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  • 平成22年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第9 農林水産省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの|
  • (1) 補助対象事業費を過大に精算していたもの

水産物産地販売力強化事業(産地販売力育成事業)の補助対象事業費を過大に精算していたもの


水産物産地販売力強化事業(産地販売力育成事業)の補助対象事業費を過大に精算していたもの

(1件 不当と認める国庫補助金 2,583,636円)

  部局等 補助事業者等 間接補助事業者等 補助事業等 年度 事業費 左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費 不当と認める国庫補助金等相当額
        千円 千円 千円  千円
(309) 水産庁 沖縄県漁業協同組合連合会
(事業主体)
水産物産地販売力強化事業 21 7,750 4,576 4,761 2,583

 この補助事業は、沖縄県漁業協同組合連合会(以下「連合会」という。)が、産地の販売力を強化することにより消費者ニーズに対応した国産水産物の安定供給を図ることなどを目的として、取引先に対するアンケート調査等を実施したものである。
 連合会は、平成21年度に、顧客等に配布するために乾燥もずくの製品サンプル(以下「もずくサンプル」という。)計15,000個を連合会の工場で製造し、これに係る製造原価4,761,905円を含め事業費7,750,451円(国庫補助対象事業費同額)で本件補助事業を実施したとして、水産庁に実績報告書を提出して、これにより国庫補助金4,576,000円の交付を受けていた。
 しかし、連合会は、実際にはもずくサンプルを計89個しか製造しておらず、また、その製造原価についても資料が残されていないため適切に算出できない状況となっていたことから、上記の製造原価は補助の対象とは認められない。
 したがって、適正な国庫補助対象事業費を算出すると2,988,546円となり、前記の国庫補助対象事業費7,750,451円との差額4,761,905円が過大に精算されていて、これに係る国庫補助金相当額2,583,636円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、連合会において、本件補助事業の適正な実施に対する認識が欠如していたこと、水産庁において、本件補助事業の審査及び確認並びに連合会に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。