この特別会計は、国立高度専門医療センター(国立がんセンター、国立循環器病センター、国立精神・神経センター、国立国際医療センター、国立成育医療センター及び国立長寿医療センター)の円滑な運営と経理の適正を図ることを目的として、その経理を一般会計と区分して行うため設置されていたものである。
なお、同特別会計は、特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)により19年4月1日に廃止されたが、同法により、21年度の末日までの期間に限り暫定的に設置することとされていた。そして、21年度の末日において同特別会計に所属していた権利及び義務は、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律(平成20年法律第93号)により、一般会計に帰属するものを除き、6独立行政法人(国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター及び国立長寿医療研究センター)が承継するものとされた。
同特別会計の21年度の歳入歳出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
(ア) 歳入歳出決算
歳入 | 徴収決定済額(千円) | 収納済歳入額(千円) | 不納欠損額(千円) | 収納未済歳入額(千円) |
21年度 20年度 |
209,303,837 171,112,790 |
208,124,303 169,874,955 |
491,801 43,230 |
687,732 1,194,604 |
歳出 | 歳出予算現額(千円) | 支出済歳出額(千円) | 翌年度繰越額(千円) | 不用額(千円) |
21年度 20年度 |
207,325,083 171,564,028 |
167,295,302 152,437,826 |
— 17,181,896 |
40,029,781 1,944,305 |
不用額の主なものは、施設整備費(歳出予算現額335億8469万余円)の226億4827万余円及び政策医療推進費(同1489億6299万余円)の173億6056万余円である。
(イ) 損益
区分 | 21年度(千円) | 20年度(千円) | |||||||||||||||||||||||||
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(ウ) 借入金等
区分 | 21年度末(千円) | 20年度末(千円) |
借入金現在額(財政融資資金) 基金現在額 積立金現在額 |
172,820,722 290,668,048 255,232 |
176,540,260 266,514,144 655,590 |
(エ) 主な業務実績
区分 | 21年度 | (20年度) |
入院患者延べ数 | 1,228千人 | 1,274千人 |
外来患者延べ数 | 1,588千人 | 1,598千人 |
なお、この特別会計について検査した結果、不当事項1件((127) 参照)を掲記した。