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  • 平成22年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第11 国土交通省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの

補助の対象とならない設備の新設等に要した費用について補助金が交付されていたもの


(8) 補助の対象とならないもの

1件 不当と認める国庫補助金 4,404,946円

補助の対象とならない設備の新設等に要した費用について補助金が交付されていたもの

(1件 不当と認める国庫補助金 4,404,946円)

  部局等 補助事業者等 間接補助事業者等
(事業主体)
補助事業等 年度 事業費
(国庫補助対象事業費)
左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費
(国庫補助対象事業費)
不当と認める国庫補助金等相当額
千円 千円 千円 千円
(378) 国土交通本省 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 東京都 地下駅火災対策施設整備 19 259,825
(146,532)
48,844 13,214
(13,214)
4,404

 この補助事業は、東京都が、地下駅火災対策施設整備事業として、東京都地下高速電車(都営地下鉄)三田線の芝公園駅及び水道橋駅において、排煙設備の新設に係る電気工事等を実施したものである。
 地下駅火災対策施設整備事業は、地下鉄道の火災対策に関する基準に適合していない地下駅の火災対策施設のうち、建設費用が大きい排煙設備及び避難通路(以下「排煙設備等」という。)について、国が補助することによって早期に整備を図るものであり、地下駅火災対策施設整備事業費補助交付要綱(平成16年国鉄施第39号)によると、排煙設備等を新設するための駅施設の改良工事に要する経費の一部を補助対象とするとされている。
 都は、本件工事に要した費用259,825,923円のうち、排煙設備の新設に係る工事に要した費用は146,532,256円であるとし、これを補助対象事業費として国庫補助金48,844,085円の交付を受けていた。
 しかし、上記の補助対象事業費には、排煙設備等を新設するための駅施設の改良工事には該当しない自動火災報知設備の新設等に要した費用が含まれていた。
 したがって、上記の自動火災報知設備の新設等に要した費用13,214,839円は、補助の対象とはならず、これに係る国庫補助金相当額4,404,946円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、都において、本件補助事業の対象となる費用についての検討が十分でなかったことなどによると認められる。