の保持 7 4 △ 3 (0.2) (0.2) (△ 0.0)
21 契約実績、経験を有する 14 1 △ 13 (0.4) (0.0) (△ 0.4)
22 公平性、中立性を有している 34 11 △ 23 (1.0) (0.4) (△ 0.5)
23 特殊な施設・設備を有する 14 15 1 (0.4) (0.6) (0.2)
24 「6」以外の書籍、新聞の購入 29 16 △ 13 (0.8) (0.6) (△ 0.2)
440 165 △ 275 (12.6) (6.5) (△ 6.0)
25 その他 290 178 △ 112 (8.3) (7.1) (△ 1.2)
合計 3,495 2,521 △ 974 (100) (100) (-)

 AからCのグループ別にみると、ほかに履行可能な者がいる可能性が高いと思われるCグループの件数割合は、19年度12.6%から20年度(12月まで)6.5%と6.1ポイント低下しており、競争契約や企画随契等に移行していることを示している。
 具体的な理由をみると、「1企画競争を実施」としているものが、件数割合では19年度34.9%、20年度(12月まで)36.5%と最も高くなっているが、これについては、契約手続の前段階で企画書等の提案者を公募して審査した結果、契約相手方を決定しているため、ある程度競争性は担保されていると考えられる。
 また、「1企画競争を実施」以外の理由では、両年度とも同じ内容の4項目の件数割合が高くなっていて、件数割合が高い順にみると、「10複数年度の使用を前提とした物件の賃借」が19年度21.1%、20年度(12月まで)23.4%、「3場所が限定されている施設・敷地の賃借、使用料」が11.0%、15.1%、「19専門的又は高度な知識、知見、技術を有する」が6.5%、1.9%、「18リース物件の所有者による保守等」が2.5%、2.5%となっている。
 「1 企画競争を実施」以外の上記4項目について、契約相手方別にその主な契約内容をみると、図表4-14 のとおりとなっている。

図表4-14
 随意契約とした理由ごとの契約相手方と主な契約内容

〔1〕
契約相手方別の件数割合(平成19年度及び20年度(12月まで))

(単位:%)
契約相手方
具体的な理由
民間企業 所管公益法人 その他の公益法人 独立行政法人等 地方公共団体 その他
平成 19年度 20年度(12月まで) 平成 19年度 20年度(12月まで) 平成 19年度 20年度(12月まで) 平成 19年度 20年度(12月まで) 平成 19年度 20年度(12月まで) 平成 19年度 20年度(12月まで)
10 複数年度の使用を前提とした物件の賃借 97.0 98.1 0.5 0.7 - - 0.8 0.3 0.9 - 0.7 0.8
3 場所が限定されている施設・敷地の賃借、使用料 20.3 22.4 1.3 0.3 0.8 0.8 7.6 6.6 14.8 17.6 55.2 52.4
19 専門的又は高度な知識、知見、技術を有する 42.0 85.1 46.5 2.1 1.3 - 5.8 6.4 0.4 - 4.0 6.4
18 リース物件の所有者による保守等 100.0 98.4 - - - 1.6 - - - - - -
(注)
 具体的な理由は、図表4-13における件数割合が高い順に記載している。


〔2〕
主な契約内容(平成19年度)

(単位:件)
具体的な理由 10 複数年度の使用を前提とした物件の賃借 3 場所が限定されている施設・敷地の賃借、使用料 19 専門的又は高度な知識、知見、技術を有する 18 リース物件の所有者による保守等
  主な契約内容 件数 主な契約内容 件数 主な契約内容 件数 主な契約内容 件数
1 物品等の賃借 417 その他賃借 353 器具機械等の修繕、各種保守 26 物品等の賃借 37
2 機械器具の賃借 179 会場賃借 13 設計 21 器具機械等の修繕、各種保守 28
3 その他賃借 73 有料道路通行券 6 新聞その他広告 13 機械器具の賃借 10
4 器具機械等の修繕、各種保守 49 土地及び建物の借上 3 事務効率化等のためのシステム開発・運用 12 その他賃借 9
5 警備保安業務 5 駐車料金 2 鑑定 11 清掃 1
データ通信
事務効率化等のためのシステム開発・運用
注(1)
 主な契約内容は、巻末別表1 の「予算目の区分表」に記載されている経費区分(費途)ごとの適用内容を参考に分類して件数を集計している。

