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  • 平成23年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
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  • 補助金

放課後子どもプラン推進事業費補助金(放課後子ども教室推進事業等に係る分)が過大に交付されていたもの


(1) 放課後子どもプラン推進事業費補助金(放課後子ども教室推進事業等に係る分)が過大に交付されていたもの

3件 不当と認める国庫補助金 10,022,000円

 放課後子どもプラン推進事業費補助金(放課後子ども教室推進事業等に係る分(以下「国庫補助金」という。)は、全国の小学校区において、放課後等に小学校の余裕教室等を活用して、子どもたちの安全・安心な活動拠点を設け、地域の参画を得て、学習活動、スポーツ・文化芸術活動、地域住民との交流活動等の機会を提供する取組を支援することなどを目的とするもので、市町村(特別区を含む。以下同じ。)が行う事業に対して都道府県が補助する場合等に、その補助に要する費用の一部を国が補助するものである。
 そして、事業の実施に当たっては、小学校区ごとに放課後子どもプラン推進事業の総合的な調整役担う者(以下「コーディネーター」という。)等を配置することとされている。
 国庫補助金の交付額は、「放課後子どもプラン推進事業の国庫補助について」(平成19年18文科生第586号。以下「交付要綱」という。)等に基づき、指定都市及び中核市を除く市町村が事業を実施する場合、次のとおり算定することとされている。
〔1〕 所定の方法により算定した基準額と補助対象経費の実支出額(以下「実支出額」という。)から寄附金その他の収入額を控除した額とを市町村ごとに比較して少ない方の額を選定する。
〔2〕 〔1〕により選定された額に3分の2を乗じて得た額と都道府県が補助した額とを比較して少ない方の額の合計額に2分の1を乗じて得た額を国庫補助金の交付額とする。
 そして、上記の補助対象経費は、コーディネーター等に対する謝金、消耗品費等の経費とされている。ただし、コーディネーター等に対する謝金については、1時間当たりの上限単価(以下「上限単価」という。)が定められていて、実際の謝金の1時間当たりの単価がこれを上回る場合には上限単価を用いて算定した金額を実支出額に計上することとされており、また、放課後子ども教室に参加する子どもが傷害等に備えて加入する保険料等の実費相当分は実支出額に含めることができないとされている。
 本院が、13都道県の41市区町において会計実地検査を行ったところ、東京都の3市区において、実支出額の算定に当たり、実際の謝金の1時間当たりの単価が上限単価を上回っているのに支払った謝金の額をそのまま計上したり、補助の対象とならない保険料等を含めたりしていたほか、領収書等の証拠書類を紛失又は廃棄していて支払の事実や内容が確認できない経費が含まれているなどしていたため、国庫補助金10,022,000円が過大に交付されていて不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、3市区において、交付要綱等で定められた補助対象経費についての理解が十分でなかったこと、文部科学省及び東京都において、実績報告書等の審査及び確認が十分でなかったことなどによると認められる。
 以上を事業主体別に示すと次のとおりである。

部局等
補助事業者
間接補助事業者(事業主体)
年度
国庫補助金交付額
不当と認める国庫補助金交付額
摘要
 
千円
千円
 
(26)
文部科学本省
東京都
台東区
20〜22
20,468
7,685
補助金を過大に交付していたものなど
(27)
台東区
21
25,167
1,109
対象外経費を計上していたもの
(28)
三鷹市
20〜22
17,145
1,228
対象外経費を計上していたものなど
(26)-(28)の計
62,780
10,022