会計検査院の検査対象のうち、国の会計についての歳入歳出、債務等の状況、政府関係機関その他国が資本金の2分の1以上を出資している法人についての財務等の状況、また、財政投融資の状況を示すと、次のとおりである。
平成21年度における国の一般会計及び21特別会計の歳入及び歳出は、次のとおりである。
区分 | 一般会計(百万円) | 特別会計(百万円) | 合計(百万円) |
歳入 | 107,114,243 | 377,893,116 | 485,007,359 |
歳出 | 100,973,424 | 348,060,034 | 449,033,459 |
21年度における一般会計の収納済歳入額及びその主な内訳(構成比率)は、次のとおりである。
区分 | 金額(百万円) | ||
収納済歳入額 | 107,114,243 | ||
租税及印紙収入 | 38,733,075 | (36.2%) | |
公債金 | 51,954,999 | (48.5%) | |
財政法(昭和22年法律第34号)第4条第1項ただし書の規定により発行された公債(建設公債)の収入金
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15,010,999 | ||
財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律(平成21年法律第17号)第2条第1項の規定により発行された公債(特例公債)の収入金
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36,943,999 | ||
その他 | 16,426,167 | (15.3%) |
21年度における一般会計の支出済歳出額及びその主な内訳(構成比率)は、次のとおりである。
区分 | 金額(百万円) | ||
支出済歳出額 | 100,973,424 | ||
社会保障関係費 | 28,716,151 | (28.4%) | |
文教及び科学振興費 | 6,157,508 | (6.1%) | |
国債費 | 18,444,821 | (18.3%) | |
地方交付税交付金 | 16,111,283 | (16.0%) | |
防衛関係費 | 4,811,291 | (4.8%) | |
公共事業関係費 | 8,353,194 | (8.3%) | |
その他 | 18,379,173 | (18.2%) |
なお、支出済歳出額に対する前記の公債金51兆9549億余円の割合は51.5%(20年度39.2%)である。
21年度においては「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律」により、一般会計と特別会計との間の繰入れについて次のとおり特例的な措置が執られた。
区分 | 金額(百万円) |
財政投融資特別会計(財政融資資金勘定)から一般会計への繰入れ | 7,335,000 |
21年度において一般会計から繰入れを受けているものが21特別会計(以下、勘定区分のない特別会計についても1勘定と数えることとする。これによれば、21特別会計の勘定数は53となる。)のうち18特別会計(37勘定)あり、その合計額は51兆6249億余円である。このうち、一般会計からの繰入額が1兆円以上のものは、次のとおりである。なお、括弧書きの数値は、当該特別会計(勘定)の収納済歳入額に占める一般会計からの繰入額の割合である。
特別会計名(勘定名) | 一般会計からの繰入額(百万円) | |
交付税及び譲与税配付金特別会計 (交付税及び譲与税配付金勘定) |
16,573,294 | (31.8%) |
国債整理基金特別会計 | 18,444,821 | (9.9%) |
年金特別会計(国民年金勘定) | 2,055,363 | (40.0%) |
(厚生年金勘定)
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7,798,303 | (20.5%) |
社会資本整備事業特別会計(治水勘定) | 1,103,302 | (65.9%) |
(道路整備勘定)
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2,179,906 | (55.5%) |
21年度末における20特別会計(52勘定)(注2) の収納済歳入額から支出済歳出額を差し引いた額(以下「決算剰余金」という。)の合計額は29兆8254億余円である。このうち、決算剰余金が1兆円以上のものは、次のとおりである。なお、括弧書きの数値は、当該特別会計(勘定)の収納済歳入額に対する決算剰余金の割合である。
特別会計名(勘定名) | 決算剰余金(百万円) | |
国債整理基金特別会計 | 20,730,554 | (11.1%) |
財政投融資特別会計(財政融資資金勘定) | 1,481,707 | (3.8%) |
外国為替資金特別会計 | 2,922,522 | (94.1%) |
年金特別会計(基礎年金勘定) | 1,901,068 | (8.6%) |
21年度末において積立金等の資金を設置しているものが20特別会計(52勘定)のうち14特別会計(24勘定)あり、これらに設置している28資金から、他の積立金等からの預託金及び財投債発行収入等を財源とする「財政融資資金」(178兆1395億余円)及び外国為替資金証券の発行収入を財源とする「外国為替資金」(112兆4615億余円)を除く26資金の21年度末現在額の合計は181兆8124億余円である。このうち、資金の残高が1兆円以上のものは、次のとおりである。
資金の名称 | 21年度末現在額(百万円) |
地震再保険特別会計積立金 | 1,193,343 |
国債整理基金 | 12,465,209 |
