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  • 平成22年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第9 農林水産省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの|
  • (1) 補助対象事業費を過大に精算していたもの

仮設型直売システム普及事業の補助対象事業費を過大に精算していたもの


仮設型直売システム普及事業の補助対象事業費を過大に精算していたもの

(1件 不当と認める国庫補助金 7,828,461円)

  部局等 補助事業者等 間接補助事業者等 補助事業等 年度 事業費 左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費 不当と認める国庫補助金等相当額
        千円 千円 千円  千円
(307) 農林水産本省 株式会社エヌケービー
(事業主体)
仮設型直売システム普及 21 100,626 99,152 9,302 7,828

 この補助事業は、株式会社エヌケービーが、大都市においてテント等を用いた仮設型直売施設の出店者の募集等を行い、同施設を開設するための会場を確保し、テント等の仮設設備の運搬、設置及び管理を行ったものである。
 同会社は、本件補助事業について、補助事業に従事した職員20名の人件費計33,218,279円を国庫補助対象事業費に含め、事業費100,626,811円(国庫補助対象事業費同額)で実施したとして、農林水産本省に実績報告書を提出して、これにより国庫補助金99,152,750円の交付を受けていた。
 しかし、上記の人件費は、同会社が独自に設定した日額単価により算出したものであり、本件補助事業に従事した職員に支払われた実際の給与額等により算出したものではなかった。また、職員1名については、実績報告書等では本件補助事業に従事した日数が134日間とされていたが、実際には111日間であった。
 したがって、本件補助事業に従事した職員に支払われた実際の給与額等及び本件補助事業に実際に従事した日数により人件費を算出して、適正な国庫補助対象事業費を算定すると91,324,289円となり、前記の国庫補助対象事業費100,626,811円との差額9,302,522円が過大に精算されていて、これに係る国庫補助金相当額7,828,461円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、同会社において、補助事業の適正な実施に対する認識が十分でなかったこと、また、農林水産本省において、本件補助事業の審査及び確認並びに会社に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。