会計名及び科目 | (項)科学研究費補助事業費 |
平成10年度以前は、 一般会計 (組織)文部本省 (項)科学振興費 |
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部局等 | 独立行政法人日本学術振興会(平成15年9月30日以前は日本学術振興会。平成10年度以前は、文部本省。) |
補助の根拠 | 補助の根拠独立行政法人日本学術振興会法(平成14年法律第159号。平成15年9月30日以前は日本学術振興会法(昭和42年法律第123号)。平成10年度以前は、予算補助。) |
補助事業 | 科学研究費補助 |
補助事業の概要 | 我が国の学術の振興に寄与するために、あらゆる分野におけ る優れた独創的・先駆的な学術研究を格段に発展させるもの |
平成22年1月現在の督促リストに記載されている長期未提出課題数 | 164研究機関における長期未提出者593人の658件(研究期間終了年度平成11年度〜19年度) |
上記に対する国庫補助金交付額の合計 | 57億8253万円(平成9年度〜19年度) |
上記の長期未提出者のうち新規に研究課題の採択を受けていた者及びその研究課題数 | 69人の72件(平成21年度) |
上記に対する国庫補助金交付額の合計 | 2億8167万円 |
【適宜の処置を要求し及び是正改善の処置を求めたものの全文】
科学研究費補助事業における研究成果報告書等の提出について
(平成22年6月21日付け 独立行政法人日本学術振興会理事長あて)
標記について、会計検査院法第34条の規定により、下記のとおり是正の処置を要求し及び是正改善の処置を求める。
記
貴振興会(平成15年9月30日以前は日本学術振興会。以下同じ。)は、独立行政法人日本学術振興会法(平成14年法律第159号。15年9月30日以前は日本学術振興会法(昭和42年法律第123号))等に基づき、我が国の学術の振興に寄与するために、人文・社会科学から自然科学まであらゆる分野における優れた独創的・先駆的な学術研究を格段に発展させることを目的として、科学研究費補助事業を実施している。この事業は、学術研究を行う大学、研究所等(以下「研究機関」という。)の研究者又は研究者グループが計画する基礎的研究のうち、学術研究の動向に即して特に重要なものについて、研究費用を助成するために科学研究費補助金(以下「科研費」という。)を交付するものである。
科学研究費補助事業の公募及び審査並びに科研費の交付業務は、10年度までは文部科学省(13年1月5日以前は文部省。以下同じ。)がすべての研究種目について実施していたが、11年度以降は段階的に文部科学省から貴振興会に業務の移管が行われており、現在では、貴振興会が科研費の交付対象となる研究種目のうち基盤研究、挑戦的萌芽研究、奨励研究等に係る交付等の業務を実施している。
科研費の交付を新規に受けようとする者は、独立行政法人日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究等)取扱要領(平成15年規程第17号。以下「取扱要領」という。)等により、研究計画初年度の前年度の9月以降に公募される研究種目ごとに、所属する研究機関を通じて、研究課題等を記載した応募書類を貴振興会に提出することとなっている。そして、科学研究費補助事業の採択に当たっては、応募書類に基づき、貴振興会に設置された科学研究費委員会が審査を行うこととなっている。
取扱要領等により、科研費の交付を受けた研究者は、研究期間終了後に、貴振興会における科研費交付対象研究種目のうち挑戦的萌芽研究、奨励研究等に係るものを除き、科研費による研究成果を冊子体に取りまとめた研究成果報告書並びにその概要を記した和文及び英文の研究成果報告書概要を作成して、これらを研究計画最終年度の翌年度の6月20日から同月30日までの間に、貴振興会等に提出することが義務付けられている(以下、科研費による研究成果の提出が義務付けられた研究者を「研究成果提出義務者」という。)。
ただし、研究成果提出義務者は、上記の提出期限までに研究成果を取りまとめられない場合には、その理由、取りまとめ予定時期等を記した研究経過報告書を提出して、研究成果の取りまとめができ次第速やかに(19年度以前は原則として1年以内。)、研究成果報告書及び研究成果報告書概要(以下、これらを合わせて「研究成果報告書等」という。)を提出することとなっている。
上記のうち研究成果報告書は国立国会図書館に配架され、研究成果報告書概要は貴振興会に提出された後、その内容が大学共同利用機関法人である情報・システム研究機構国立情報学研究所の科研費データベースに登録され、それぞれ広く一般に公開されている。そして、20年度以降に終了する研究課題からは、研究成果報告書等を一体化して電子媒体により貴振興会に提出することとされており、上記の科研費データベースにおいて公開されることとなっている。
以上のように、科学研究費補助事業において研究成果報告書等を提出させて公開することとしているのは、国民の貴重な税金等を原資とする科研費による研究成果を社会に還元するためであり、研究成果提出義務者が所属する研究機関には、研究成果報告書等の提出に関する事務を行うことが義務付けられている。
(4) 研究成果報告書等の提出が義務付けられている研究種目に係る科学研究費補助事業の応募及び新規採択の状況
研究成果報告書等の提出が義務付けられている研究種目に係る科学研究費補助事業の貴振興会における最近の応募及び新規採択の状況についてみると、表1のとおりとなっている。
年度 | 応募のあった研究課題数 | 新規採択された研究課題数等 | |
研究課題数 | 科研費交付額 | ||
平成19 20 21 |
件
48,11352,200 51,915 |
件
11,06211,332 12,239 |
千円
53,408,55049,514,569 51,703,886 |