注(2)
 具体的な理由は、図表4-13における件数割合が高い順に記載している。

 契約相手方別の件数割合をみると、「3場所が限定されている施設・敷地の賃借、使用料」及び19年度の「19専門的又は高度な知識、知見、技術を有する」以外は、両年度とも「民間企業」が大半を占め、また、「19専門的又は高度な知識、知見、技術を有する」の「所管公益法人」は、19年度46.5%から20年度(12月まで)2.1%に大きく低下している。
 19年度の主な契約内容別の件数をみると、賃借(物品等、機械器具、会場及びその他)が最も多くなっている。そして賃借においては、複数年度にわたる期間を継続して賃借することを前提として初年度のみ競争契約を行い、次年度以降は随意契約としていることによるものや、場所が限定されているため、契約相手方が他に存在しない土地建物等の賃借が随意契約となっているものが多い。
 随意契約としている契約について、その内容からみて一般競争契約への移行を検討すべきであったと認められる事態が巻末別表3 のとおり5事項見受けられた。その事例を示すと次のとおりである。

<事例15>

[企画随契等から一般競争契約への移行を検討すべきもの]

 北海道開発局石狩川開発建設部は、平成18年度に、同建設部における庶務、経理・契約、入札手続、厚生及び管理の事務関係業務並びに設計審査等の技術関係業務を支援する業務について、同建設部本部及び管内の8事務所等別にそれぞれ財団法人北海道開発協会と企画競争を経ない随意契約による単価契約(契約金額:9契約計47,466千円)を行っていた。また、19年度は、上記と同様の業務について、同建設部管内の本部、事務所等の業務を一括して契約することとし、公募を行ってほかに履行可能な者がいないかの確認を行ったが応募者がいなかったため、同協会と随意契約による単価契約(契約金額:46,524千円)を行っていた。
 上記の業務について、同建設部は、20年度に企画競争に移行することとし、[1]業務実施体制、[2]中立性・公平性・守秘性の確保、[3]企業、管理責任者の経験及び能力等の内容について企画提案書の提出を受けて、その内容を審査した結果、契約相手方を同協会と決定し、随意契約による単価契約(契約金額:20年度(12月まで)42,217千円)を行っていた。
 しかし、本件業務は、同建設部において、契約相手方に勤務時間内に行政事務の一部を実施する者を配置させて、請負先からの指示により書類の審査、作成等の事務を行うものであることから、仕様書等に具体的な業務実施手順を明記するなどして確実な業務実施の履行確保を図ることなどにより一般競争契約への移行を検討すべきであったと認められる。

<事例16>

[企画競争等を経ない随意契約から一般競争契約への移行を検討すべきもの]

 中国運輸局は、平成18年度から20年度に、物品等の運送業務について、会計法及び予決令の規定に基づき、運送をさせるときには随意契約によることができるとされていることから、いずれも特定の民間企業と随意契約による単価契約(契約金額:18年度1,203千円、19年度1,201千円、20年度(12月まで)885千円)を行っていた。
 しかし、会計法等の規定は、競争契約とすることを排除するものではなく、機会の均等、公正性の保持、予算の効率的使用の面から一般競争契約が原則とされていて、運送業務についても業務を実施している者は複数あることから、一般競争契約への移行を検討すべきであったと認められる。

(6) 車両管理業務の契約状況

ア 契約実績

 庁費等の対象契約のうち、談合が行われていたとされる車両管理業務について、 検査対象の組織別の件数及び支払金額をみると、図表4-15 のとおりとなっている。

図表4-15
 車両管理業務に係る検査対象の組織別の件数及び支払金額の状況(平成18年度 〜20年度(12月まで))

上段:件数、支払金額(単位:件、千円)
下段:割合(単位:%)
検査対象の組織\年度 平成18年度 19年度 20年度
件数 支払金額 件数 支払金額 件数 支払金額 件数 支払金額
本省 1
(0.8)
207,181
(4.0)16
1
(0.8)
220,165
(4.3)
1
(0.5)
156,164
(4.8)
3
(0.7)
583,511
(4.3)
地方整備局 本局 16
(13.1)
391,520
(7.6)
14
(11.6)
383,482
(7.5)
18
(9.9)
251,225
(7.7)
48
(11.3)
1,026,228
(7.6)
事務所等 78
(63.9)
3,865,429
(74.6)
78
(64.5)
3,783,394
(74.3)
135
(74.2)
2,376,795
(73.2)
291
(68.5)
10,025,619
(74.2)
94
(77.0)
4,256,949
(82.2)
92
(76.0)
4,166,877
(81.9)
153
(84.1)
2,628,020
(81.0)
339
(79.8)
11,051,847
(81.8)
北海道開発局 本局 -
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
事務所等 21
(17.2)
685,992
(13.2)
21
(17.4)
664,794
(13.1)
21
(11.5)
436,553
(13.5)
63
(14.8)
1,787,340
(13.2)
21
(17.2)
685,992
(13.2)
21
(17.4)
664,794
(13.1)
21
(11.5)
436,553
(13.5)
63
(14.8)
1,787,340
(13.2)
地方運輸局等 5
(4.1)
24,169
(0.5)
6
(5.0)
32,430
(0.6)
6
(3.3)
21,089
(0.6)
17
(4.0)
77,689
(0.6)
地方航空局 1
(0.8)
4,846
(0.1)
1
(0.8)
5,059
(0.1)
1
(0.5)
3,126
(0.1)
3
(0.7)
13,033
(0.1)
航空交通管制部 -
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
合計 122
(100)
5,179,139
(100)
121
(100)
5,089,327
(100)
182
(100)
3,244,954
(100)
425
(100)
13,513,422
(100)

