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  • 平成21年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第13 国土交通省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの|
  • (1) 補助金の交付額の算定が適切でなかったもの

委託工事に係る消費税相当額の算定が適切でなかったもの


委託工事に係る消費税相当額の算定が適切でなかったもの

(1件 不当と認める国庫補助金 1,043,970円)

  部局等
補助事業者等
(事業主体)
補助事業等 年度
事業費
(国庫補助対象事業費)
左に対する国庫補助金等交付額
不当と認める事業費
(国庫補助対象事業費)
不当と認める国庫補助金等相当額
          千円 千円 千円 千円
(740) 山梨県 都留市 地方道路交付金 20 50,854
(47,100)
25,905 2,049
(1,898)
1,043

 この補助事業は、都留市が、同市四日市場地内において、市道四日市場桂高線が富士急行大月線と交差する月見ヶ丘踏切道を拡幅するために、軌道、電力設備、信号通信設備等を工事費50,854,000円(うち国庫補助対象額47,100,000円、国庫補助金25,905,000円)で鉄道事業者に委託して実施したものである。
 本件委託工事は、上記踏切道の拡幅に伴う軌道敷地内の道路施設のアスファルト舗装工等と鉄道施設の軌道整備工等からなっている。
 そして、委託工事費の算定に当たっては、道路施設に係る工事費(以下「道路施設工事費」という。)と鉄道施設に係る工事費(以下「鉄道施設工事費」という。)を合わせた45,340,000円に、この額を課税対象として算定した消費税(地方消費税を含む。以下同じ。)相当額2,267,000円及び事務管理費等3,247,000円を加算していた。
 しかし、上記のうち鉄道施設工事費については、鉄道事業者が所有する鉄道施設に係る工事費を同市が負担するものであり、工事を行った後の資産は鉄道事業者に帰属するものであることから、消費税法(昭和63年法律第108号)上の資産の譲渡等の対価に該当せず、消費税の課税対象外として処理しなければならないものである。
 したがって、道路施設工事費と鉄道施設工事費とを区分することにより適正な委託工事費を算定すると、道路施設工事費は4,351,661円、鉄道施設工事費は40,988,339円、これに道路施設工事費に係る消費税相当額217,583円及び前記の事務管理費等3,247,000円を加えて48,804,583円となることから、前記委託工事費50,854,000円(うち国庫補助対象額47,100,000円)は2,049,417円(うち国庫補助対象額1,898,129円)が過大となっており、これに係る国庫補助金相当額1,043,970円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、同市において、委託工事費の算定に当たり、鉄道施設工事費に係る消費税の取扱いについての理解が十分でなかったことなどによると認められる。