事務所等の移転に係る補償費の算定が適切でなかったもの
事務所等の移転に係る補償費の算定が適切でなかったもの
(1件 不当と認める国庫補助金 1,566,986円)
|
部局等 |
|
補助事業等 |
年度 |
|
左に対する国庫補助金等交付額 |
|
不当と認める国庫補助金等相当額 |
|
|
|
|
|
千円 |
千円 |
千円 |
千円 |
(754)
|
沖縄総合事務局
|
沖縄県
|
港湾環境整備
|
19 |
20,702 (20,702) |
8,280 |
3,917 (3,917) |
1,566 |
この補助事業は、沖縄県が、緑地の整備に必要な用地の取得に当たり、支障となる事務所(鉄骨造り2階建て115.5m2
)、倉庫(鉄筋コンクリート造り平屋建て6.0m2
)等を移転させるなどのため、補償費20,702,400円(国庫補助対象事業費同額、国庫補助金8,280,960円)で、事務所等の所有者に移転に伴う損失補償を行ったものである。
同県は、平成17年度までに緑地の整備に必要な用地9,910.0m2
のうち9,728.6m2
(以下「県有地」という。)を国庫補助事業による買収や埋立て等により確保していた。そして、このうち10年度までに買収した県有地に隣接する残りの用地181.3m2
を19年度に買収する際に、当該用地の所有者が上記の県有地内に設置していた事務所の一部(5.9m2
)、倉庫の大部分(5.9m2
)、ブロック積塀の全部等を含めて物件移転補償契約を締結して、国庫補助金の交付を受けていた。
しかし、同県が、10年度までに国庫補助事業により買収した上記の県有地について、境界標の設置を行うなどして適切に管理を行っていれば、県有地内に事務所等を設置されることはなかったもので、これらを含めた物件移転補償契約額を対象として国庫補助金の交付を受けていたのは適切とは認められない。
したがって、県有地内に設置されていた事務所等に係る物件移転補償費3,917,467円が過大となっており、これに係る国庫補助金相当額1,566,986円が過大に交付されていて、不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、同県において、補助事業の適正な実施に対する認識が十分でなかったことなどによると認められる。