 検査対象の組織別に18年度から20年度(12月まで)の件数及び支払金額をみると、地方整備局は件数339件(79.8%)、支払金額110億5184万円(81.8%)と最も多く、その次に多い北海道開発局の件数63件(14.8%)、支払金額17億8734万円(13.2%)を加えると件数及び支払金額の90%以上を占めている。

イ 契約方式別の状況

(ア) 検査対象の組織別契約方式の状況

 検査対象の組織別に契約方式別の件数及び支払金額をみると、図表4-164-17 のとおりとなっている。
 なお、20年度においては、道路特定財源の暫定税率の期限切れの理由により年度当初に予算額が全額示達されなかったことから、通常、1年間を業務期間として契約しているものを、4月から9月までの年度前半、10月から3月までの年度後半の業務期間に分けて契約を行ったものがある。また、国土交通省は、第169回国会において道路整備特別会計における支出の状況について様々な議論がなされたことを踏まえて、車両管理業務の契約については、20年7月に通知を発して、8月以降に締結する年度後半の契約からすべて一般競争契約とすることとしている。このことから、20年度(12月まで)については、20年7月通知前の4月に契約を行った通年及び年度前半の業務期間の契約(以下「20年度(7月通知前)」という。)と、20年7月通知後の8月以降に契約を行った年度後半の業務期間の契約(以下「20年度(7月通知後)」という。)に分けて分析を行った。

図表4-16
 車両管理業務に係る契約方式別の件数の状況(平成18年度〜20年度(7月通知後))

(単位:件、%)
年度 検査対象の組織 一般競争契約 指名競争契約 随意契約
件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合
平成18年度 本省 1 (100.0) - (-) - (-) 1 (100)
地方整備局 本局 7 (43.8) 9 (56.3) - (-) 16 (100)
事務所等 15 (19.2) 63 (80.8) - (-) 78 (100)
22 (23.4) 72 (76.6) - (-) 94 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) 21 (100.0) - (-) 21 (100)
- (-) 21 (100.0) - (-) 21 (100)
地方運輸局等 5 (100.0) - (-) - (-) 5 (100)
地方航空局 1 (100.0) - (-) - (-) 1 (100)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
29 (23.8) 93 (76.2) - (-) 122 (100)
19年度 本省 1 (100.0) - (-) - (-) 1 (100)
地方整備局 本局 7 (50.0) 7 (50.0) - (-) 14 (100)
事務所等 16 (20.5) 62 (79.5) - (-) 78 (100)
23 (25.0) 69 (75.0) - (-) 92 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) 21 (100.0) - (-) 21 (100)
- (-) 21 (100.0) - (-) 21 (100)
地方運輸局等 6 (100.0) - (-) - (-) 6 (100)
地方航空局 1 (100.0) - (-) - (-) 1 (100)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
31 (25.6) 90 (74.4) - (-) 121 (100)
20年度
(7月通知前)
本省 1 (100.0) - (-) - (-) 1 (100)
地方整備局 本局 11 (73.3) 4 (26.7) - (-) 15 (100)
事務所等 26 (32.1) 55 (67.9) - (-) 81 (100)
37 (38.5) 59 (61.5) - (-) 96 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) 21 (100.0) - (-) 21 (100)
- (-) 21 (100.0) - (-) 21 (100)
地方運輸局等 6 (100.0) - (-) - (-) 6 (100)
地方航空局 1 (100.0) - (-) - (-) 1 (100)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
45 (36.0) 80 (64.0) - (-) 125 (100)
20年度
(7月通知後)
本省 - (-) - (-) - (-) - (-)
地方整備局 本局 3 (100.0) - (-) - (-) 3 (100)
事務所等 53 (98.1) - (-) 1 (1.9) 54 (100)
56 (98.2) - (-) 1 (1.8) 57 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) - (-) - (-) - (-)
- (-) - (-) - (-) - (-)
地方運輸局等 - (-) - (-) - (-) - (-)
地方航空局 - (-) - (-) - (-) - (-)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
56 (98.2) - (-) 1 (1.8) 57 (100)
(注)
 平成20年度(7月通知後)については、20年12月までに締結された契約を対象としている。


