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  • 平成21年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第13 国土交通省|
  • 平成20年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

まちづくり交付金に係る予算の配分、事業実施状況の確認、精算等について


(9) まちづくり交付金に係る予算の配分、事業実施状況の確認、精算等について

平成20年度決算検査報告 参照)

1 本院が表示した意見

 まちづくり交付金事業の実施に当たり、国土交通省が市町村からの予算要望額を上回る額の予算内示を行っていたことなどにより、交付要綱に反して単年度交付限度額を上回る交付申請及び交付決定が行われている事態や、交付期間の最終年度の前年度までに交付期間全体の交付限度額以上の交付金を受けていて、最終年度等において、交付金の充当がなく、交付金の交付申請等が行われていないことから、事業実施状況の確認、交付金の精算等の手続を「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和30年法律第179号。以下「補助金等適正化法」という。)等に基づいて行うことができないこととなっている事態等が見受けられた。
 したがって、国土交通省において、まちづくり交付金の交付が、交付要綱の定めるところに従って、実態に即して適時に適切な額により行われ、その効果が十分発現するよう、市町村の予算要望額を考慮した予算の配分方法への見直しなどを行うとともに、交付金の充当がない年度であっても補助金等適正化法等に基づく事業実施状況の確認や精算等の手続をとることができるよう規定の整備等を行うよう、国土交通大臣に対して平成21年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局が講じた処置

 本院は、国土交通本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
 検査の結果、国土交通省は、本院指摘の趣旨に沿い、22年度のまちづくり交付金(注) に係る予算の配分に当たって、市町村の予算要望額を考慮するとともに、単年度交付限度額の見込額の範囲内とし、22年3月に、交付金の充当がない年度における交付金事業の実施状況の報告、交付金の精算等について補助金等適正化法等に基づく手続をとることができるよう規定を整備し、地方整備局等及び都道府県等に通知を発してその旨を周知徹底するなどの処置を講じていた。

 まちづくり交付金は、平成22年度から、国土交通省所管の地方公共団体向けの他の個別補助金等と一括して、新たに創設された社会資本整備総合交付金に統合された。