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  • 平成23年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第9 農林水産省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • 補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの

漁港施設用地として整備した漁具保管修理施設用地等が補助の目的外に使用されていたもの


(7) 補助の目的外に使用していたもの

1件 不当と認める国庫補助金 2,186,457円

漁港施設用地として整備した漁具保管修理施設用地等が補助の目的外に使用されていたもの

(1件 不当と認める国庫補助金 2,186,457円)

  部局等 補助事業者等 間接補助事業者等 補助事業等 年度 事業費 左に対する国庫補助金等交付額 不当と認る事業費 不当と認める国庫補助金等相当額
            千円 千円 千円 千円
(232) 水産庁 新潟県
(事業主体)
漁港修築 昭和34 14,645 5,858 5,466

2,186

 この補助事業は、新潟県が、糸魚川市に所在する筒石漁港において、公有水面を埋め立てて、漁港施設用地として漁具保管修理施設用地及び野積場用地計1,762.4m2 (事業費相当額(注) 計14,645,702円)を造成したものである。
 しかし、国道の整備により他の漁港施設用地等から分断されて通行が不便になったことから、上記の用地は、本来の目的での利用が徐々に低調となり、このうち漁具保管修理施設用地559.3m2 、野積場用地98.4m2 、計657.7m2 については、昭和45年頃から、占用許可を受けることができない近隣住民が漁港管理者である同県に無断で建設した住宅や物置小屋等の敷地として使用されていた。そして、同県は、平成7年から国土調査が実施されたことにより、上記の事態を同年には把握していたが、特段の対応を執っていなかった。
 したがって、前記の用地計657.7m2 (事業費相当額計5,466,144円)は、補助の目的外に使用されており、これに係る国庫補助金相当額計2,186,457円が不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、同県において、前記の用地が近隣住民により使用されていることを把握していたのに、特段の対応を執っていなかったことなどによると認められる。

 事業費相当額  事業費が不明であるため、国庫納付額の算出に用いる土地鑑定評価額を事業費相当額としている。