図表4-17
 車両管理業務に係る契約方式別の支払金額の状況(平成18年度〜20年度(7月通知後))

(単位:千円、%)
年度 検査対象の組織 一般競争契約 指名競争契約 随意契約
支払金額 割合 支払金額 割合 支払金額 割合 支払金額 割合
平成18年度 本省 207,181 (100.0) - (-) - (-) 207,181 (100)
地方整備局 本局 92,977 (23.7) 298,542 (76.3) - (-) 391,520 (100)
事務所等 348,598 (9.0) 3,516,831 (91.0) - (-) 3,865,429 (100)
441,575 (10.4) 3,815,373 (89.6) - (-) 4,256,949 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) 685,992 (100.0) - (-) 685,992 (100)
- (-) 685,992 (100.0) - (-) 685,992 (100)
地方運輸局等 24,169 (100.0) - (-) - (-) 24,169 (100)
地方航空局 4,846 (100.0) - (-) - (-) 4,846 (100)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
677,773 (13.1) 4,501,366 (86.9) - (-) 5,179,139 (100)
19年度 本省 220,165 (100.0) - (-) - (-) 220,165 (100)
地方整備局 本局 94,039 (24.5) 289,443 (75.5) - (-) 383,482 (100)
事務所等 357,936 (9.5) 3,425,457 (90.5) - (-) 3,783,394 (100)
451,976 (10.8) 3,714,901 (89.2) - (-) 4,166,877 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) 664,794 (100.0) - (-) 664,794 (100)
- (-) 664,794 (100.0) - (-) 664,794 (100)
地方運輸局等 32,430 (100.0) - (-) - (-) 32,430 (100)
地方航空局 5,059 (100.0) - (-) - (-) 5,059 (100)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
709,632 (13.9) 4,379,695 (86.1) - (-) 5,089,327 (100)
20年度
(7月通知前)
本省 156,164 (100.0) - (-) - (-) 156,164 (100)
地方整備局 本局 188,835 (78.8) 50,726 (21.2) - (-) 239,562 (100)
事務所等 404,751 (18.9) 1,737,202 (81.1) - (-) 2,141,954 (100)
593,586 (24.9) 1,787,929 (75.1) - (-) 2,381,516 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) 436,553 (100.0) - (-) 436,553 (100)
- (-) 436,553 (100.0) - (-) 436,553 (100)
地方運輸局等 21,089 (100.0) - (-) - (-) 21,089 (100)
地方航空局 3,126 (100.0) - (-) - (-) 3,126 (100)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
773,967 (25.8) 2,224,482 (74.2) - (-) 2,998,450 (100)
20年度
(7月通知後)
本省 - (-) - (-) - (-) - (-)
地方整備局 本局 11,663 (100.0) - (-) - (-) 11,663 (100)
事務所等 232,237 (98.9) - (-) 2,602 (1.1) 234,840 (100)
243,901 (98.9) - (-) 2,602 (1.1) 246,504 (100)
北海道開発局 本局 - (-) - (-) - (-) - (-)
事務所等 - (-) - (-) - (-) - (-)
- (-) - (-) - (-) - (-)
地方運輸局等 - (-) - (-) - (-) - (-)
地方航空局 - (-) - (-) - (-) - (-)
航空交通管制部 - (-) - (-) - (-) - (-)
243,901 (98.9) - (-) 2,602 (1.1) 246,504 (100)
(注)
 平成20年度(7月通知後)は20年12月までに締結された契約を対象とし、20年度の支払金額については20年12月までに支払われた金額である。

