部局等 |
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補助事業等 | 年度 |
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左に対する国庫補助金等交付額 | 不当と認める基金使用額 | 不当と認める国庫補助金等相当額 | |||||
千円 | 千円 | 千円 | 千円 | |||||||||
(349) | 中小企業庁 | 社団法人全国信用保証協会連合会 (東京都千代田区) 〈事業主体〉 |
経営安定関連保証等対策 | 12〜21 | 13,124 | 13,124 | 7,789 | 7,789 |
この補助事業は、信用保証協会(以下「協会」という。)が資金繰りに支障が生じている中小企業者等への資金供給を円滑にするために行う経営安定関連保証(以下「経安保証」という。)等に係る保証債務の履行を円滑にすることなどを目的として、社団法人全国信用保証協会連合会(以下「連合会」という。)が協会に対して損失補償金の出えんなどを行うための経営安定関連保証等特別基金(以下「経安基金」という。)を造成するものである。
経安保証等の保証債務に係る損失補償金の支払等は、連合会と協会との間で締結する損失補償契約に基づき行うこととされている。そして、この損失補償契約においては、経安保証等について協会が代位弁済した額から株式会社日本政策金融公庫(平成16年7月1日から20年9月30日までは中小企業金融公庫、16年6月30日以前は中小企業総合事業団)より支払を受けた保険金の額を控除した額の8割を上限額として、連合会は協会に対して損失補償金を支払うこととされている。また、連合会は、協会が保証又は求償権の行使について故意又は重大な過失により求償権の全部又は一部の履行を受けることができなかったときは、損失補償金の全部又は一部を支払わないことができることとされている。
連合会は、13年4月にA協会と経安保証等に係る損失補償契約を締結しており、A協会が経安保証等について代位弁済した場合には、これに係る損失補償金をA協会に支払うこととなる。
そして、A協会は、15年3月からB会社に経安保証を行っていたが、19年7月に、A協会がB会社に対して有していた根抵当権(極度額10,000,000円。以下、単に「根抵当権」という。)の対象となる物件を提供した物上保証人から根抵当権抹消申出があった際に、A協会は、B会社についての保証債務が残っているのに、その保証状況の確認を十分に行わずにB会社についての保証債務がないと誤認して、その申出に応じていた。その後、A協会は、B会社が債務不履行に陥ったため、21年4月に代位弁済を行うこととなり、これを受け、連合会は、A協会に対して22年8月に経安基金から損失補償金13,124,962円を出えんしていた。
しかし、上記のようにA協会がB会社についての保証状況について十分な確認を行わずに根抵当権の抹消に応じていたことは、保証債務の管理についての重大な過失であり、これに起因して求償権の一部を回収できなくなったことによる損失について、連合会は損失補償の対象とすべきでなかったと認められるのに損失補償を行っていた。
したがって、前記の13,124,962円と、A協会の重大な過失に起因する損失について連合会が損失補償を行わなかった場合に支払われる損失補償金5,335,159円との差額7,789,803円が本件補助事業で造成された経安基金から過大に出えんされていて不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、連合会において、損失補償先であるA協会の保証債務の管理状況についての確認が十分でなかったことなどによると認められる。