ページトップ
  • 平成22年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第8 厚生労働省|
  • 不当事項|
  • 補助金

(10) 地方改善事業費(隣保館運営費等)補助金(隣保館運営等事業に係る分)が過大に交付されていたもの[厚生労働本省](205)―(209)


5件 不当と認める国庫補助金 44,967,000円

 地方改善事業費(隣保館運営費等)補助金(隣保館運営等事業に係る分。以下「補助金」という。)は、生活環境等の安定向上を図る必要がある地域等における生活上の課題や様々な人権課題の速やかな解決に資することなどを目的として、政令指定都市及び中核市(以下、これらを「指定都市等」という。)並びにその他の市町村が行う隣保館(注) 運営等事業に要する給与等の人件費、需用費等の費用について、その一部を指定都市等に対しては直接、その他の市町村に対しては都道府県を経由して、それぞれ国が補助するものである。

 隣保館  地域社会全体の中で福祉の向上や人権啓発の住民交流の拠点となる開かれたコミュニティーセンターとして、生活上の各種相談事業や人権課題の解決のための各種事業を総合的に行う施設

 補助金の交付額は、交付要綱等に基づき、隣保館運営等事業における隣保館運営費等の種目ごとに次のように算定することとなっている。

ア 指定都市等が行う事業について補助する場合

 所定の方式によって算出した基準額と対象経費の実支出額とを比較して少ない方の額と、総事業費から寄附金その他の収入額を控除した額とを比較して少ない方の額を選定して、選定された額(以下「選定額」という。)に2分の1を乗じて得た額とする。

イ 指定都市等以外の市町村の行う事業に対して都道府県が助成する事業について補助する場合

 選定額に2分の1を乗じて得た額と都道府県が助成した額に3分の2を乗じて得た額とを比較して少ない方の額とする。

 そして、基準額は、ア、イいずれの場合も、隣保館の館長が他の施設の長等を兼務する場合は1隣保館当たりの基準単価を兼職数で除したり、専任指導職員を配置している場合はその人数に応じて定められた額を加算したりして算出することなどとなっている。
 本院が、補助金について、16府県の110市町において会計実地検査を行ったところ、3県の5市町において、基準額の算出に当たり、隣保館の館長が兼務していることを考慮していなかったり、専任指導職員の配置人数を過大に計上したりしていたことなどにより、基準額や対象経費の実支出額を過大に算出していたため、補助金計44,967,000円が過大に交付されていて、不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、5市町において、補助制度の内容についての理解が十分でなかったこと、厚生労働省及び3県において、事業実績報告書の審査及び確認が十分でなかったことなどによると認められる。
 前記の事態について、事例を示すと次のとおりである。

<事例>

 北九州市は、平成17年度から19年度までの基準額の算出に当たり、隣保館の館長は専任指導職員の人数に含めないこととなっているのにこれを含めていて、専任指導職員の人数に応じた加算額が過大になっていたことなどのため、基準額を計37,500,000円過大に算出していた。
 したがって、適正な基準額に基づいて17年度から19年度までの補助金を算定すると、計18,750,000円が過大となっていた。

 以上を事業主体別に示すと次のとおりである。

部局等 補助事業者 間接補助事業者 年度 国庫補助金交付額 不当と認める国庫補助金交付額 摘要
千円 千円  
(205) 厚生労働本省 福井県 大飯郡
おおい町
(事業主体)
17〜20 17,237 4,255 基準額を過大に算出していたもの
(206) 同 三重県 伊賀市
(事業主体)
17 44,332 4,263 同
(207) 同 福岡県 中間市
(事業主体)
19〜21 19,607 3,895 同
(208) 同 同 宮若市
(事業主体)
19〜21 67,088 13,804 対象経費の実支出額を過大に算出していたもの
(209) 同 北九州市
(事業主体)
— 17〜19 210,140 18,750 基準額を過大に算出していたもの
(205)—(209)の計 358,404 44,967