 18年度において、契約方式別の件数は全体件数計122件のうち一般競争契約は29件(23.8%)、指名競争契約は93件(76.2%)であり、指名競争契約は地方整備局及び北海道開発局のみとなっている。地方整備局の指名競争契約は72件(76.6%)で、一般競争契約の22件(23.4%)と比較すると件数割合で53.2ポイント高くなっており、北海道開発局は、21件(100%)すべてが指名競争契約となっている。
 19年度においても、地方整備局の指名競争契約は69件(75.0%)で、件数割合は18年度(76.6%)とほぼ同様となっており、北海道開発局は、18年度と同様にすべて指名競争契約となっている。
 20年度(7月通知前)においては、地方整備局の指名競争契約は59件(61.5%)となっており、一般競争契約への移行により、19年度と比較すると件数割合で13.5ポイント低下している。しかし、北海道開発局は、21件すべてを指名競争契約により通年で行っており、契約方式の見直しは行われていない。
 20年度(7月通知後)においては、地方整備局が行った1件の随意契約(一般競争契約を行ったが、入札時の最低価格が調査基準価格を下回ったことに伴う低入札価格調査のための必要期間のみ別途随意契約としたもの)を除いた56件が一般競争契約となっている。

(イ) 契約方式別の応札者数の状況

 18年度から20年度(7月通知後)の契約方式別の応札者数別件数割合をみると、図表4-18 のとおりとなっている。

図表4-18
 車両管理業務に係る契約方式別の応札者数別件数割合の状況(平成18年度〜20年度(7月通知後))

(単位:件、%)
契約方式
応札者数
年度
1者 2者 3者 4者 5者以上 合計
一般競争契約 平成18年度 17.2 13.8 27.6 10.3 31.0 100
19年度 16.1 16.1 16.1 22.6 29.0 100
20年度(7月通知前) 15.6 11.1 20.0 20.0 33.3 100
20年度(7月通知後) - 7.1 39.3 14.3 39.3 100
10.6 11.2 27.3 16.8 34.2 100
指名競争契約 平成18年度 - 40.9 12.9 25.8 20.4 100
19年度 - 36.7 15.6 27.8 20.0 100
20年度(7月通知前) - 30.0 27.5 33.8 8.8 100
20年度(7月通知後) - - - - - -
- 36.1 18.3 28.9 16.7 100
(注)
 平成20年度(7月通知後)については、20年12月までに締結された契約を対象としている。

 契約方式別にみると、応札者数が5者以上の件数割合は、一般競争契約34.2%、指名競争契約16.7%となっており、一般競争契約が17.5ポイント高くなっている。
 一般競争契約においては、各年度とも応札者数が5者以上の件数割合が30%前後と最も高くなっていて、また、1者応札の件数割合は、18年度の17.2%から20年度(7月通知前)15.6%と徐々に低下した後、20年度(7月通知後)は該当がなかった。
 指名競争契約においては、18、19両年度はともに応札者数が2者の件数割合が、それぞれ40.9%、36.7%と最も高くなっているが、20年度(7月通知前)は、指名業者数の見直しによる増加に伴い、4者応札の件数割合が33.8%と最も高くなっている。
 指名競争契約において、応札者数が少数となっている事例を示すと次のとおりである。

<事例17>

[指名競争契約において、応札者数が少数となっているもの]

 北海道開発局函館開発建設部(本部及び管内の事務所)は、平成18年度から20年度に、車両管理業務を本部及び事務所別に民間企業と指名競争契約(契約金額:18年度7契約計292,885千円、19年度7契約計280,130千円、20年度(12月まで)7契約計181,007千円)を行っている。
 これらの契約をみると、18年度から20年度までのすべての契約において、官公庁との契約実績を有し、管内に営業所の所在するA、Bの等級の者を選定することとして日本道路興運株式会社、北協連絡車管理株式会社の2者を指名していた。そして、入札の結果、応札者数は2者となっており、本部及び1事務所においては日本道路興運株式会社が、5事務所においては北協連絡車管理株式会社がいずれの年度の契約も受注している状況であった。
 なお、本件業務については、21年度に7件の契約すべてを一般競争契約に移行したことにより、すべての契約で応札者数が3者から7者と増加しており、平均落札率も20年度の96.6%から61.0%に大幅に低下し、7件中1件は上記2者以外の民間企業が受注している。

ウ 落札率の状況

 18年度から20年度(7月通知後)の契約方式別に応札者数ごとの平均落札率をみると、図表4-19 のとおりとなっている。

図表4-19
 車両管理業務に係る契約方式別の応札者数ごとの平均落札率の状況(平成18年度〜20年度(7月通知後))

