国の財政等の概況

第１節　国の財政等の概況

　会計検査院の検査対象のうち、国の会計についての歳入歳出、債務等の状況、政府関係機関その他国が資本金の２分の１以上を出資している法人についての財務等の状況、また、財政投融資の状況を示すと、次のとおりである。

第１　国の会計

１　概況

　平成２２年度における国の一般会計及び１８特別会計の歳入及び歳出は、次のとおりである。

２　一般会計

（１）　歳入

　２２年度における一般会計の収納済歳入額及びその主な内訳（構成比率）は、次のとおりである。

（２）　歳出

　２２年度における一般会計の支出済歳出額及びその主な内訳（構成比率）は、次のとおりである。

　なお、支出済歳出額に対する前記の公債金４２兆３０２９億余円の割合は４４．４％（２１年度５１．５％）である。

（３）　会計間の繰入れに係る特例措置

　２２年度においては「平成２２年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律」により、一般会計と特別会計との間の繰入れについて次のとおり特例的な措置が執られた。

３　特別会計

（１）　一般会計からの繰入額

　２２年度において一般会計から繰入れを受けているものが１８特別会計（以下、勘定区分のない特別会計についても１勘定と数えることとする。これによれば、１８特別会計の勘定数は５１となる。）のうち１４特別会計（３２勘定）あり、その合計額は５３兆４５７４億余円である。このうち、一般会計からの繰入額が１兆円以上のものは、次のとおりである。なお、括弧書きの数値は、当該特別会計（勘定）の収納済歳入額に占める一般会計からの繰入額の割合である。

（２）　決算剰余金

　２２年度末における１８特別会計（５１勘定）の収納済歳入額から支出済歳出額を差し引いた額（以下「決算剰余金」という。）の合計額は４１兆９１０９億余円である。このうち、決算剰余金が１兆円以上のものは、次のとおりである。なお、括弧書きの数値は、当該特別会計（勘定）の収納済歳入額に対する決算剰余金の割合である。

（３）　積立金等の資金

　２２年度末において積立金等の資金を計上しているものが１８特別会計（５１勘定）のうち１３特別会計（２３勘定）あり、これらに設置している２７資金から、外国為替資金証券の発行収入を財源とする「外国為替資金」（１１６兆４０１８億余円）及び他の積立金等からの預託金及び財投債発行収入等を財源とする「財政融資資金」（１６９兆０５７４億余円）を除く２５資金の２２年度末現在額の合計は１７２兆３２９１億余円である。このうち、資金の残高が１兆円以上のものは、次のとおりである。

（４）　特別会計の損益

　１８特別会計（５１勘定）の中で法令上損益計算書を作成しているものが１３特別会計（３２勘定）ある。このうち、２２年度末において翌年度繰越利益金が１兆円以上となっているものは、次のとおりである。

　また、２２年度末において翌年度繰越損失金が生じている特別会計は、次のとおりである。

４　一般会計及び特別会計の債務

　平成２２年度一般会計国の債務に関する計算書及び各特別会計債務に関する計算書における債務の年度末現在額の合計額は９８８兆６３６５億余円である。このうち主なものは次のとおりである。

（１）　公債

　公債の２２年度末現在額は７５８兆６２６７億余円で、前年度末に比べて３８兆０７９０億余円増加している。このうち主なものは次のとおりである。

（２）　借入金

　一般会計及び各特別会計における借入金の２２年度末現在額の合計は５５兆００５８億余円で、前年度末に比べて１兆４００５億余円減少している。

ア　一般会計の借入金

　一般会計の借入金の２２年度末現在額は１７兆１４０８億余円で、その主なものは次のとおりである。

イ　特別会計の借入金

　２２年度末において借入金を計上しているものが１８特別会計（５１勘定）のうち７特別会計（８勘定）あり、この７特別会計（８勘定）の借入金の２２年度末現在額の合計は３７兆８６４９億余円で、その主なものは次のとおりである。