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  • 国会及び内閣に対する報告(随時報告)|
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書|
  • 平成23年9月

東郷ダムの工事が完了していないため事業期間が長期化している国営東郷土地改良事業及び国営ふらの土地改良事業について、事後評価を行ってその結果を事業に適切に反映させるとともに、可能な限り経済的で効果的なかんがい用水の水源確保の方法を選定して事業効果の早期発現を図るよう農林水産大臣に対して意見を表示したもの


3 本院が表示する意見

 貴省は、47年度から、富良野市等において、地域の農業水利体制の確立と農業経営の安定化を図るために、38年という長期間にわたって両事業を実施してきたところである。しかし、東郷ダムは、最初の試験たん水を中止した平成6年度以降、漏水原因の究明、堤体の改修工法の検討等を実施しているが、現在も安全に貯水することができず、また、貴省において、東郷ダムの改修以外の水源確保の方法についても明確に示せない状況である。
 このような状況でこのまま推移すると、かんがい用水の安定的な供給という事業効果が発現せず、今後も地域の営農状況や受益農家の農業経営に影響を与えることが懸念される。また、事業が完了しないため、地元市町村等の負担額について国に対する支払が開始されず、農業用用排水施設についても管理委託が行えないまま補修等に要する国の支出が増加していくこととなる。
 ついては、貴省において、両事業について、速やかに実施計画において事後評価の対象として定めて、総合的かつ客観的に評価して、その結果を両事業に適切に反映させるとともに、かんがい用水の水源確保の方法についても十分に検討して複数の選択肢を整理し、関係機関と調整を図りながら可能な限り経済的で効果的な方法を速やかに選定して、両事業の事業効果の早期発現を図るよう意見を表示する。