(単位:%)
契約方式
応札者数
年度
1者 2者 3者 4者 5者以上 合計
一般競争契約 平成18年度 85.1 96.7 85.0 68.8 78.6 83.0
19年度 96.6 85.6 85.1 73.6 79.5 82.8
20年度(7月通知前) 98.1 93.1 87.9 80.3 67.0 81.6
20年度(7月通知後) - 89.1 83.5 82.7 77.0 81.2
93.8 90.9 84.8 78.0 75.0 81.9
指名競争契約 平成18年度 - 97.1 96.8 96.8 84.8 94.4
19年度 - 97.2 94.2 94.7 85.5 93.7
20年度(7月通知前) - 97.2 94.8 96.5 86.0 95.3
20年度(7月通知後) - - - - - -
- 97.1 95.1 96.0 85.2 94.5
(注)
 平成20年度(7月通知後)については、20年12月までに締結された契約を対象としている。

 契約方式別では、一般競争契約の平均落札率は81.9%であり、指名競争契約の平均落札率の94.5%と比較すると12.6ポイント低くなっている。
 一般競争契約についてみると、各年度とも応札者数が増加するにしたがって、平均落札率はおおむね低下しており、1者応札又は2者応札の平均落札率が最も高くなっている。
 指名競争契約についてみると、各年度とも応札者数が5者以上の平均落札率が90%未満であるのに対して、2者応札から4者応札までの平均落札率は90%以上となっており、このうち2者応札の平均落札率が最も高くなっている。

エ 一般競争契約の入札参加資格要件と平均応札者数の状況

 一般競争契約の入札参加資格要件と平均応札者数の状況について、前記20年7月の通知を発する前と後でみると、図表4-20 のとおりとなっている。

図表4-20
 車両管理業務に係る一般競争契約の入札参加資格要件と平均応札者数の状況(平成18年度〜20年度(7月通知後))

(単位:件、%、者)
年度 入札参加資格要件 件数 割合 平均応札者数
平成18年度から
20年度
(7月通知前)
  契約実績を求めている 58 (55.2) 3.5
  公的機関に限定している 53 (50.5) 3.6
公的機関に限定していない 5 (4.8) 2.8
契約台数に条件を設けている 18 (17.1) 2.3
契約台数に条件を設けていない 40 (38.1) 4.1
契約実績を求めていない 47 (44.8) 3.6
全体 105 (100) 3.6
20年度
(7月通知後)
  契約実績を求めている - (-) -
  公的機関に限定している - (-) -
公的機関に限定していない - (-) -
契約台数に条件を設けている - (-) -
契約台数に条件を設けていない - (-) -
契約実績を求めていない 56 (100.0) 4.3
全体 56 (100) 4.3
(注)
 平成20年度(7月通知後)については、20年12月までに締結された契約を対象としている。

 18年度から20年度(7月通知前)についてみると、入札参加資格要件に契約実績を求めている件数は58件(55.2%)、契約実績を求めていない件数は47件(44.8%)となっており、それぞれ平均応札者数は3.5者、3.6者と大きな差はないものの、契約実績を求めているもののうち、契約台数に条件を設けている場合は、平均応札者数は2.3者となっており、契約台数に条件を設けていない場合の4.1者と比較すると1.8者少なくなっている。
 また、20年度(7月通知後)においては、前記20年7月の通知によりすべて一般競争契約により行うこととし、入札参加資格要件に契約実績を求めないこととしたことから、56件(指名競争契約から一般競争契約に移行した51件を含む。)すべてに契約実績を求めておらず、平均応札者数は4.3者となっている。
 20年度(7月通知後)の契約において、指名競争契約から一般競争契約に移行し、入札参加資格要件に契約実績を求めないこととした結果、応札者数が増加し、落札率も低下している事態が見受けられた。この事例を示すと次のとおりである。

<事例18>

[指名競争契約から入札参加資格要件に契約実績を求めない一般競争契約に移行したことにより、応札者数が増加しているもの]

 中部地方整備局(港湾空港関係を除く。)は、車両管理業務の契約に当たって、平成18年度から20年度(7月通知前)までは、同一の4者を指名した指名競争契約(契約金額:18年度51,710千円、19年度45,737千円、20年度(7月通知前)20,243千円)を行っている。そして、入札の結果、応札者数は18、19両年度は4者、20年度(7月通知前)は3者となっており、契約相手方は、すべて日本道路興運株式会社となっていた。
 20年度(7月通知後)においては、20年8月に契約方式を一般競争契約(契約金額:20年度(7月通知後(12月まで))3,242千円)に移行し、入札参加資格要件に契約実績を求めないこととして入札を行った結果、応札者数は7者となり、20年度(7月通知前)と比較すると、落札率は98.7%から84.5%に低下し、契約相手方は従前と異なる者となっていた。