財政投融資特別会計(財政融資資金勘定)積立金 | 3,373,265 |
外国為替資金特別会計積立金 | 20,558,557 |
労働保険特別会計(労災勘定)積立金 | 8,196,718 |
労働保険特別会計(雇用勘定)積立金 | 5,045,381 |
年金特別会計(国民年金勘定)積立金 | 7,691,959 |
年金特別会計(厚生年金勘定)積立金 | 120,263,876 |
21特別会計(53勘定)の中で法令上損益計算書を作成しているものが15特別会計(34勘定)ある。このうち、21年度末において翌年度繰越利益金が1兆円以上となっているものは、次のとおりである。
特別会計名(勘定名) | 21年度の利益金(△損失金)(百万円) | 21年度末における翌年度繰越利益金(百万円) |
財政投融資特別会計(財政融資資金勘定) | 1,435,766 | 5,107,634 |
労働保険特別会計(労災勘定) | △56,431 | 8,465,437 |
(雇用勘定)
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△537,450 | 5,832,527 |
年金特別会計(基礎年金勘定) | 308,739 | 2,627,015 |
(国民年金勘定)
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△240,284 | 8,300,561 |
(厚生年金勘定)
|
△4,694,855 | 125,486,387 |
また、21年度末において翌年度繰越損失金が生じている特別会計は、次のとおりである。
特別会計名(勘定名) | 21年度の利益金(△損失金)(百万円) | 21年度末における翌年度繰越△損失金(百万円) |
年金特別会計(健康勘定) | △1,802 | △1,275,290 |
農業共済再保険特別会計(果樹勘定) | 2,030 | △27,289 |
国有林野事業特別会計 | △23,452 | △421,023 |
漁船再保険及び漁業共済保険特別会計 | △23,452 | △28,952 |
(漁業共済保険勘定) | ||
社会資本整備事業特別会計(業務勘定) | 160 | △1,922 |
平成21年度一般会計国の債務に関する計算書及び各特別会計債務に関する計算書における債務の年度末現在額の合計額は953兆3867億余円である。このうち主なものは次のとおりである。
公債の21年度末現在額は720兆5477億余円で、前年度末に比べて40兆0385億余円増加している。このうち主なものは次のとおりである。
区分 | 21年度末現在額(百万円) |
財政法第4条第1項ただし書の規定により発行したもの及びこの公債を借り換えるために発行したもの(建設公債) | 238,356,050 |
公債の発行の特例に関する特別の法律により発行したもの及びこの公債を借り換えるために発行したもの(特例公債) | 333,566,969 |
日本国有鉄道清算事業団承継債務を借り換えるために発行したもの | 18,680,199 |
国有林野事業承継債務を借り換えるために発行したもの | 2,367,217 |
交付税及び譲与税配付金承継債務を借り換えるために発行したもの | 1,020,092 |
財政融資資金の運用の財源に充てるために財政投融資特別会計(財政融資資金勘定)の負担において発行したもの(財投債) | 122,225,304 |
一般会計及び各特別会計における借入金の21年度末現在額の合計は56兆4063億余円で、前年度末に比べて1兆1597億余円減少している。
〔1〕 一般会計の借入金
一般会計の借入金の21年度末現在額は18兆4045億余円で、その主なものは次のとおりである。
借入金の名称 | 21年度末現在額(百万円) |
交付税及び譲与税配付金借入金 | 15,764,800 |
旧日本国有鉄道借入金 | 841,654 |
旧日本国有鉄道清算事業団借入金 | 1,920 |
旧国営土地改良事業借入金 | 405,134 |
日本高速道路保有・債務返済機構借入金 | 1,349,585 |
〔2〕 特別会計の借入金
21年度末において借入金を計上しているものが20特別会計(52勘定)のうち8特別会計(9勘定)あり、この8特別会計(9勘定)の借入金の21年度末現在額の合計は38兆0018億余円で、その主なものは次のとおりである。
特別会計名(勘定名) | 21年度末現在額(百万円) |
交付税及び譲与税配付金特別会計 (交付税及び譲与税配付金勘定) |
33,617,295 |
年金特別会計(健康勘定) | 1,479,228 |
国有林野事業特別会計 | 1,279,312 |
なお、20年度までの決算検査報告に、「今後一般会計からの繰入れを要する措置」として、一般会計から特別会計に繰り入れるべき国庫負担金の一部を繰り延べるなどの措置が執られたことにより、法律の規定に基づき今後一般会計から特別会計に繰り入れることとされているものの年度末現在額を掲記していたが、これらは、21年度から一般会計国の債務に関する計算書に計上されることとなった。その21年度末における現在額は、次のとおりである。
今後一般会計から繰り入れられることとなる特別会計(勘定) | 21年度末現在額(百万円) |
交付税及び譲与税配付金特別会計 (交付税及び譲与税配付金勘定) |
2,946,485 |
エネルギー対策特別会計(電源開発促進勘定) | 59,500 |
年金特別会計(国民年金勘定) | 445,400 |
(厚生年金勘定)
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2,635,000 |
自動車安全特別会計(保障勘定) | 49,000 |
(自動車事故対策勘定)
|
435,768 |