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  • 平成22年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第10 経済産業省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの|
  • (1) 補助対象事業費を過大に精算するなどしていたもの

職員に支給していない報酬を作業費として含めるなどして補助対象事業費を過大に精算していたもの


職員に支給していない報酬を作業費として含めるなどして補助対象事業費を過大に精算していたもの

(1件 不当と認める国庫補助金 1,366,632円)

  部局等
補助事業者等
(所在地)
補助事業等 年度
事業費
(補助対象事業費)
左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める補助対象事業費等 不当と認める国庫補助金等相当額
          千円 千円 千円 千円
(345) 四国経済産業局 株式会社マーケティングダイナミックス研究所
(大阪市)
〈事業主体〉
伝統的工芸品産業支援 17 4,435
(4,435)
2,000 3,168 1,366

 この補助事業は、伝統的工芸品産業の産地活性化・産業の振興を図るため、シンポジウムの開催やオリジナルデザインの試作等を行うものである。本件補助事業において、事業主体の職員の給与、社会保険料等の人件費は補助対象外であるとされているが、四国経済産業局は、本件補助金の交付決定に当たり、補助事業に従事した事業主体の職員に対する報酬を、作業費として所定の給与等とは別に直接当該職員に支給する場合には、補助対象経費に含めることを認めていた。そして、事業主体は、補助事業に従事した3名の職員に係る作業費3,030,000円を含めた事業費4,435,386円(補助対象事業費同額)に対して、国庫補助金2,000,000円の交付を受けていた。
 しかし、事業主体は、実際には、上記3名の職員に対して、所定の給与等とは別に、上記の作業費を支給していなかったなどのため、補助対象事業費が3,168,650円過大に精算されており、これに係る国庫補助金相当額1,366,632円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、事業主体において補助事業に対する理解が不足していたこと、四国経済産業局において事業主体に対する指導、審査及び確認が十分でなかったことによると認められる。