オ 契約相手方別の応札者、落札率の状況

 公正取引委員会によると、地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局が発注した車両管理業務において談合が行われていたのは、17年1月(北海道開発局においては14年3月)から20年7月まで(以下、この期間を「談合認定期間」という。)とされ、談合を行っていたとされた者(以下「違反事業者」という。)は11事業者となっている。
 そして、18年度から20年度(7月通知前)までの車両管理業務において、検査対象の組織が競争契約を行った契約相手方は、17事業者となっており、このうち違反事業者は9事業者となっている。
 検査対象の組織について、地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局とそれ以外の組織とに区分して、対象契約のうち談合認定期間内である18年度から20年度(7月通知前)に締結された契約における契約相手方別の件数、支払金額、平均応札者数及び平均落札率をみると、図表4-21 のとおりとなっている。

図表4-21
 検査対象の組織における契約相手方別の件数、支払金額、平均応札者数及び平 均落札率の状況(平成18年度〜20年度(7月通知前))

上段:件数、支払金額(単位:件、千円)
下段:割合(単位:%)
事業者名 対象契約のうち談合認定期間内に締結された契約
(平成18年度から20年度(7月通知前))
地方整備局(港湾空港関係を除く。)
及び北海道開発局
それ以外の組織
件数 支払金額 平均応札者数(者) 平均落札率(%) 件数 支払金額 平均応札者数(者) 平均落札率(%)
違反事業者 日本道路興運株式会社
111
(41.9)
5,815,529
(48.7)
2.9 95.6
12
(11.7)
112,815
(8.5)
2.7 90.8
日本総合サービス株式会社 51
(19.2)
2,697,551
(22.6)
2.5 96.4 22
(21.4)
200,139
(15.1)
5.0 78.4
北協連絡車管理株式会社 54
(20.4)
1,533,594
(12.8)
3.4 96.9 -
(-)
-
(-)
- -
大新東株式会社 21
(7.9)
258,758
(2.2)
3.8 94.1 20
(19.4)
686,405
(51.9)
4.4 77.0
株式会社セノン 4
(1.5)
223,062
(1.9)
4.0 96.4 12
(11.7)
136,726
(10.3)
4.1 76.9
ムサシ興発株式会社 13
(4.9)
567,495
(4.8)
2.8 93.8 2
(1.9)
19,876
(1.5)
3.5 74.5
株式会社関東ロードメンテナンス 4
(1.5)
304,443
(2.5)
6.0 96.5 -
(-)
-
(-)
- -
株式会社日経サービス 4
(1.5)
154,879
(1.3)
5.0 98.3 -
(-)
-
(-)
- -
株式会社アクアテルス 3
(1.1)
389,416
(3.3)
3.7 99.2 -
(-)
-
(-)
- -
265
(100)
11,944,730
(100)
3.1 95.9 68
(66.0)
1,155,963
(87.4)
4.2 79.8
上記以外 その他8者 -
(-)
-
(-)
- -
35
(34.0)
166,224
(12.6)
4.3 75.6
合計
265
(100)
11,944,730
(100)
3.1 95.9
103
(100)
1,322,187
(100)
4.2 78.4
注(1)
 平成20年度の支払金額については、20年12月までに支払われた金額である。

注(2)
 株式会社関東ロードメンテナンスは、平成20年4月30日付で解散の決議を行い、事業活動の全部を取りやめている。

 対象契約のうち談合認定期間内に締結された契約において、地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局は、違反事業者である9者と契約を締結し、件数は265件、支払金額は119億4473万円で、それ以外の組織は、違反事業者5者を含めた13者と契約を締結し、件数は103件、支払金額は13億2218万円となっている。
 事業者別の件数割合及び支払金額割合をみると、日本道路興運株式会社は、地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局において、件数割合41.9%、支払金額割合48.7%となっていて、件数割合及び支払金額割合ともに最も高くなっているが、それ以外の組織では、件数割合11.7%、支払金額割合8.5%とそれぞれ30.2ポイント、40.2ポイント低くなっている。北協連絡車管理株式会社は、すべて北海道開発局との契約のため、それ以外の組織との契約は行われていない。また、それ以外の組織においては、違反事業者以外の8事業者と契約を行っていて、その件数割合は34.0%となっている。
 平均応札者数及び平均落札率をみると、地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局は、全体では平均応札者数は3.1者、平均落札率は95.9%となっているが、それ以外の組織は、全体では平均応札者数が4.2者、平均落札率は78.4%となっていて、平均応札者数は1.1者多く、平均落札率は17.5 ポイント低くなっている。
 そして、それ以外の組織で違反事業者が受注した契約全体の平均応札者数と平均落札率は、4.2者、79.8%となっており、地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局で違反事業者が受注した契約より、平均応札者数は1.1者多く、平均落札率は16.1ポイント低くなっている。
 次に、地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局について、18年度から20年度(7月通知後)に締結された契約を、談合認定期間内の18年度から20年度(7月通知前)に締結された契約と、談合認定期間以降である20年度(7月通知後)に締結された契約とに区分して、契約相手方別の件数、支払金額、平均応札者数及び平均落札率をみると、図表4-22 のとおりとなっている。

図表4-22
 地方整備局(港湾空港関係を除く。)及び北海道開発局における契約相手方別の件数、支払金額、平均応札者数及び平均落札率の状況(平成18年度〜20年度(7月通知後))

上段 件数、 支払金額(単位:件、千円)
下段:割合(単位:%)
事業者名 対象契約(平成18年度から20年度(7月通知後))
談合認定期間内に締結された契約
(18年度から20年度(7月通知前))
談合認定期間以降に締結された契約
(20年度(7月通知後))
件数 支払金額 平均応札者数(者) 平均落札率(%) 件数 支払金額 平均応札者数(者) 平均落札率(%)
違反事業者 日本道路興運株式会社
111
(41.9)
5,815,529
(48.7)
2.9 95.6
19
(33.9)
115,162
(47.2)
3.4 88.1
日本総合サービス株式会社
51
(19.2)
2,697,551
(22.6)
2.5 96.4
5
(8.9)
3,663
(1.5)
4.6 65.1
北協連絡車管理株式会社 54
(20.4)
1,533,594
(12.8)
3.4 96.9 -
(-)
-
(-)
- -
大新東株式会社
21
(7.9)
258,758
(2.2)
3.8 94.1
10
(17.9)
32,500
(13.3)
4.1 84.6
株式会社セノン 4
(1.5)
223,062
(1.9)
4.0 96.4 10
(17.9)
39,898
(16.4)
4.5 76.8
ムサシ興発株式会社 13
(4.9)
567,495
(4.8)
2.8 93.8 4
(7.1)
26,446
(10.8)
6.0 80.8
株式会社関東ロードメンテナンス 4
(1.5)
304,443
(2.5)
6.0 96.5 -
(-)
-
(-)
- -
株式会社日経サービス 4
(1.5)
154,879
(1.3)
5.0 98.3 -
(-)
-
(-)
- -
株式会社アクアテルス 3
(1.1)
389,416
(3.3)
3.7 99.2 -
(-)
-
(-)
- -
265
(100)
11,944,730
(100)
3.1 95.9 48
(85.7)
217,671
(89.2)
4.1 82.0
上記以外 その他4者 -
(-)
-
(-)
- - 8
(14.3)
26,229
(10.8)
5.6 76.4
合計 265
(100)
11,944,730
(100)
3.1 95.9 56
(100)
243,901
(100)
4.3 81.2
注(1)
 平成20年度については、20年12月までに締結された契約を対象とし、支払金額は20年12月までに支払われた金額である。

注(2)
 株式会社関東ロードメンテナンスは、平成20年4月30日付で解散の決議を行い、事業活動の全部を取りやめている。

 談合認定期間以降は、新たに違反事業者以外の4事業者と契約を締結し、全体の平均応札者数は4.3者、平均落札率は81.2%となっており、談合認定期間内における3.1者、95.9%と比較すると、平均応札者数は1.2者増加し、平均落札率は14.7ポイント低下している。また、談合認定期間以降のうち違反事業者が受注した契約全体の平均応札者数は、談合認定期間内の3.1者から4.1者に増加し、平均落札率は95.9%から82.0%に低下している。
 違反事業者別にみると、日本道路興運株式会社は、談合認定期間内の件数割合41.9%から、談合認定期間以降は33.9%に低下しており、同社が受注した契約の平均応札者数は2.9者から3.4者に増加し、平均落札率は95.6%から88.1%に低下している。
 日本総合サービス株式会社においても、談合認定期間内の件数割合19.2%から、談合認定期間以降は8.9%に低下していて、同社が受注した契約の平均応札者数は2.5者から4.6者に増加し、平均落札率は96.4%から65.1%に低下している。
 北協連絡車管理株式会社は、北海道開発局では20年度の契約を1年間の通年により行っているため、談合認定期間以降の契約はない。